2014-05-09 | |
テーマ:その他 |
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聚楽第の史跡巡り
今回はご紹介するのは
聚楽第(じゅらくてい)の史跡巡りです!
※聚楽第は、『じゅらくだい』とも言われます。
聚楽第とは、天下人である
豊臣秀吉(とよとみひでよし)が京都の内野に建てた
絢爛豪華な政庁兼邸宅の事なんですね~
※内野とは、もともと平安京の大内裏があった場所の事です。
邸宅といってもほぼ『お城』だったんですよ。
なぜなら、この聚楽第は天守閣を供えていました
※聚楽第は、4つの曲輪(くるわ・城の囲い)『本丸、北ノ丸,南二ノ丸,西ノ丸』があったと言われています。
西本願寺(にしほんがんじ)の飛雲閣(ひうんかく)は京都三名閣の1つで、江戸時代に書かれた紫雲殿由縁記(しうんでんゆえんき)には聚楽第の遺構と記述されています。飛雲閣は通常非公開ですが、上層部分は梵鐘のところから見えますよ。
また、江戸時代までは聚楽第とは書かずに
聚楽城と書かれた文献もあったそうですから
当時の人が見てもお城に見えたって事ですよね
ちなみにこの聚楽第の『聚楽』とは
秀吉の造語と言われています。
ルイスフロイスの『日本史』によると
聚楽第は秀吉自らが命名し
その意味は『悦楽と歓喜の集合』と
いうことなんだそうですよ。
妙覚寺(みょうかくじ)の大門は、聚楽第の遺構と伝わり、聚楽第の裏門だったようです。梁の部分に伏兵を潜ませておける珍しい構造になっているんですね。
1586年2月から本格的に造りはじめ
約半年後の1587年9月には
なんと!完成していたようです。
凄い早さですよね!
ちなみに北野天満宮で開かれた大茶会
『北野大茶湯(きたのおおちゃのゆ)』は聚楽第の完成を記念して
行われたんですよ
※北野大茶湯について詳しくは、北野大茶湯之址の記事をご覧下さい。
後陽成天皇(ごようぜいてんのう・第107代天皇)の2度の行幸が行われた時
秀吉は御所まで迎えに行って
天皇の側に控え
大名達に自分の威厳を示したそうです
つまり秀吉のお家に
なんとなんと!!
天皇が行っただけでなく
秀吉の後ろに、徳川家康など
戦国時代に名を馳せた大名を付き従え歩いたんですね
1回だけでも驚きなんですけれど
2回も邸宅に招いたんですから
当時の人もビックリしたでしょうね。
もっと簡単に言っちゃいますと
自分の家に陛下が来ると言えば
凄さが伝わるのではないでしょうか
ありえない事ですよね~
東山にある来迎院(らいごういん)には、聚楽第灯篭があります。
その後、秀次(ひでつぐ・秀吉の養子)に関白を譲ると
秀次の居城として使われていたんですけれど
1595年に秀吉自らの命によって
破壊されます
※秀次について詳しくは、瑞泉寺の記事をご覧下さい。
さて、気になる本丸の大きさを
洛中洛外図屏風(京都の市街と郊外を描いた屏風)の図を参考に
現在の地図に当てはめてみると・・・
北は一条通(いちじょうどおり)
南は上長者町通(かみちょうじゃまちどおり)
東は大宮通(おおみやどおり)
西は裏門通(うらもんどおり)
となるようですね。
※上長者町通について詳しくは、京のユニークな地名 その18についての記事をご覧下さい。
京都にお住いでない方でも
わかるように言いますと
東西600メートル、南北700メートルという
二条城よりも一回り大きい規模なんです。
邸宅というレベルではないですよね~
やっぱりお城だと思います
かつて聚楽第の中にあったと言われる出世稲荷神社(しゅっせいなりじんじゃ)です。現在は大原の地に移転しています。
それでは早速レポートしていきましょう
■聚楽第址(じゅらくだいあと)
住所:上京区中立売通大宮北西角
1992年(平成4年)
西陣ハローワークを建てる際に
地面を掘ったらなんと!
金箔の貼られた瓦が
大量に出てきたそうですよ
工事を担当していた人は
金銀財宝を掘り当てた気持ちになったんでしょうね♪
この時の発掘調査によって、出土したものは
本丸東堀跡の遺構であることがわかったんですよ。
それを記念して石碑が建てられました。
※西陣ハローワークの北向かいにあります。
■此付近 聚楽第址(このふきんじゅらくだいあと)
住所:上京区中立売通裏門西入南側
こちらは本丸西堀跡にあたる場所となります。
側に建つこま札には
聚楽第本丸西濠跡(じゅらくだいほんまるにしぼりあと)と書かれ
この付近は聚楽第の本丸西堀が
あったとされる場所なんですね~
※正親(せいしん)小学校の正門北東にあります。
これで聚楽第本丸の東西の位置がはっきりとわかりましたよね。
つまり、聚楽第本丸は西陣ハローワークと
正親小学校の間にあったというわけです。
ではどんどん行きましょう。
■聚楽第南外濠跡(じゅらくだいみなみそとぼりあと)
住所:上京区浄福寺通出水下る東入南側
こま札によればこちらは
本丸の南外堀にあたる場所のようです。
門前から本堂に向かう参道は
かなりの落差がありましたよ。
近年の調査によると
外郭は築地塀(ついじべい・屋根のついた塀)であったという説が有力なので
外堀は無かった?かもしれませんね
※松林寺(しょうりんじ)の門前にあります。
■聚楽城 鵲橋之旧蹟(じゅらくじょうかささぎばしのきゅうせき)
住所:上京区松屋町通出水上る東側
ちょっと写真では見にくいかもしれませんけれど
この辺りに聚楽第の堀に架かる鵲橋(かささぎばし)が
あったようです。
1961年(昭和36年)には欄干などが出土したそうですよ。
※松永稲荷(まつながいなり)の鳥居前にあります。
■梅雨の井(つゆのい)
住所:松屋町通下長者町通上ル東入ル東堀町内
こま札によりますと秀吉が茶の湯に使ったもので
高さ2尺3寸、四方各3尺5寸あったと書かれていますが
今では、この地が本丸東堀上に当たるということで
違うという説が有力のようですよ
また当時の文献にも梅雨の井の記述は見当たらないそうです。
そしてここからは聚楽第の周辺地域に
大名屋敷が配置されていたようで
その史跡を巡ってみたいと思います。
現在も町名として数多く名残が残っています
■黒田如水邸跡(くろだじょすいていあと)
住所:上京区猪熊通一条下がる西側
現在、NHK大河ドラマ『軍師 官兵衛』の主人公ですよね。
※黒田如水について詳しくは、黒田如水邸跡の記事をご覧下さい。
■聚楽城 武家地 直江兼続 屋敷跡指定地(じゅらくじょうぶけちなおえかねつぐやしきあとしていち)
■聚楽城 武家地 上杉景勝 屋敷跡指定地(じゅらくじょうぶけちうえすぎかげかつやしきあとしていち)
住所:上京区椹木町通葭屋町東入
直江兼続は上杉家の家老です。
愛の字の兜はあまりにも有名ですよね。
■聚楽城 武家地 上杉景勝屋敷跡(じゅらくじょうぶけちうえすぎかげかつやしきあと)
住所:上京区黒門通一条上る西側
上杉景勝は、亡き上杉謙信(うえすぎけんしん)の後を次いだ
米沢藩(現在の山形県米沢市)初代藩主です。
秀吉の時代は五大老の1人だったんですよ
※残りの五大老は、徳川家康、前田利家、宇喜多秀家、毛利輝元、小早川隆景です。
■聚楽城武家地 豊臣秀勝邸宅跡伝承地(じゅらくじょうぶけちとよとみひでかつていたくあとでんしょうち)
住所:上京区土屋町通出水上る東側
豊臣秀勝は、
秀吉の養子で秀次の弟です。
淀殿(よどどの・秀吉の側室)の妹
お江(おごう)と結婚し
朝鮮出兵のおり戦死したそうです。
※淀殿について詳しくは、養源院の記事をご覧下さい。
■千利休居士聚楽屋敷跡(せんのりきゅうこじじゅらくやしきあと)
住所:上京区堀川通一条上ル806 晴明神社境内
千利休と言えば、信長や秀吉に仕え
『わび茶』を大成させた人ですよね
※千利休について詳しくは、千利休ゆかりの地巡りの記事をご覧下さい。
という事で今回は聚楽第の史跡巡りを
ご紹介しました~♪
詳しい場所はコチラ↓
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