2013-10-15 | |
テーマ:その他 |
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京ゆかりの言葉 その2
今回ご紹介するのは・・・
古都・京都ゆかりの言葉です
今でも使われる『言葉』の語源には
1200年の歴史を持つ京都ゆかりのものが
多数、存在しています。
今回は、そんな『京ゆかりの言葉』を
いくつかご紹介させていただきます!
・ぜんざい
ぜんざいと言えば
砂糖で甘く煮た小豆に、お餅などを入れた食べ物ですよね
この『ぜんざい(善哉)』という名前が付けられた
きっかけとなったのが
ある人物の一言だったと言われています!
その人物とは・・・・
一休宗純(いっきゅうそうじゅん)なのですっ
『アニメ一休さん』のモデルにもなった、室町時代中期のお坊さんです。
一休宗純にゆかりのあるお寺として知られる『大徳寺』です。応仁の乱より、荒廃していたお堂を再建し、一休はここで住職を務めたんですね。
こちらは一休が幼少の頃を過ごしたと言われる地蔵院です。彼について詳しくは地蔵院(竹の寺)の記事をご覧下さいっ。
ぜんざいとは、漢字で『善哉』と書き『よきかな』とも読み
仏教用語で『すばらしい』という意味がある言葉です。
つまり!この料理をもてなされた一休が
・・・一言
『善哉此汁。(よきかなこのしる)』
と言った事から『善哉』という名が付けられ
現在でも『ぜんざい』の名称で親しまれているというワケなのです。
※『ぜんざい』の語源は、この他にも説があり、一説では出雲大社の神在餅(じんざいもち)が訛り、京都でこの餅を『ぜんざいもち』と呼んだと事が起源とも言われています。
・えっさえっさ
ひたむきに作業する事を
『えっさえっさと○○する。』なんて言いますよね。
この『えっさ』とは、あるお坊さんの事を指していると
言われているんですよ
そのお坊さんとは・・・
鎌倉時代初期の僧・栄西(えいさい)です!
彼は、臨済宗の開祖として知られる高僧で
中国から日本にお茶を持ち帰ったお坊さんとしても有名です
京都・祇園にある『建仁寺』は、鎌倉幕府2代将軍・源頼家(みなもとのよりいえ)から土地の寄進を受けて、栄西が開基しました。
ある日、何をしても動かない巨大な岩に
難儀していた農民達を見かけた栄西が
ある助言をしたのです。
それは・・・
「私の名前を唱えながら動かしてみなさい。」というものでした。
これを聞いた農民達は言われるがまま
「栄西、栄西」と唱えながら岩に手を掛けると
・・・あら不思議!
それまで動かなかった岩が、動いたのです!
つまりこれは法力の一種という事なのでしょう。
この事から、作業をする際の掛け声として
「栄西、栄西」という言葉が度々使われたようで
徐々にこれが変化し『えっさ、えっさ』と言われるようになったそうです。
※調べてみると、こうした掛け声には様々な語源があり『えっさ』という掛け声全てが、これにあてはまるものではないようですが、栄西の話は伝承の1つとして伝わっているのは確かなようです。
・田楽(でんがく)
田楽と言えば、皆さん何を思い浮かべますか!?
焼いた豆腐や蒟蒻(こんにゃく)に味噌を塗った食べ物をイメージしますよね?
この食べ物の田楽、実は・・・
平安時代中期に生まれた日本の伝統芸能に由来する
名前だったのです
『田楽』の『田』とは、まさに田んぼの事であり
田楽とは、田植えの際に豊作を祈る『田舞(たまい)』が
発達した芸能だと言われています。
田植えに関する神事は、様々な神社で行われています。これは綾部八幡宮で行われた春季大祭の一場面です。詳しくは春季大祭 2013(綾部八幡宮)をご覧下さい。
こちらは伏見稲荷大社で行われる田植祭です。田んぼを前に舞の奉納なども行います。詳しくは田植祭 2012(伏見稲荷大社)の記事をご覧下さい。
では、どうして食べ物に、その名が付けられたのか?と言いますと
串に刺さった豆腐や蒟蒻の見た目が
田楽の演目の1つ『高足(こうそく)』に似ていたからなんですね!
高足は、一本足の竹馬のようなものに乗り
何度も飛び跳ねながら、曲技を披露する演目です
こうした事から、高足をイメージさせるような見た目の
豆腐や蒟蒻が串に刺さった食べ物を『田楽』と呼んだそうです
・水に流す
『過去の事は水に流して~』なんて言いますけど
一説には、この言葉は京都から生まれた言葉だと言われています!
では、この『流す』とは何か言うと
『穢れを流す』という意味なんですね!!
・・・穢れ??
と、聞いてもピンとこないかもしれませんが
神社に行くと、手水舎(てみずしゃ)や手水鉢(ちょうずばち)が
ありますよね?
これは参拝前に手や口を清めるものです。
つまり神前を前に
この水で、穢れを流す意味があるんです
この穢れを水に流す行為は、もともと宮中にて行われていたもので
季節の変わり目などに疫病が流行りやすい事から
その穢れを祓う為、その身体を水で洗い流していたのです。
下鴨神社で行われる『みたらし祭』は、この故事に基づき行われる神事で、この日だけ特別に開放された『みたらし池』に皆さん足をつけて、穢れを落とすんですよ。詳しくは、みたらし祭 2012(下鴨神社)をご覧下さい。
日本神話においても
黄泉の国に行って、穢れてしまった身体を清める為に
阿波岐原(あわぎがはら)の池で身体を洗い流し禊(みそぎ)を行っています
つまりこうした事がルーツとして
『水に流す』という言葉が生まれたというワケなんですねっ。
という事で今回は京ゆかりの言葉をご紹介させていただきました。
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