2013-12-02 | |
テーマ:その他 |
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京ゆかりの言葉 その10
今回ご紹介するのは・・・
古都・京都ゆかりの言葉です
今でも使われる『言葉』の語源には
1200年の歴史を持つ京都ゆかりのものが
多数、存在しています
今回は、そんな『京ゆかりの言葉』を
いくつかご紹介させていただきます
・銭湯(せんとう)
さて、この『銭湯』という言葉が初めて登場したのは1352年!
なんと、八坂神社に残された文献に記載されているそうなんですねっ。
では、どんな風に書かれていたのかと言いますと・・
『近くの寺が、銭をとる銭湯風呂を始めたようだ。』
と記載されていたそうです
つまり、銭湯とは・・・
『銭を取る(払う)湯』という意味であり
平安時代末期には、すでに銭湯のようなものがあったとも
言われているそうですよ
ちなみに、銭湯の数が一番多いのは大阪で
次いで京都が全国で2番目に多いそうですっ。
数も関東より、断然関西の方が多いみたいですよ。
・くす玉(くすだま)
めでたい時に割る『くす玉』ですが
これはもともと・・・魔除けの為の玉だったそうです!
今でこそ、くす玉の中には
紙ふぶきや、テープ、垂れ幕なんかが入っていますけど
その昔は、なんと・・薬が入っていたそうです!
もとは宮中にて、5月5日の『端午の節句(たんごのせっく)』に
薬の詰まった薬玉(くすだま)を飾り付けた事を起源とします。
この薬とは薬草や香草の事で、これを袋に詰めたものが、薬玉の正体です。
その袋に造花を飾り付けをして、五色の糸を垂らし、飾りつけしました。
これが現在の『くす玉』の原点なんですね
平安時代の『薬玉』については
清少納言の書いた『枕草子(まくらのそうし・3大随筆の1つ)』の中でも
登場するそうです。
ちなみに清少納言とは、宮中に仕えた女流歌人であり
百人一首にも歌が収録されている有名な人物です
泉涌寺には、そんな彼女が残した
『夜をこめて 鳥のそらねは はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ』
という歌碑が残されています。
※この歌碑については泉涌寺 その2の記事をご覧下さい。
・サバを読む(さばをよむ)
年齢や身長、体重なんかをごまかす時に『サバを読む』なんて言いますよね?
さて、このサバって一体何なの?と言いますと・・・
まさに魚の鯖(さば)の事なんですね
※ちなみに実際の数より大きく(多く)言う事を『鯖読み』、小さく(少なく)言う事を『逆鯖』と言います。
さて、この鯖と京都とは一体どんな関係があるのでしょう?
『サバを読む』の語源を今から解説したいと思います。
京都には鯖街道(さばかいどう・福井~滋賀~京都を結ぶ道)と呼ばれる道があり
その昔から、福井で獲れた鯖が、鯖街道を通って
京都に入って来たんですね。
こちらの宝泉院(ほうせんいん)は、鯖街道の道中に建つ寺院の1つです。
鯖という魚は大量に獲れるそうですが
鮮度が落ちるのも早い魚だったそうです
この事から、京都に持ち込まれるのにかかった日を実際より少なく言ったり
傷むのを承知で、少し多めに箱詰めして持って来たりした事から
『鯖を読む』という言葉が生まれたと言われています。
・女房(にょうぼう)
奥さんの事を指す言葉として現在は浸透している女房とは
実は・・・平安時代の宮中から生まれた言葉なんですねっ!!
これは、もともと
『女』の『房(ぼう・部屋・建物)』という意味であり
宮中で、個人の房を持てる女性は
天皇の寵愛を受けている女性が多く、こうした女性を
『女房』と呼んだ事が、起源と言われているのです
この他にも、宮中に仕えている女性の中でも
位の高い女性を表す言葉でもあったんですね。
こうした女性は、和歌や文学に優れた人物も多く
平安時代から鎌倉時代にかけて、彼女らが残した作品を
『女房文学』と呼ぶそうですよ。
こう呼ばれる女性には、清少納言や紫式部、和泉式部などがいます
恋多き女としても知られる和泉式部は
娘を失った事をきっかけに尼となり
誠心院の初代住職になったと言われています
※彼女について詳しくは和泉式部ゆかりの地巡りの記事をご覧下さい。
という事で、今回は京ゆかりの言葉をご紹介させていただきました。
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