 | 2014-01-25 |
| テーマ:その他 | |
京のユニークな地名 その20
『京のユニークな地名』では
京都に残る、一味違ったユニークな地名や町名
そして通りの名前をご紹介していますが
今回は、新たに4つの通りの名前をご紹介したいと思います
では、早速いってみましょう～！
・大手筋（おおてすじ）
京都・伏見（京都市南部）にある通りの名前で
現在は商店街（大手筋商店街）となっています。
さて、この大手筋っていう名前はドコから来たのでしょう？
実はこの名前は
・・・伏見城が大きく関係しているんですね！
伏見城と言えば、秀吉や家康など天下人ゆかりの城として
あまりにも有名ですよね。
そもそも『大手』とは『城の正面』を意味する言葉なんですよ。
かつて、この大手筋は城につながる道であり
そこには大手門があったと言われています
こうした事が名前の由来となっているんですね。
源光庵には血天井と呼ばれる伏見城から移築された天井があります。詳しくは源光庵 その1の記事をご覧下さい。
伏見城に出入りする為の一番重要な道だったと言われ
1728年に記された資料にも
『大手筋』の名が記されているんですよ
・正面通（しょうめんどおり）
京都市の東西を走る通りである正面通
名前から想像すると、何かの正面を通っている事は
お分かりかと思います。
さて、こちらの名前の由来は一体何かと言いますと
方広寺にあった巨大な大仏の、正面に繋がる道という事から、その名前が付けられましたっ
方広寺は秀吉が建てた東山にある寺院で
当時、奈良の大仏（東大寺）よりも大きな大仏が
建造されました。
9年の歳月をかけて作られたもので
奈良の大仏よりも3メートル大きい
19メートルもの巨大なものだったみたいですよ！
しかしながら、完成からわずか1年で
地震により倒壊したと言われています。
※詳しくは方広寺の記事をご覧ください。
・渋谷街道（しぶたにかいどう）
渋谷？という字を見ると、東京の渋谷が想像されますが
京都には、東山と山科を結ぶ通りに
渋谷街道と呼ばれる道があるんですね
かつて、東から京都にやって来る人は
この道を通り上洛したと言われています
※鎌倉時代頃までは主要道路だったそうです。
しかし！この道はとにかく状態がものすごく悪かったそうで
山の水で常に地面がぬかるみ
落ち葉なども大量に落ちていた事から
ものすごく滑りやすい道だったそうです。
こうした事から、この道を
『滑谷』と書いて『しるたに』と呼んだそうです。
※この他にも、汁谷、瀋谷などとも書きます
この『しるたに』が、現在の『しぶたに（渋谷）』の語原になったみたいですよ。
そこで、立ち上がったのが
木食上人（もくじきしょうにん）として知られる
養阿（ようあ・江戸時代中期）というお坊さんです
※木食とは、穀物を断ち、木の実を食べて修行に励む事です。こうしたお坊さんを木食上人と呼びます。
こちらは養阿が再興したと伝わる安祥院です。彼について詳しくは安祥院の記事をご覧下さい。
彼により、3年の歳月をかけて
道路が補正されたと言われています。
渋谷街道は、彼のおかげで現在まで残っていると言っても
過言ではないかもしれません。
・太子道（たいしみち）
読み方は『たいこみち』ではなく『たいしみち』です。
鋭い人なら、この読み方を聞いた時点で
ピーン！とくるかもしれませんが
これは聖徳太子に由来する名前なんですね
なので、太子と書いて『たいし』と呼びます。
この通りは、聖徳太子ゆかりの寺院で知られる
『広隆寺』に続く道であった事から
そう呼ばれるようになりました
ちなみに、広隆寺は秦氏の氏寺と言われるお寺です。
飛鳥時代に秦河勝（はたのかわかつ）が
聖徳太子から授かった仏像を祀る為に創建した事を
起源としているんですよ。
という事で、今回は京のユニークな地名をご紹介しました。
場所はコチラ↓
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