今回ご紹介するのは

京都市上京区の西陣(にしじん)にある

昌福寺

昌福寺(しょうふくじ)です!


西陣といえば

京都の高級織物として有名な

西陣織で知られていると思いますけれど

地名の由来は

室町時代に勃発した戦である

応仁の乱(おうにんのらん)で

山名宗全(やまなそうぜん)率いる西軍が

この辺りに陣を張ったからなんですね

※西陣について詳しくは、山名宗全邸宅跡の記事をご覧ください。


浄土宗 昌福寺

さて、そんな西陣にある昌福寺は

浄土宗のお寺で

『京都坊目誌(きょうとぼうもくし・京都の地誌、歴史書)』によれば

1596年(慶長元年)に

慶壽というお坊さんが開いたと伝わっています


寛文(1661~1672年)のはじめ頃には

後陽成天皇(ごようぜいてんのう・第107代天皇)の第8皇子である

良純入道親王(りょうじゅんにゅうどうしんのう)が 入寺されたんだそうですよ。


その事から、かつては親王のお茶席が

あったといわれているんですね


昌福寺と書かれた額

昌福寺と書かれた額


その後、時は流れて

1945年(昭和20年)6月26日午前に行われた

西陣空襲では

境内の井戸にアメリカ軍のB29爆撃機から

爆弾が落とされました


その時は井戸に落ちたせいか

爆弾は爆発せず

不発弾となったようですよ!


ちなみに京都市内には

空襲が無かったと思っている人も

少なくないと思いますけれど

実はそんな事はなく

京都市内に過去5回の空襲が行われたんですね


そしてその中でも最も被害の大きかったのが

西陣空襲と言われ

死傷者は100人以上だったそうです。

※西陣空襲についてはまた詳しく別の機会に取り上げたいと思います。


では早速、お寺の中に入っていきましょう


入ってすぐの所にあるのが

庫裏(くり)です。


庫裏

ちなみに庫裏というのは

お坊さんの居住スペースの事ですよね。


庫裏の向いには天神宮と書かれた

天神宮と書かれた石碑

石碑がありました。

かつて、この場所に社があったのでしょうか


玄関

本堂に続く玄関


庫裏の隣には本堂がありました。

本堂

こちらの本堂にはご本尊である

弘法大師空海の作と伝わる

阿弥陀如来が安置されているんですよ。

※空海について詳しくは、東寺(教王護国寺)の記事をご覧ください。


ちなみに昌福寺には

幸福地蔵と呼ばれるお地蔵さんが

安置されているそうなんですけれど

どこに安置されているのかわかりませんでした

けれどおそらく本堂の中に

安置されているんだと思いますよ~


梵鐘

本堂の前に置かれていた梵鐘


ちなみに幸福地蔵は

江戸時代中頃には

洛陽48願所地蔵巡りの第7番に

数えられていたと言われています。

※洛陽48願所地蔵巡りとは、六地蔵以外で48ヶ寺の地蔵を順番に回って拝むというものです。


洛陽48願所地蔵尊は以下の通りです。

第1番 壬生寺(みぶでら)・縄目地蔵

第2番 光林寺(こうりんじ)・水那上地蔵

第3番 雀寺(きょうしゃくじ)・雀森地蔵(桶取地蔵)

第4番 悟真寺(ごしんじ)・養老地蔵

第5番 休務寺(きゅうむじ)・萬人講地蔵

第6番 成圓寺(じょうえんじ)・延命地蔵

第7番 昌福寺(しょうふくじ)・幸福地蔵

第8番 勝厳寺(しょうがんいん)・見返地蔵

第9番 祐正寺(ゆうしょうじ)・妻取地蔵

第10番 報土寺(ほうどじ)・腹帯地蔵

第11番 超円寺(ちょうえんじ)・跡追地蔵

第12番 地蔵院(じぞういん)・昆陽野地蔵(鍬形地蔵)

第13番 清和院(せいわいん)・玉体等身地蔵

第14番 浄福寺(じょうふくじ)・浄土引接地蔵

第15番 智恵光院(ちえこういん)・六臂地蔵

第16番 石像寺(しゃくぞうじ)・釘抜地蔵

第17番 上品蓮台寺(じょうぼんれんだいじ)・天神同体地蔵

第18番 地蔵院(じぞういん)逆川地蔵(歯形地蔵

第19番 西林寺(さいりんじ)・木槿地蔵

第20番 西園寺(さいおんじ)・土止地蔵(槌留地蔵)

第21番 佛陀寺(ぶっだじ)・王城地祭地蔵

第22番 了蓮寺(りょうれんじ)・水落地蔵

第23番 真如堂南地蔵堂(しんにょどうみなみじぞうどう)・鎌倉地蔵

第24番 尊勝院(そんしょういん)・米野地蔵(米地蔵)

第25番 西方寺(さいほうじ)・衣通姫地蔵

第26番 三福寺(さんぷくじ)・夢見地蔵

第27番 檀王法林寺(だんのうほうりんじ)・袖取地蔵

第28番 矢田寺(やたでら)・那落化現地蔵(代受苦地蔵)

第29番 誓願寺(せいがんじ)・西院川原地蔵

第30番 光明寺(こうみょうじ)・常盤華地蔵

第31番 妙心寺(みょうしんじ)・醒井地蔵

第32番 常楽寺(じょうらくじ)・弟児地蔵

第33番 蛸薬師堂(たこやくしどう)・鯉地蔵

第34番 西光寺(さいこうじ)・腹帯地蔵

第35番 善長寺(ぜんちょうじ)・枕返地蔵(立江地蔵)

第36番 染殿院(そめどのいん)・染殿地蔵

第37番 仲源寺(ちゅうげんじ)・目疾地蔵

第38番 六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)・鬘掛地蔵

第39番 法観寺(ほうかんじ)・夢見地蔵

第40番 正法寺(しょうほうじ)・身代地蔵

第41番 清水寺(きよみずでら)・勝軍地蔵

第42番 退耕庵(たいこうあん)・玉章地蔵

第43番 専定寺(せんじょうじ)・獅子地蔵

第44番 福田寺(ふくでんじ)・乳房地蔵

第45番 蓮光寺(れんこうじ)・駒止地蔵

第46番 極楽寺(ごくらくじ)・手引地蔵(安産地蔵)

第47番 新善光寺(しんぜんこうじ)・来迎地蔵

第48番 本覚寺(ほんがくじ)・泥付地蔵

※ちなみに乾三十三所霊場の7番目でもあります。


五重石塔

本堂前にあった五重石塔


また本堂の前には小さなお堂があって

こちらにも地蔵尊が安置されていました。

地蔵尊

恐らくこのお地蔵さんは

幸福地蔵では無いと思うんですけれど

もしご存知の方がいらっしゃったら

コメントで教えて下さいね


そんな昌福寺の場所はコチラ↓


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