2011-01-05 | |
テーマ:祭り・イベント |
蹴鞠初め 2011(下鴨神社)
こんにちは、京子です
皆さん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします~っ
さて~早速いってみましょう
2011年、一発目にご紹介させていただきますのは・・
1月4日に下鴨神社で行われた
蹴鞠初め(けまりはじめ)です
蹴鞠ってでも、そもそもいつ頃やってたの??
と思ってらっしゃる方もいますよねっ。
まずは、この蹴鞠の始まりはというと、2300年以上も前なんですね~
中国で行われていたもので、その後日本へとやってきます。
それが今から1400年以上前なんですね。
※538年の仏教伝来とほぼ同時期だといわれています。
日本初の球技と言ってもいいかもしれません蹴鞠ですけど
貴族だけの遊びなのかなぁ?
と思っていたら・・・
平安時代はそうだったみたいですけど
鎌倉時代や室町時代には
庶民にも流行したと言われているんですね~
さて、大晦日に降った雪がまだ残る下鴨神社に
京子が12時前に到着すると
もうすでに舞殿の近くは多くの人で賑わっていますっ。
もう人でパンパン(汗)
そして、午後2時前からいよいよ神事が始まるんですね~。
報道陣の方も多く詰め掛けている中
いよいよ始まりますけれど
よーく見ると・・
枠線のような、相撲で言う土俵にも似たステージが用意されていました。
これは鞠庭(まりにわ)と言うんですね!!
さて、この蹴鞠初めは蹴鞠保存会(しゅうきくほぞんかい)の方々を中心に運営されています。
ご存知の通り、明治維新を迎え、西洋化が進み蹴鞠も存亡の危機に陥りますっ。そのピンチを救ったのが明治天皇の勅命!!!これにより、蹴鞠保存会が誕生♪というワケです。
こちらは烏帽子(えぼし)に
水干(すいかん)姿の貴族に扮した保存会の方々
ちなみに、烏帽子は頭に被っている帽子、水干はこの服装の事で
蹴鞠初めに着る水干は
鞠水干(まりすいかん)と言って
鞠の模様をあしらった特別なモノなんですね
さて!
いよいよ神事が始まりますよ~っ
何やら神事さんが手に持っているのは
松の木ですね
まず、鞠庭で行われるのが「解鞠(ときまり)」という儀式。
そして、その木の間には白い色の鞠がしっかりと挟まれていますね~!
紙縒(こより)で鞠と松の木を結びつけていて
このセットを枝鞠(えだまり)と言います。
解鞠とは読んで字の如く、鞠を解く作業。
枝と鞠を離すんですね
枝鞠を役曹(やくそう)が受け取り、鞠庭の外で目代と呼ばれる人が鞠庭の中央に運びます。そして、解役(ときやく)と呼ばれる、この金色の水干を着ている方が枝と鞠を外すんですね。
ちなみに、鞠は何で出来ているのかと言いますと
表面を覆っているのは鹿の革!
そして、馬の背筋で革を綴じているんですね。
中には、大麦の穀粒が詰め込んであるのです
なんだか、作るのが大変そうだなぁと思っていましたけど
江戸時代にはなんと
この鞠を作る御鞠師(おんまりし)と称する家業があり
職業化していたっていうんだからビックリです
※鞠を作る事を「鞠くくり」と言います。
こちらは鞠がくくりつけられていた松の木。
どこに持っていくのかと言いますと・・・
鞠庭のすぐ側に立てかけられました
そして、この後
蹴鞠をするメンバーがひとり、またひとりと
入場するんですね
蹴鞠は8人(もしくは6人)で円のようになって行われます
冒頭で、京子は球技!と言いましたけれど
実は・・・
勝敗よりも、技の美しさや礼儀正しさが重要視されるのです
(・∀・)ノこれが優雅な遊びたるゆえんでしょうか??
さて、まず最初はウォーミングアップから始まります。
これを小鞠(こまり)というんですね。
ひとり、ひとり鞠の感触を確かめながら慣らしていきます
では、いよいよ
アナウンスが流れ・・・
蹴鞠初めのスタートです!!!
ポーンポーンと
お互いに蹴りあって相手へと鞠を渡していきますけど
いろいろ細かいポイントがあるんですよね
(・∀・)ノ「相手に受け取りやすく鞠を打ち返す!」
上手く受け取れない場合は、普通だったら受け取る方が悪いって思っちゃいがちですけど蹴鞠では、受け取りにくく渡した方が悪い!という事なんですね。なので、基本ラリー状態が続く事が好ましいように感じますつまり、個別のプレーというよりも団体競技に近いんじゃないでしょうか??
(・∀・)ノ「蹴る時は右足の親指で!」
足の甲じゃないんですね、親指で打ち返すというワケです♪
この他にも、細かい作法があります
(・∀・)ノ「膝は曲げずに伸ばして蹴る!」
(・∀・)ノ「後ろ向きで(背中を向けて)蹴り返してはいけない!」
(・∀・)ノ「上半身は動かさず、足だけを動かして蹴る!」
というワケなんですね。
ちなみに・・・
どういった形で相手へ打ち返すのが良いとされているのかと言いますと
一回で相手に打ち返すよりも
一段三足(いちだんさんそく)を行い
打ち返すのが良いとされてるんですね
一段三足って何??と言いますと
受取鞠(うけとるまり)、手分の鞠(てぶんのまり)、渡す鞠(わたすまり)の3つの動きで相手へと打ち返すスタイルなんです。
鞠が自分のところに回ってきたら・・・
受取鞠で鞠を受けとり、一回目の蹴り!
手分の鞠で、リフティングのような感じ?で、二回目の蹴り!
渡す鞠で、相手へ華麗に渡す三回目の蹴り!
この3つの蹴りで
相手へとお返しする事を一段三足と言います
そして、蹴り上げた鞠の回転を色(いろ)と言いまして
これが美しいと(よく回転すると)蹴った時の音が良く出るんですね~
また、鞠を蹴り上げる高さは
1丈5尺(4.5メートル)が美しい基準とされています。
これに加え、アリ、ヤア、オウと掛け声を出しながら
ラリーを続けるんですから・・・
( ´Д`)なんて高度な技術が要求されるんだ・・・蹴鞠ってヤツは(汗)
下鴨神社の境内には今年の干支である兎の絵馬もありました♪
ちなみに、やっぱり一段三足を再現するのは難しく
なかなか上手くラリーが続かない事もありましたね~っ。
高度な技術が要求される蹴鞠ですけれど、そんな蹴鞠の宗家であった公家である飛鳥井家(あすかいけ)の屋敷の跡地にあるのが白峯神宮(しらみねじんぐう)でありサッカー選手やバレーボール選手なども多く参拝されています。
さて
この蹴鞠に
時間の制限はないんですけど
おおよそ15分を一座(いちざ)として・・つまり1セットってコトですね。
3セット行い、メンバーも座ごとに入れ替えがあります。
※メンバーの中に女性が加わったりもしていましたよ~
一座では上手くラリーが続かない事もありましたけれど
二座、三座になるにつれて
徐々にエンジンがかかってきたのか
華麗に鞠を蹴る、優雅な貴族を想像させてくれる姿を見せていただきました~!!!
・・と、いう事で三座行われた所で
蹴鞠初めは終了~!
(・∀・)ノおつかれさまでした
この蹴鞠の行事は一年を通して
京都の各地で行われていまして
1月4日の下鴨神社から始まり
2月11日には上賀茂神社で、4月14日には白峯神宮、6月には藤森神社
7月7日には再び白峯神宮で、11月には京都御所でも行われているんですね
是非、タイミングが合えば生で見られる事をお奨めします。
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