![]() | 2012-10-04 |
テーマ:祭り・イベント |
ずいき祭 還幸祭 (北野天満宮)
こんにちは京子です!
今回ご紹介するのは
10月4日に北野天満宮で行われた・・
ずいき祭 還幸祭(かんこうさい)です
学問の神様で有名な
菅原道真(すがわらのみちざね)を祀る
京都で1番早い秋祭と言われ
野菜を中心とした約30種類の食べ物で装飾された
『ずいき神輿』を菅原道真に献上し
3基の鳳輦(ほうれん・神輿)や行列が
五穀豊穣を願い、氏子区域を巡行します
10月1日には北野天満宮から3基の神輿が
御旅所(おたびしょ)まで向かう
『神幸祭(しんこうさい)』が行われました
※神幸祭については、ずいき祭 神幸祭 2012(北野天満宮)の記事をご覧下さい。
今回の還幸祭では
御旅所で3日間、安置された3基の鳳輦や
ずいき神輿が御旅所を出発し
氏子町を巡行した後
鳳輦は北野天満宮へ
ずいき神輿は御旅所へ再び帰ります。
では早速『ずいき祭 還幸祭』をレポートしたいと思います
10時に御旅所へ到着すると
出御祭(しゅつぎょさい)が行われるところでした
雅楽が鳴り響く中、5人の神職の方が
神輿の前に並びます
ここではお祓いや祝詞(のりと)奏上に加え
3基の鳳輦にお供え物が献上されます。
こうして神事は約30分ほどで終了します。
続いて13時より神輿が出発します♪
3基の鳳輦と『ずいき神輿』は
それぞれ別々のルートを巡行します。
先にずいき神輿が出発し、その後
3基の鳳輦が続きます。
ちなみに鳳輦は
巡行中に御羽車(おはぐるま)や
お稚児さんとも合流し
神輿行列が大所帯になるんですよ
そして、この後
西大路三条を東に入った『三条駐輦所(ちゅうれんじょ)』で休憩に入ります。
ここで鳳輦を前に
お祓いや太鼓の奉納が行われます。
太鼓の奉納を見守る八乙女達。
ちなみに3基の鳳輦や、ずいき神輿が
必ず通る場所というのが・・
舞妓・芸子さんのいる
京の花街の1つ『上七軒(かみしちけん)』です
上七軒を通るずいき神輿。
『導山(みちびきやま)』に乗る猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)です。彼は天狗の原形と言われています。
梅鉾です。
こちらは松鉾です。
北野天満宮からも程近い場所にある上七軒は
室町時代、北野天満宮が再建された際に
残った材木を使い
7軒の茶店が建てられた事を起源とする歴史ある花街です。
※その名の通り、7軒の茶屋から始まったから上七軒なんですね
2本の御鉾です。
錦蓋(きんがい)と菅蓋(かんがい)です。
神輿が店の前を通る際は
芸子・舞妓さんらも軒先に出て、見物されるんですよ
カワイイ八乙女達。
童子供奉と御羽車です。
第一鳳輦です。
葱華輦(そうかれん)です。
第三鳳輦です。
上七軒を通り、北野天満宮の前を通過する『ずいき神輿』。
こうして約4時間かけて巡行した神輿は
17時に北野天満宮へと帰って来ます
ずいき神輿は、北野天満宮の前でお祓いを受けた後
御旅所へと戻ります。
拝殿前に整列する3基の鳳輦。
この後、本殿にて着御祭が行われ
今回の還幸祭は無事終了です。
※着御祭は関係者のみ、非公開で行われます。
15時半より北野天満宮の拝殿前で行われます。
神幸祭と同様に
かわいい八乙女達が
舞を奉納するそうですよ
お時間のある方が是非足を運ばれてみては
いかがですか?
より大きな地図で ずいき祭 を表示
『ずいき祭』の関連イベント
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テーマ:祭り・イベント |
ずいき神輿
ずいき神輿は
『芋苗英(いもずいき)』で屋根を覆った神輿で
その他の装飾も野菜を中心とした植物が
飾り付けられています
※野菜や果物、稲麦、草花、海藻など、その数なんと約30種類もの植物が使われています。
この他にも、神輿の四方の絵柄は
毎年違ったデザインになっている事にも注目です
では
2012年度『ずいき神輿』を解説したいと思います。
まずは毎年恒例の装飾から
ご紹介します
『屋根葺き』
赤ズイキ(唐の芋)と白ズイキ(真芋)を
半分にスライスしたものが並べられています
『獅子頭(ししがしら)』
頭芋を使い、毛の部分には根、目には栗
そして口には赤唐辛子が使われています。
2つは阿吽の口をしているんですよ。
『すみ瓔珞(ようらく)』
瓔珞とは仏堂、仏壇の天井にかかる装飾品の1つです。
傘部分に白ゴマや九条ネギの種、水菜の種が使われます
カラフルなラインは白い燈芯(とうしん・イグサ科の植物)を
赤と青に染めたものです。
その他に赤なす、柚子、五色唐辛子がぶら下がっています。
『真紅』
千日紅(せんにちこう・インド原産の草花)を
12,000個も糸に通して巻きつけています。
この他に『賀茂なす』の形をした鈴が付いています。
『平瓔珞(ひらようらく)』
1つは『松に鶴』です。松とみょうがを使っています。
もう1つが『梅に鶯(うぐいす)』です。
ずいきの皮、みょうが、赤唐辛子が使われています。
では、四方の絵柄も見てみましょう
これらも全て野菜を中心とした植物で作られているんですよ~っ。
まずは正面部分から紹介します。
『雪舟(せっしゅう)』
彼は室町時代の水墨画家であり、お坊さんです。
ここに表現されているシーンは
彼のある故事に基づくもので
雪舟が小坊主の頃
お経を読まず絵ばかり書いていた為に
罰として柱に縛り付けられたそうです
そんな彼は
床に落ちた涙を墨代わりに
足を使って鼠を描いたそうですよ
では次に神輿の右面です。
『一寸法師』
一寸法師がちょうど鬼を退治するシーンです。
鬼の赤い顔は、ほおづきが使われているそうですよ
『土俵入り』
こちらは、日本人力士の誕生を願う思いが込められているそうです。
では神輿の左面を紹介します。
『豊作』
ずいき祭と言えば、五穀豊穣を願う祭りという事で
豊作を願いこちらの図柄が表現されています。
『白虎』
体の部分はとうもろこしの皮
シマの部分は海苔が使われています。
では最後に裏面です。
『飛龍』
今年の干支にちなんで龍が表現されています。
こちらは日本的な龍というよりも
西洋のドラゴンをイメージして作られたそうです
尻尾の先には松ぼっくりが使われています。
『ニホンカワウソ』
飛龍の下には、残念ながら先日絶滅種となってしまった
ニホンカワウソが表現されています
という事で
2012年の『ずいき神輿』をご紹介させていただきました。
ずいき祭に関しては各ページをご覧下さい↓
『ずいき祭』の関連イベント
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