ずいき神輿は
『芋苗英(いもずいき)』で屋根を覆った神輿で
その他の装飾も野菜を中心とした植物が
飾り付けられています
※野菜や果物、稲麦、草花、海藻など、その数なんと約30種類もの植物が使われています。
この他にも、神輿の四方の絵柄は
毎年違ったデザインになっている事にも注目です
では
2012年度『ずいき神輿』を解説したいと思います。
まずは毎年恒例の装飾から
ご紹介します
『屋根葺き』
赤ズイキ(唐の芋)と白ズイキ(真芋)を
半分にスライスしたものが並べられています
『獅子頭(ししがしら)』
頭芋を使い、毛の部分には根、目には栗
そして口には赤唐辛子が使われています。
2つは阿吽の口をしているんですよ。
『すみ瓔珞(ようらく)』
瓔珞とは仏堂、仏壇の天井にかかる装飾品の1つです。
傘部分に白ゴマや九条ネギの種、水菜の種が使われます
カラフルなラインは白い燈芯(とうしん・イグサ科の植物)を
赤と青に染めたものです。
その他に赤なす、柚子、五色唐辛子がぶら下がっています。
『真紅』
千日紅(せんにちこう・インド原産の草花)を
12,000個も糸に通して巻きつけています。
この他に『賀茂なす』の形をした鈴が付いています。
『平瓔珞(ひらようらく)』
1つは『松に鶴』です。松とみょうがを使っています。
もう1つが『梅に鶯(うぐいす)』です。
ずいきの皮、みょうが、赤唐辛子が使われています。
では、四方の絵柄も見てみましょう
これらも全て野菜を中心とした植物で作られているんですよ~っ。
まずは正面部分から紹介します。
『雪舟(せっしゅう)』
彼は室町時代の水墨画家であり、お坊さんです。
ここに表現されているシーンは
彼のある故事に基づくもので
雪舟が小坊主の頃
お経を読まず絵ばかり書いていた為に
罰として柱に縛り付けられたそうです
そんな彼は
床に落ちた涙を墨代わりに
足を使って鼠を描いたそうですよ
では次に神輿の右面です。
『一寸法師』
一寸法師がちょうど鬼を退治するシーンです。
鬼の赤い顔は、ほおづきが使われているそうですよ
『土俵入り』
こちらは、日本人力士の誕生を願う思いが込められているそうです。
では神輿の左面を紹介します。
『豊作』
ずいき祭と言えば、五穀豊穣を願う祭りという事で
豊作を願いこちらの図柄が表現されています。
『白虎』
体の部分はとうもろこしの皮
シマの部分は海苔が使われています。
では最後に裏面です。
『飛龍』
今年の干支にちなんで龍が表現されています。
こちらは日本的な龍というよりも
西洋のドラゴンをイメージして作られたそうです
尻尾の先には松ぼっくりが使われています。
『ニホンカワウソ』
飛龍の下には、残念ながら先日絶滅種となってしまった
ニホンカワウソが表現されています
という事で
2012年の『ずいき神輿』をご紹介させていただきました。
ずいき祭に関しては各ページをご覧下さい↓