メモ2013-05-18
テーマ:祭り・イベント
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城南流鏑馬祭(城南宮)

今回ご紹介するのは、城南宮で行われた・・・

城南流鏑馬祭(じょうなんやぶさめさい)です


城南流鏑馬祭

『流鏑馬』とは、疾走する馬上から的に矢を射る

日本の伝統的な儀式です。

※京都で行なわれる流鏑馬と言えば、下鴨神社の『流鏑馬神事』が有名です。詳しくは流鏑馬神事 2011(下鴨神社)の記事をご覧下さい。

城南宮

そして城南宮で行なわれる流鏑馬と言えば

有名な出来事の1つに

『承久の乱(じょうきゅうのらん)』が上げられます


これは鎌倉時代(1221年)に起こった乱で

朝廷と幕府の力関係が肉薄する中

鎌倉幕府将軍不在を狙って

後鳥羽上皇が権力を取り戻そうと

西国の武将を集めて、城南宮で挙兵したんですね。

この時、後鳥羽上皇は

城南宮で流鏑馬をする。」という名目で

大勢の武士を集めたと言われています。

※当時、城南宮にあった『鳥羽離宮(鳥羽殿)』は150年にわたり上皇(元・天皇)が院政を行っていた所であり、政治や文化の中心でした。城南宮については、城南宮 その1、城南宮 その2、城南宮 その3の記事をご覧下さい。


この挙兵は鎌倉幕府に発覚し、すぐに鎮圧。

それ以後、城南宮で流鏑馬が行なわれる事はありませんでした。

※承久の乱について詳しくは、高山寺の記事をご覧ください


しかし2005年、約800年ぶりに

『倭式騎馬會(わしききばかい)』により

城南宮での流鏑馬が復活したんですね。

※倭式騎馬會は東京の愛好会の方々だそうです。


それ以後、毎年ではないですが

城南宮で流鏑馬が行なわれるようになりました。

※今回は、境内社殿の立替の竣工記念という事で奉納されます。


城南流鏑馬祭

では早速、城南流鏑馬祭をレポートしたいと思います!


神楽殿に入る倭式騎馬會

まずは14時より神楽殿にて神事が行なわれます。

神職の方をはじめ、倭式騎馬會の方々や関係者が参加し

行なわれるもので

お祓いや祝詞(のりと・宣言)の奏上、玉串の奉納が行なわれます。


最後に、神職の方は

「見事に命中しますように」と倭式騎馬會の方々、1人ずつに

的中守(てきちゅうまもり)を渡していましたよ。


一礼する倭式騎馬會の方々

こうして30分程の神事が終わり

最後に本殿前に移動し、皆で一礼した後

いよいよ馬場(ばば)に移動します。


馬場に移動する神職や倭式騎馬會の方々

馬場は城南宮の正面、朱色の鳥居前の

東西に伸びる参道に作られています。

※石畳の参道ですが、この日は馬が走りやすいように砂が敷き詰められていました


そして、およそ200メートルの馬場には

3つの的が等間隔に配置されています


まずは流鏑馬を行なう前に

倭式騎馬會の方による、いくつかのプログラムがありましたので

1つずつ紹介したいと思います


・天地人三才之儀(てんちじんさんさいのぎ)

馬場の中央に、2人の射手が進み

天高く鏑矢(かぶらや)を放ちます。

※鏑矢とは矢の先端に蟇目鏑(ひきめかぶら)という中が空洞になった物が取り付けられています。矢を放つと「ポォーー」という独特の音がなるんですよ。邪気を祓う効果があります。


・清めの儀

清めの儀

3人の女性がそれぞれに

扇子や鈴を持ち、神楽を舞うように

馬に乗りながら馬場を清めます。


・武芸奉納

武芸奉納

武芸奉納では、長槍を持ちながら

勢いよく馬場を疾走していきます。

観覧者と馬場の距離は近く

目の前を全速力で走る馬に、皆さんびっくりしていましたね

確かに、すぐ目の前を通るので迫力がありますっ。


・馬見せ

今回乗る馬のお披露目です。今度は皆さんに馬をじっくり見て貰う為に

ゆっくりと馬場を歩きます。

※倭式騎馬會の馬は、和駒と呼ばれる日本の在来馬だそうです。


こうして馬を観覧者に見せながら

射手は馬と呼吸を合わせるそうですよ。


ここまでの流れを動画でどうぞ!


そして、いよいよ流鏑馬が開始されます

「流鏑馬始めませ~」の合図で

参道の東から西に向けて、馬が走り

流鏑馬を行ないます。


スタート地点にいる『馬場元役』が扇を掲げると

馬は勢いよく走り出しますっ。


1の的、2の的、3の的と順に矢を放つのですが

スピードが比較的遅い『1の的』の的中率は高く

2の的、3の的とスピードが上がる度に難易度があがるんですね


ちなみに、それぞれの的には

『天下泰平』『五穀豊穣』『国家安泰』の意味が込められていて

これを射抜く事によって祈願を行なうそうですよ。


目の前を全速力で駆け抜ける城南宮の流鏑馬は

迫力満点です。的に当たると

もちろん大きな拍手と歓声が上がります!!

この瞬間はやっぱり興奮しちゃいますよね。


素早く弓矢を構え、次々と射抜く姿には

鎌倉時代の武士を重ねる事が出来たのではないでしょうか?


采挙役と的

こうして見事に的に矢が的中すると

『采挙役(さいあげやく)』が

的に命中した事を『日記役(にっきやく)』に知らせます。


こうして計6人の射手がそれぞれ2回ずつ馬場を駆け抜け

流鏑馬を行ないます。

やはり2回目の方が皆さん的中立が上がってましたね~。


こうして16時頃に全ての神事は終了しました。


そんな城南流鏑馬祭が行なわれた

城南宮の場所はコチラ↓


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