今回も京都検定の過去問をお届けします!
全4問出題していますので、是非チャレンジしてみて下さいね
では早速、1問目です。
【問題】
小麦粉を練って麦芽糖(ばくがとう)と白味噌をまぜて焼いた西本願寺の御用菓子はどれか。
ア.ちご餅(ちごもち)
イ.松風(まつかぜ)
ウ.水無月(みなづき)
エ.麦代餅(むぎてもち)
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
イ.松風
この松風は、1570年に勃発した
石山戦争『織田信長vs浄土真宗本願寺勢力(一向一揆)』が
きっかけとなり生まれたお菓子です
この戦は10年もの間続いた戦いで
当時、最大の宗教的武装勢力である本願寺勢力と
天下布武を目指した織田信長との戦いだったんですね
このお菓子は、その戦いの中で食べられたもので
織田信長に本願寺の周囲を包囲され、食料が厳しくなってきた最中
顕如上人(けんにょしょうにん・第11世住職)や門徒は
大塚治右衛門春近が考案した松風を食べて
篭城戦を戦い抜いたと言われています。
※石山戦争について詳しくは、東本願寺(真宗本廟)の記事をご覧ください。
引き続き2門目です!
【問題】
歌道を家職とし、今なお京都にあって「乞巧奠(きこうでん)」 など王朝以来の行事を伝える家はどこか。
ア.三条西家(さんじょうにし)
イ.四条家(しじょうけ)
ウ.飛鳥井家(あすかいけ)
エ.冷泉家(れいぜいけ)
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
エ.冷泉家
乞巧奠とは、旧暦の7月7日に行われる歌会で
織姫と彦星にお供え物をして、和歌を詠み
技芸上達を祈願するものです
中国発祥の行事で、現在の七夕の起源にもなったんですよ
※乞巧奠や七夕の起源については七夕祭 2013(地主神社)の記事をご覧下さい。
答えなっている『冷泉家』は
藤原定家(ふじわらのていか・百人一首を編纂した人)を
祖に持つ一族です。
毎年4月に上賀茂神社で開催されている
『賀茂曲水宴(かもきょくすいのえん)』では
和歌の読み上げなども行っているんですよ
※賀茂曲水宴について詳しくは、賀茂曲水宴 2012(上賀茂神社)の記事をご覧ください。
では3門目にいってみましょう。
【問題】
江戸後期の京都出身の絵師、( )は、奇矯な画風で円山応挙(まるやまおうきょ)に対抗した。十念寺に残る襖絵「雲龍図」は、京都では数少ないその絵師の貴重な作品といわれている。
ア.土佐光起(とさみつおき)
イ.尾形光琳(おがたこうりん)
ウ.曾我蕭白(そがしょうはく)
エ.原 在中(はらざいちゅう)
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
ウ.曾我蕭白
京都の商家(しょうか)に生まれた曾我蕭白は
大胆にデフォルメして描く事を特徴としていている画家です
活動拠点は京都を中心に行っていましたが
30歳から35歳までの間に、二度ほど伊勢にも長期間滞在し
創作活動を行っていたようで
現地にも彼の作品がいくつか残っているそうですよ
十念寺には
そんな曾我蕭白の描いた襖絵『雲龍図』の他
一休が記したとされる
仏鬼軍絵巻(ぶっきぐんえまき・菩薩が衆生を救う為、地獄に攻め入る物語)など
数々の貴重な寺宝が残されています。
※お寺について詳しくは十念寺の記事をご覧下さい。
では最後の問題です。
1級からの出題になりますので、選択肢ではありません。
ズバリでお答え下さい。
【問題】
大胆な構図、たらしこみ技法などに特色が見られる、俵屋宗達(たわらやそうたつ)を創始者とする画派は何というか。
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
琳派(りんぱ)
琳派は他の流派(狩野派など)のように、師匠から弟子に
代々受け継がれるといったものではなく
時代や場所に関係なく、身分が違う人々にも受け継がれた
いわば『同傾向の表現手法を用いる一派』と言われています
※琳派の代表的な絵師には、尾形光琳(おがたこうりん)、酒井抱一(さかいほういつ)などが挙げられます。
ちなみに俵屋宗達が残した作品で有名なのが
『風神雷神図屏風(ふうじんらいじんずびょうぶ)』です。
所有する建仁寺には現在も
レプリカではありますが展示されています
※原本は京都国立博物館に寄託されているそうです。
という事で、本日も4問出題させていただきました
皆さんは何問正解されましたか?