2016-02-23 | |
テーマ:お寺 |
関連:金閣寺(鹿苑寺) / 相国寺 / 大護摩供奉修(金閣寺・不動堂) / 養源院(上京区) / 長得院 / |
真如寺
今回ご紹介するのは
京都市北区にある
相国寺(しょうこくじ)の山外塔頭
真如寺(しんにょじ)です!
近くには等持院(とうじいん)や
六請神社(ろくしょうじんじゃ)が
あるエリアになるんですね~
臨済宗相国寺派の寺院で
3つある相国寺の山外塔頭の1つに
数えられているんですよ
そんな真如寺は、鎌倉時代の
1286年(弘安9年)に
無外如大尼(むがいにょだいに)が
師である無学祖元(むがくそげん)の
塔所(たっしょ)として創建した
正脈庵(しょうみゃくあん)が
始まりと伝わっています
塔所というのは、高僧の死後
その遺骨や遺灰等を納めて
お祀りする墓所の事を言うそうで
無外如大尼も無学の
遺髪(いはつ)や遺爪(いそう)を
お祀りしたんですね
ちなみに無外如大尼は
臨済宗で最初の尼になったという人物で
修行をしている際
彼女があまりにも美人であった事から
修行の邪魔になると他の僧から非難され
なんと!自分の頬を焼火箸で焼いたという
言い伝えがあるんですよ~
その後、南北朝時代の1341年に
室町幕府初代将軍の足利尊氏
(あしかがたかうじ)の執事(しつじ)で
ばさら大名としても知られる
高師直(こうのもろなお)が
大伽藍を造営しました
※ばさら大名とは、南北朝時代、それまでの古い秩序や慣習にとらわれず、勝手きままに行動する大名の事。
その翌年、夢窓疎石(むそうそせき)が
無学を勧請開山(かんじょうかいざん)
無外如大尼を勧請開基(かんじょうかいき)
とし、疎石は2世となって、お寺の名前を
無学が初めて住したといわれる
中国浙江省の真如寺にならって
寺号を真如寺に改めたといわれています
※勧請開山とは、高僧などの名を借りて開山(初代住職)とする事。
※勧請開基とは、高僧などの名を借りて寺院を建てる事。
※ただし開山と開基については、宗派によって意味が異なるそうです。
その後、1461年(寛正2年)に
焼亡してしまうんですけれど
1499年(明応8年)以降
客殿や仏殿等が徐々に再興され
江戸時代には、後水尾天皇
(ごみずのおてんのう:第108代天皇)の
第六皇女で宝鏡寺門跡(ほうきょうじもんぜき)の
久厳理昌尼(きゅうがんりしょうに)が
真如寺に葬られる事となって
1656年(明暦2年)、後水尾天皇によって
法堂(はっとう)が再興されたという事です
以降、真如寺には歴代の宝鏡寺門跡が
葬られる事となったそうですよ♪
それでは、早速レポートしていきましょう
門
境内に入ると総門までの
長い参道が続きます
長い参道
その長い参道を超えて
総門を潜った一番先に
法堂(はっとう)である
『大雄殿(だいおうでん)』が
あるんですね~
法堂「大雄殿(だいおうでん)」
大雄殿の中は写真撮影が禁止となっていましたので
写真はありませんけれど、中の様子を簡単に
ご紹介したいと思います
中には、大きな中二階風の
須弥檀(しゅみだん)があって
そこには仙洞御所(せんとうごしょ)から
寄進された、ご本尊の宝冠釈迦如来像
(ほうかんしゃかにょらいぞう)や
迦葉尊者像(かしょうそんじゃぞう)
そして阿難尊者像(あなんそんじゃぞう)の
釈迦三尊が安置されていました
理豊尼によって書かれた大雄殿の扁額
その他にも須弥檀の奥の開山塔に
勧請開山の無学祖元や勧請開祖の無外如大尼
夢窓疎石、高師直の位牌等が、お祀りされていましたよ!
こちらは境内の東南に位置する客殿です!
客殿
客殿は、禅宗様式の6室に
三畳の『上段の間』と呼ばれる部屋が
設けられた造りとなっています。
室中の間にあたる真ん中の部屋には
江戸時代後期、京都で活躍した絵師
京都画壇の『原在中(はらざいちゅう)』による
中国浙江省杭州市(せっこうしょうこうしゅうし)の湖を描いた
『西湖図(せいこず)』の襖絵がありました
客殿内も写真撮影が禁止となっていましたので
看板を撮った写真を見てイメージして下さいね♪
西湖図(せいこず)
西湖は世界遺産に登録されているので
皆さんご存知なのではないでしょうか
昔、中国大陸に渡った禅僧が
必ず訪れる場所とされていたのが
西湖なんだそうですね
また、日本の水墨画でもよく描かれ
日本の文化に大きな影響を与えた場所と言えます
その他にも『四季花卉図(しきかきず)』
『松に猿猴図(まつにえんこうず)』
そして『雀朝顔図(すずめあさがおず)』
といったものがありました!
また、この日はお抹茶が
振る舞われていましたので
もちろん頂いてきましたよ~
お抹茶
こちらのお茶菓子は
笹屋守栄(ささやもりえい)のものでした
客殿の前の庭園です。
客殿前の庭園
そしてこちらは、境内西側に位置する
場所にある鎮守社『圓通殿』で
『半僧坊大権現
(はんそうぼうだいごんげん)』を
お祀りしているんですね
圓通殿
こちらは、1918年(大正7年)に
静岡県の方広寺の鎮守である『半僧坊大権現』を
勧請したものなんだそうです
毎年5月中旬の杜若(カキツバタ)が
見ごろの季節に『半僧坊大権現』をご開帳して
ご祈祷法要を行っているそうですよ。
という事で今回は相国寺の山外塔頭寺院である
真如寺をご紹介しました
普段は非公開のお寺ですので
ご興味のある方は是非
公開中に訪れてみてはいかがでしょうか
真如寺の場所はコチラ↓
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