2013-09-02 | |
テーマ:その他 |
関連:京の習わし その2 / 京の習わし その3 / 京の習わし その4 / 京の習わし その5 / 京の習わし その6 / 京の習わし その7 / |
京の習わし その1
今回は・・・
京都に古くからある習わし(風習)を
いくつかご紹介したいと思いますっ
なんとなく、その習わしは聞いた事があるけど
詳しくは知らなかった!というものもあるかもしれませんよ~っ。
では早速いってみましょう。
・亥(い)の日の火入れ
火入れ!と聞いて・・・ピンときた人はさすがですっ。
京都の風習の1つとして
11月最初の『亥の日(日付を十二支に当てはめた日)』に
暖房(囲炉裏)の火を入れると
火事が起こりにくいと言われているんですね~
これは亥(いのしし)が『火を鎮める生き物』と
されているからだそうですよ
※十二支の『亥』は中国からもたらされた 陰陽五行説(いんようごぎょうせつ・日本では陰陽道)において、水気や陰気とされているからだそうです。
ちなみに、お茶をたしなむ人は
この日を『開炉(かいろ)の日』と呼びます。
※開炉とは炉の使い始めの事を指します。
そして、開炉の日には
亥の子餅(いのこもち)を食べるのが習わしなんだそうです!
この餅は、亥の月(旧暦の10月)亥の日、亥の刻(22時頃)
に食べる事から、その名が付いたと言われ
かつて宮中で行われていた『玄猪の式(げんちょのしき)』の際に
天皇自らが餅をつき、皆に振る舞った事を起源としています。
・妊婦は5ヶ月になると岩田帯(いわたおび)を巻く
安産になると言われている帯なんですね~!!
この岩田帯の起源は、神功皇后(じんぐうこうごう)が
お腹に応神天皇(おうじんてんのう・第15代)を宿しながらも
新羅の国(現在の朝鮮半島の東側)へ出兵した際に
出産を遅らせる為に巻いた帯と言われています
※『月延石(つきのべいし)』と『鎮懐石(ちんかいせき)』と呼ばれる2つの石を帯で身体に巻きつけたんだそうです。神功皇后に関して詳しくは月読神社(松尾)の記事をご覧下さい。
石を巻いて出産を遅らすのもすごいですけど・・
彼女はその後
三韓征伐(さんかんせいばつ)を見事成し遂げ
無事に元気な男の子(応神天皇・おうじんてんのう)を産んだんですね!
ちなみに、5ヶ月目の戌の日に巻くと
良いとされているんですよ~
※犬が一度にたくさんの子供を生み、お産が軽いと言われている事が理由にあるそうです。
でも・・ドコでその岩田帯をゲット出来るのか?と言いますと
敷地神社(わら天神)や
矢田寺の他にも・・・
祇園祭で巡行が終わった後の
船鉾(ふねほこ・神功皇后をご神体とする祇園祭の鉾の1つ)で
授与されるそうですよ。
※船鉾については祇園祭 船鉾(八坂神社)の記事をご覧下さい。
・家を購入すると荒神棚(こうじんだな)に布袋さんを並べる
荒神棚とは、竈(かまど)の上に設けられた
荒神様(火伏せの神)を祀る神棚の事です。
ちなみに、荒神様の使いが
布袋さんだと言われているんですねっ。
こうして荒神棚に布袋さんを並べる事によって
火事になりませんように!とお祈りをするワケなのです
この布袋さんは『初午(はつうま)の日』に伏見稲荷に参拝し
買って帰るのが習わしとされています。
毎年小さい布袋さんから
徐々に大きなものへと買い足し、荒神棚に並べるんだそうです。
ちなみに、この日は伏見稲荷大社にて
『初午大祭(はつうまたいさい)』も行われています~
※初午大祭について詳しくは初午大祭 2012(伏見稲荷大社)の記事をご覧下さい。
・嫁入りの際は一条戻橋(いちじょうもどりばし)を渡ってはいけない
これは、一度嫁に出たので
戻ってこないように(出戻りにならないように)という
意味からきています
一条戻橋は様々なエピソードがある橋で
安部清明の操る式神が、この橋の下に住んでいたといった伝承や
切腹した千利休の首がここに晒されたと言われています。
※式神の話については安倍晴明ゆかりの地巡りを、千利休については千利休ゆかりの地巡りの記事をご覧下さい。
ちなみに『戻橋』という名前の由来は
この橋の上を棺桶が通った際に
中で眠っていた死者が見事に生き返ったという伝承によるものだそうですよ
※詳しくは晴明神社 その1 の記事をご覧下さい。
という事で、今回は
京都に古くからある習わし(風習)を
ご紹介させていただきました!
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