2013-09-17 | |
テーマ:その他 |
関連:京の習わし その1 / 京の習わし その2 / 京の習わし その4 / 京の習わし その5 / 京の習わし その6 / 京の習わし その7 / |
京の習わし その3
今回は京都に古くから伝わる
習わし(風習)をご紹介したいと思いますっ
なんとなく聞いた事はあるけど・・
詳しくは知らなかった!!という方の為に
いくつか、ご紹介したいと思います。
・をけら詣りの火を使って雑煮を食べる
『年越し』にも、もちろん京都独自の習わしがあるんですねっ
これは、無病息災を願って行われるもので
大晦日に、八坂神社の『をけら火(御神火)』を持ち帰り
それを火種にして調理した雑煮を食べると
その1年は、無病息災で過ごす事が出来ると言われていますっ
でも、どうやって火を持ち帰るの!?
・・と疑問に思っている人も少なくないはず
どういった方法で『をけら火』を持ち帰るのかと言いますと
この吉兆縄(きっちょうなわ)に
火を移して、家に持ち帰るんですねっ
なので、車や電車、自転車などで
持ち帰るのは現実的に難しいです。
※徒歩で来られている方が殆どだと思います。
持ち帰る際は、消えないように
火の移った吉兆縄をグルグル回すっというのが作法となっているんですね。
※台所の火種にする以外にも、神棚の灯明(とうみょう)の火として使ったり、燃え残った吉兆縄は「火伏せのお守り(火災予防)」として台所にお祀りするそうです。
八坂神社の絵馬にも、芸・舞妓さんが吉兆縄に火を移している様子が描かれています。
ちなみに八坂神社では
12月31日19時より『をけら詣り』が行われ
翌1日の5時より神事もありますので
是非、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
※詳しくは、をけら詣り 2011(八坂神社)、白朮祭 2013(八坂神社)の記事をご覧下さい。
・台所や厨房には『火迺要慎(ひのようじん)』と書かれたお札が貼られている
家庭や飲食店の必須アイテムと言ってもいい、このお札は
火事にならないようにと願いを込めて貼られるものなんですね。
ちなみに、この『火迺要慎』のお札は
どこでゲットできるのかと言いますと・・・
こちらの愛宕神社です!
標高924メートルの愛宕山(あたごさん)山頂にある神社で
全国に約900社ある愛宕神社の総本社です。
祭神として祀られている迦遇槌命(かぐつちのみこと)が
『火伏の神』として知られている事から
火除けのご利益があるとされているんですね
迦遇槌命は、神話(古事記)において素戔嗚尊(すさのおのみこと)と
伊邪那岐(いざなぎのみこと)の間に生まれた神々の中の1人です
その誕生の際、自らの炎で母親の伊邪那岐を焼き殺した事から
『火を司る神様』と言われ
彼を祀る事により、火除けのご利益があると言われているんですよ
※愛宕神社について詳しくは例祭 2012(愛宕神社)の記事をご覧下さい。
・南座では年末に役者の名前が書かれた『まねき』が上げられる
京都の冬の風物詩とも言われるのが
この『まねき上げ』と呼ばれるもので
南座(みなみざ・歌舞伎や演劇を行う劇場)に
役者の名前が書かれた『まねき』が上げられるんですね~
毎年11月の後半(25日もしくは26日)に行われ
これを見ると、京都の人々は
いよいよ年の瀬だなぁと感じるそうですよ
まねき上げの際は
南座前でイベントも行われ、その年の看板役者さんによる
挨拶も行われます。
ちなみに2012年の『まねき上げ』では
6代目・中村勘九郎さん、2代目・中村七之助さんによる
挨拶が行われました
・冬にはお寺で大根焚き(だいこだき)が行われる
こちらも、冬の風物詩の1つで
大きな鍋で煮た大根を、参拝者に振舞うんですねっ。
11月-覚勝院
1月-法住寺
2月-三千院
などのお寺で行われていて
始まった時期や起源はそれぞれの寺によって違いますが
この大根を食べる事で『厄除け』や『中風封じ』のご利益が
あると言われているんですよっ。
ちなみに、このサイトでは三千院の大根焚きを
以前レポートしていますので
よければ初午大根焚き法要 2012(三千院)の記事をご覧下さいっ。
という事で今回は、京の習わしを
ご紹介させていただきました
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