メモ2016-01-21
テーマ:祭り・イベント
関連:東寺(教王護国寺) / 終い弘法(東寺) / 東寺(教王護国寺) その2 / お砂踏み(東寺) / 夜叉神堂 / 

初弘法(東寺)

今回ご紹介するのは

京都市南区にある東寺(とうじ)で行われた


初弘法(はつこうぼう)


初弘法(はつこうぼう)です!


東寺では、毎月21日の

弘法大師(こうぼうだいし)空海(くうかい)の

月命日に合わせて、『弘法市(こうぼういち)』

『弘法さん』と呼ばれる縁日が

開かれているんですね~


早朝の様子

早朝の様子


縁日では、骨董品を中心に
盆栽や乾き物、生活用品に屋台等
正確な数字は公表されていないようですけれど
1000以上のお店が並び、来場者数は
延べ10万人以上になると
いわれているんですよ


新年らしいカレンダーが並んでいました。

新年らしいカレンダーが並んでいました。


ちなみに空海は、平安時代初期の高僧で

774年(宝亀5年)年の6月15日

讃岐(今の香川県)の国で

父・佐伯値田公(さえきのあたいたきみ)と

母・玉寄御前(たまよりごぜん)の間に生まれました。


東寺の修行大師像

東寺の修行大師像


804年(延暦23年)には
遣唐使(けんとうし)として
入唐(にっとう)し
真言宗(しんごんしゅう)という
密教(みっきょう)を習得して
帰国したんですね


密教とは、言語では表現出来ない

仏の悟りとも言われる特別なものなんだそうですよ♪


その空海の命日に東寺で開かれている縁日が

弘法市というワケです


そして縁日の中でも
年明け最初の縁日の事を
初弘法』と呼び
その年1年の安寧を祈って
他の月より多くの参詣者の方で
賑わうんですね~

※12月、師走に開かれる縁日の事を「終い弘法(しまいこうぼう)」といいます。詳しくは終い弘法 2011(東寺)の記事をご覧下さい。


1年の安寧を祈っている様子

1年の安寧を祈っている様子


そんな東寺の縁日は、空海の命日である
3月21日に彼の住居でもあった
御影堂で行われた供養が始まりとされ
1239年以降、毎月この供養が
行われるようになり
それに併せて、多くの参拝者が
訪れるようになったそうです


その後、人が集まるようになり

お茶をふるまう商人が

屋台を出すようになったそうで

江戸時代には、現在のような

境内に沢山のお店が

並ぶようになったというワケです


京都の天気が5日程度で

ころころと変わる様子を

『弘法さんが晴れやったら天神さんは雨や』

というんですけれど

これは21日に開かれる縁日である

『弘法さん』が晴れの日だった場合

25日に北野天満宮(きたのてんまんぐう)で

開かれる『天神さん』では

雨が降るだろうというもので

いかに弘法市が京都に住む人の

生活に溶け込んでいるのかがわかりますよね


ちなみに縁日とは神仏との有縁(うえん)の日の事で

神仏に対して『由緒のある日』の事を指すようです


この縁日に併せて参拝すると
普段以上のご利益が得られると
昔からいわれているんですね~


弘法市が開かれる毎月21日は

東寺の御影堂(大師堂)では

今でも空海がいた頃のように

毎朝6時になると一の膳、二の膳

そしてお茶が出されているそうです


また、境内の食堂(じきどう)では
お砂踏み(おすなふみ)も
行われているんですね


食堂

食堂


お砂踏みは、四国八十八箇所の寺院から

持ち寄られた砂を踏み

それぞれのお寺のご本尊が描かれた掛け軸に

手を合わせる事によって

直接、お寺に出向かずに参拝出来るというものです。


四国八十八箇所巡り

(お遍路・おへんろ)が出来ない人にも

身近に感じてもらう目的で

東寺の縁日である21日に毎月行われているんですね

※お遍路とは、その昔、修行僧が讃岐国(さぬきこく・現在の香川県)で生まれた高僧、弘法大使空海の足跡を辿り、彼にゆかりのお寺を回り始めた事が起源とされています。


それぞれのお寺のご本尊が描かれた掛け軸

それぞれのお寺のご本尊が描かれた掛け軸


食堂の西側・北側・東側の3面には
それぞれの寺院のご本尊が描かれた掛け軸と
各寺院から持ち寄られた砂が入った袋が
足元にずらりと並べられています。

お砂踏みについて詳しくは、お砂踏み東寺)の記事をご覧下さい。


ここで東寺についても簡単にご紹介しますと・・・


東寺(正式名称:教王護国寺(きょうおうごこくじ))

東寺(正式名称:教王護国寺(きょうおうごこくじ))


東寺は、真言宗の総本山で
正式名称を教王護国寺
(きょうおうごこくじ)という
世界遺産にも登録されている
お寺として有名です!


794年(延暦13年)の平安京遷都の際に

羅城門(らじょうもん)の東に創建された事から

東寺と呼ばれるようなりました


そして823年(弘仁14年)に

唐で密教の修行を終え日本に帰ってきた空海に

嵯峨天皇(さがてんのう:第52代天皇)から

東寺が下賜(かし)されたといわれているんですね。


その後、淳和天皇(じゅんなてんのう:第53代天皇)から

『教王護国寺
(きょうおうごこくじ)』

の勅願を賜ったそうです


という事で今回は、東寺で行われた

初弘法をご紹介しました


東寺の場所はコチラ↓



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