2015-05-24 | |
テーマ:祭り・イベント |
関連:即成院 / 二十五菩薩お練り供養大法会(即成院) / |
採灯大護摩供法要(即成院)
今回ご紹介するのは
京都市東山区の即成院(そくじょういん)で行われた
採灯大護摩供法要
(さいとうだいごまくほうよう)です!
毎年5月の第4日曜日に行われる法要で
山伏が境内に設けられた護摩壇で
願いの書かれた護摩木や絵馬、願い扇等をお焚き上げし
さらに不動明王(ふどうみょうおう)の
高徳を頂くというものなんですね
護摩壇
護摩の炎は
迷いの心や煩悩、病魔等を燃やし
諸々の大魔を打ち破ってくれるそうです!
また、護摩の煙は
人間の穢れを取り祓い身を清め
所願成就や商売繁昌、病気平癒等
良き方向に導いてくれるといわれています
ここで、即成院についても簡単にご紹介しますと
992年(正暦3年)に
恵心僧都(けいしんそうず・僧)によって建てられた
光明院を起源とするお寺なんです
境内には、屋島の戦いで
船の上に掲げた扇を射止めたとして有名な
那須与一(なすのよいち)のお墓が
あるんですよ~
それでは早速、レポートしていきましょう
午後13時頃、即成院に着くと
護摩壇が用意され、多くの山伏の方が
準備をしていました
※ちなみに山伏は、聖護院(しょうごいん)から来られているそうです。
しばらくすると、法螺貝が鳴り響き
採灯大護摩供法要が始まります
まずは即成院の地蔵堂や本堂の前で
お経が唱えられます
地蔵堂
本堂
続いて、山伏の一行は
即成院の境内を出ると
隣にある戒光寺(かいこうじ)や
新善光寺(しんぜんこうじ)の本堂の前でも
お経を唱えていましたよ
そして、再び即成院に戻ると
護摩壇が用意された結界内に
いよいよ入っていくんですね~
けれど・・・
あれ
結界の入り口で何かしていますよね
実はこれ、山伏が本当に
聖護院から来たのか
いろいろな質問を投げかけて
確認する問答なんです
要するに偽者じゃないという
証明をさせられるというわけですね!
実際にどういった内容を
問答しているのかと言いますと…
本日、当道場に来た理由は?
修験道の開祖は?
手に持っている錫杖の意味は?
獣の皮を腰に付けている理由は?
等、色々と問いかけて確認をします
山伏についての質問なので
装束等の意味がわかり
とても面白いんですよ
そして質問に全て答えられると
結界内に入る事が許されるんですね~
こうして結界内に山伏が全員揃うと
護摩壇の邪気を祓います
まずは弓矢を使った
『法弓(ほうきゅう)の儀』です。
法弓の儀
弓矢を東西南北と鬼門、護摩壇に向かって放ち
邪気を祓うというものです。
次に剣を使った
『法剣(ほうけん)の儀』です。
法剣の儀
剣で『光』の字を切って護摩壇を清めます
そして、こちらは
『法斧(ほうふ)の儀』です。
法斧の儀
斧によって護摩壇の木を切り出す仕草をして
護摩壇を作る様子を再現しているんですね
それらが終わると松明に火をつけ
病気平癒や家内安全等の
『祈願文(きがんもん)』が
読み上げられます
祈願文を読み上げる様子。
そしていよいよ護摩壇に火が点けられます!
護摩壇に火が点ける様子。
護摩壇に火が点けられ辺り一面が
煙で包まれ真っ白になるんですけれど
この煙が人間の穢れを取り祓い身を清め良き方向へと導いてくれるんですよね
すぐ近くの人ですら
確認できない程の煙が流れ込んでくる時もあるので
護摩供を見に行かれる方は
濡れハンカチを持参する事をオススメします
途中、導師の方が
『乳木(にゅもく・護摩木の一種で
煩悩を表す木)』を護摩壇に向かって放り投げ
祈祷を何度か行います
願い扇を投げ入れる様子。
こちらは即成院の護摩供養ならではの
『願い扇』が投げ入れられている様子です!
これは、那須与一の功績にあやかろうと
朱色で扇に願い事が書かれたもので
那須与一の石碑に奉納されていたものなんですね
この願い扇を年に1度の採灯大護摩供法要の日に
大願成就を祈りながら炊き上げるというワケです
最後は、採灯大護摩供法要に訪れた方に
御札を授与していましたよ~
護摩供の様子は動画でご覧ください♪
そんな採灯大護摩供法要が行われた
即成院の場所はコチラ↓
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