2015-05-17 | |
テーマ:祭り・イベント |
関連:天道神社 / |
祈年祭 天道花神事(天道神社)
今回ご紹介するのは
京都市下京区にある
天道神社(てんどうじんじゃ)で行われた
祈年祭 天道花神事
(きねんさい てんどうばなしんじ)です!
天道花というのは本来『てんとうばな』と読み
釈迦(しゃか)が生まれた旧暦4月8日(卯月八日)の花祭りの日
高さ数メートルにも及ぶ高い竹に
地域によって多少の違いはあるものの
石楠花(シャクナゲ)や躑躅(ツツジ)
藤(フジ)等の季節の花を十字に結んで庭に立てて
天道様(太陽)にお供えものをし
五穀豊穣を祈るものなんですね~
天道花
釈迦が誕生した日に飾られる事から
『お釈迦様の花』と呼ぶ所もあるそうですよ。
素敵なネーミングですね♪
ちなみに明治時代より前は
各家々で飾られたといわれ
その様子は、織田信長(おだのぶなが)が
上杉謙信(うえすぎけんしん)に贈ったと伝わる『洛中洛外図屏風(らくちゅうらくがいずびょうぶ)』からも見る事が出来るんです!!
さて、そんな天道花を飾って行われる天道神事を
天道神社で行うようになったのは10数年前からだそうで
5月17日の五穀豊穣を祈る祈年祭(きねんさい)や
御胞衣塚神事(おえなづかしんじ)に合わせて
行われるようになったそうです
※御胞衣塚神事は、明治天皇(めいじてんのう:第122代天皇)の皇后、昭憲皇太后(しょうけんこうたいごう)の誕生日が旧暦4月17日である事から、月遅れの5月17日に胎盤が埋められた胞衣塚(おなえづか)で行われる神事。
天道神社の天道花は
5、6メートル程の竹に季節の花を飾りつけるんですけれど
その下に
「千はやぶる卯月八日は吉日よ
かみさけ虫をせいばいぞする」
と書かれた和歌が吊るされていましたよ
これは釈迦の誕生日である4月8日の
花祭りの際に使われる甘茶に虫除けの成分がある事から
紙に墨と混ぜた甘茶でこの和歌を書き
逆さまにして部屋に貼る風習があるんですけれど
恐らくそれに由来してると思います
※甘茶や花祭りについて詳しくは、花まつり 2015(壬生寺)の記事をご覧下さい。
そして、その下には
牡丹餅(ぼたもち)のお供え物がありました~
牡丹餅(ぼたもち) Botamochi(Rice cake dumpling)
とってもおいしそうですよね~
少し前置きが長くなりましたけれどレポートしていきましょう
※写真は2013年のものになります。
お昼前の午前11時に境内につくと
もうすでに多くの参詣者の方がいらっしゃいました
関係者の方曰く
今年は日曜日という事もあって
かなり多くの方が訪れたと
おっしゃってました
お天気にも恵まれて
絶好の神事日和でしたよね~
しばらくすると、始まりをつげる
太鼓が打ち鳴らされ神事が始まります!
まずは、神様をお迎えするにあたって
罪や穢れをお祓いする修祓(しゅばつ)が行われます
神様は罪や穢れが大嫌いなんですよね。
修祓では、玉串(たまぐし)や
天道花、御胞衣塚、そして境内に
訪れている方全員をお祓いします
修祓 Purification ceremony
御胞衣塚には
昭憲皇太后が生前お好きだった
花菖蒲(はなしょうぶ)がお供えされていましたよ
花菖蒲 Japanese iris
続いて、神様にお供えする神饌(しんせん)が行われた後
神職の方による祝詞(のりと)の奏上が行われます。
祝詞奏上 the recitation of a norito(Shinto prayer)
祝詞を奏上した後に
神様に玉串を捧げて拝礼する
玉串奉奠(たまぐしほうてん)等が行われ
神事が滞りなくお納めされました
その後、冒頭でも少しご紹介しました
御胞衣塚神事が塚の前で行われ、お開きとなります。
御胞衣塚神事 Oenazuka Shinji
ちなみに天道花が
いつまで飾られているのか
気になる人も多いと思うんですけれど
こちらは午後には下されるそうです
もし夕方以降でないと都合が悪いという人は
前日には天道花が建てられているので
来年の参考にして下さいね
天道花を飾る風習が年々失われつつある中
都会の喧騒に中にあって
天道神事を続けられているのは大変珍しい事なので
ご興味のある方は是非来年
天道神社を訪れてみてはいかがでしょうか
天道神事が行われた天道神社の場所はコチラ↓
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