メモ2012-10-22
テーマ:祭り・イベント
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時代祭(平安神宮・京都御苑)

こんにちは京子です。

今回ご紹介するのは

10月22日に行われた・・・

牛車

時代祭(じだいまつり)です

平安遷都1100年を記念して、1895年より始まった祭です。

※日時も平安遷都の日である10月22日に合わせて行われます。


平安神宮の祭神である

『桓武天皇』と『孝明天皇』の御霊を移した鳳輦(ほうれん・神輿)を

引き連れて

かつての天皇の住まいであった京都御所(御苑)を出発し

京の街をご覧頂きながら、平安神宮へと向かう祭です


そして

この巡行には、2基の鳳輦の他に

平安時代から明治時代まで

それぞれの時代装束に身を包んだ2000人の『時代行列』が

お供するんですね。


こうした事から

時代祭は大変人気の祭で

京都御苑平安神宮、御池通(おいけどおり)は

多くの観覧客で賑わいます


では早速レポートしたいと思います!!

9時より、平安神宮から

2人の天皇の御霊を乗せた鳳輦が

京都御苑へ向けて移動します。


ちなみに、当日は

7時から平安神宮内で神事がありますが

非公開の為、見る事は出来ません。


どんな事が行われているのかと言いますと

祭文が奏上され、2基の鳳輦に御霊が移されるんですね


鳳輦

こうして9時より移動が始まります。

鳳輦の屋根を飾る『鳳凰(ほうおう)』は

今年、約70年ぶりに修復されましたんですよ

近くで見ましたけど、ピカピカでした~。


神幸列

10時過ぎに京都御苑に到着した鳳輦を含む

一行は堺町御門に入ります。

※この時、維新勤皇隊は鼓笛隊が演奏をしながら、烏丸通より丸太町通を曲がり、堺町御門に入ってきていました。


そして、鳳輦は建礼門(けんれいもん)前に安置され

時代行列と、ここで合流します。


神事

続いて10時半より鳳輦の前で神事が行われます。

お祓いや祝詞奏上の後

白川女

時代行列にも参加する『白川女(しらかわめ)』より

献花があり、最後に玉串を奉納して

40分程の神事が終了します

※白川女は、京都・白川に咲く花を摘み、京の都に売り歩く行商を行っていた女性の事です。


時代祭

そして、いよいよ

12時より行列が建礼門前から

時代行列を含む、2000人の大行列が出発します


最初に

京都府知事や、京都市長が登場する『名誉奉行』が登場し

続いて『時代行列』へと進みます。

こちらは、大きく8つの時代に分かれています。


・明治維新時代

・江戸時代

・安土・桃山時代

・室町時代

・吉野時代

・鎌倉時代

・藤原時代

・延暦時代


では、その中からいくつか紹介したいと思います。

維新勤王行列

『明治維新時代』より、維新勤王行列です。

彼らは、かつて官軍に参加した

『山国隊(やまぐにたい・京都で結成された農兵隊で、戊辰戦争に参加。』に

倣ったものです。


長持

『江戸時代』より、長持(ながもち)です。

徳川幕府は朝廷の重要な儀式などに

将軍の代わりとして

親藩・譜代大名を城使(じょうし・幕府の使者)として

上洛させていました。

時代祭では、その上洛が再現されています


彼らはその中の長持であり

上洛の際、重い荷物を持たされる担当です

「酒さーえ、飲めーば、重いー、荷物もーよ、軽かぁーなるわぁー。」

と音頭を取りながら立ち止まり

一節歌った後、長持をダッシュで数メートル運びます。


その後、また立ち止まって、一節歌って、再びダッシュというのを

何度も繰り返します


挟箱と毛槍

その長持の後に続くのは『挟箱』と『毛槍』です。

挟箱は、大名の衣装や、身の回りのものを格納しています。


毛槍は、遠くからでもどこの大名行列かが

分かる印の意味がありますが

音頭を取りながらこれを投げて

相手に受け渡すパフォーマンスをします。


鞨鼓童と傘

『室町時代』の室町洛中風俗列(むろまちらくちゅうふうぞくれつ)より

鞨鼓童(かっこうちわらべ)と傘です。

※鞨鼓は、雅楽などで用いられる太鼓の事です。


これは、16世紀に

京の人々によって盛んに催された

風流踊りを再現した行列です。

鞨鼓童が踊りながら太鼓叩きます。


これらの時代行列に続いて

『神饌講社列(しんせんこうしゃれつ・神饌を献上する列)』や

『前列(ぜんれつ)』が続きます。


この前列には、神幸列の警備役や

背中に羽をあしらった

『迦陵頻伽(かりょうびんが・極楽浄土に住むと言われる想像上の生物)』や

『胡蝶(こちょう・舞楽の1つで、それを踊る際の姿。)』が並びます


鳳輦

それに続き

2基の鳳輦を含む『神幸列』が登場します


では、時代行列の模様を動画でご覧下さい。



明治維新時代~江戸時代~安土・桃山時代~室町時代




吉野時代~中世婦人行列~鎌倉時代~藤原時代~平安時代婦人列~延暦時代




神幸列


こうして、建礼門前から

御苑内を約2時間かけてパレードし

堺町御門(さかいまちごもん)を出ていきます。


堺町御門を出る牛車

堺町御門を出る牛車(ぎっしゃ)です。先頭の2人の子供は牛童(うしわらわ)と言います。


2000人の大行列ですから、先頭と最後では

出発の時間はかなり違います。


御苑内では観覧客向けに時代行列の解説(アナウンス)が流れるので

目と耳の両方で楽しむ事が出来ますよ~。


こうして市内を巡行し

平安神宮に14時半頃より順番に一行が到着します。

出発の時と同様に

『明治維新時代』から順に平安神宮内へと入ります。


この平安神宮前も多くの観覧客で賑わっています。

ここでも、同様に約1時間半をかけて

時代行列をじっくりと見る事が出来ます。


ちなみに

時代行列は当初、6列(現在は20列)でしたが

明治29年に『神幸列』が加わり

大正に入ると『維新勤皇隊』が加わりました。


昭和7年には『楠公上洛列(楠木正成を中心とした一行)』や

『豊公参朝列(秀吉を中心とした一行)』が加わります。


そして、戦後に入ると

女性(婦人列)も加わり、より盛大で華やかなものへと

なっていったんですね。


近年では、室町時代列として

『室町幕府執政列』『洛中風俗列』の2つが加わったんですよ


堺町御門を出る牛車

こうして、最後の鳳輦が午後4時過ぎに

平安神宮内へと入り、行幸は終了です。


この後は一般非公開の神事となり

中では、祭文が奏上され

鳳輦から御霊が還されるそうですよ


そんな時代祭が行われた

京都御苑平安神宮の場所はコチラ↓


より大きな地図で 時代祭 を表示

『時代祭』の関連イベント


メモ2012-10-22
テーマ:祭り・イベント
関連:由岐神社 / 鞍馬の火祭 2011(由岐神社) / お火焚祭(由岐神社) / 鞍馬の火祭 2013(由岐神社) / 

鞍馬の火祭(由岐神社)

こんにちは

今回ご紹介するのは

10月21日に由岐神社(ゆきじんじゃ)で行われた

鞍馬の火祭

鞍馬(くらま)の火祭です


由岐神社は鞍馬神社の境内にあり

鞍馬寺と言えば

源義経が幼少期を過ごしたお寺として有名です。

鞍馬寺について詳しくは、鞍馬寺 その1、鞍馬寺 その2の記事をご覧ください。


由岐神社

由岐神社

割拝殿(わりはいでん)と呼ばれる

舞台造りの拝殿の中心に

石段が敷かれている

ちょっと変わった拝殿があるんですよ

※詳しくは、由岐神社の記事をご覧ください。


そんな由岐神社で行われる鞍馬の火祭

鞍馬街道(鞍馬寺の前を通る道)を

北と南、合わせて約1kmほど

松明や神輿が練り歩く祭です

京都3大奇祭の1つなんですよ


火祭の始まりは

940年、世の中の平和を願い

朱雀天皇は御所に祀っていた由岐明神を

都の北側にある鞍馬の地に鎮座させました。


その時の行列は

鉾を先頭に手には松明を持ち

道中にはかがり火が焚かれ

約1kmにも及んだそうです


この儀式を後世に伝える為に

鞍馬の住人らが守ってきたのが

毎年10月22日に行われる鞍馬の火祭の起源です


それでは早速レポートしていきましょう。

夕方

鞍馬エリア周辺に到着すると

既にかがり火の準備や

剣鉾が建てられていましたよ


仁王門前の神輿

仁王門前には神輿が準備されていました。


建てられていた剣鉾は全部で7つありました。


上・大惣四本鉾(蝶鉾)

上・大惣四本鉾(蝶鉾)

中・大惣四本鉾(菊鉾)

中・大惣四本鉾(菊鉾)

中・大惣一本鉾(菊鉾)

中・大惣一本鉾(菊鉾)

下・大惣四本鉾(鳳鉾)

下・大惣四本鉾(鳳鉾)

名主四本鉾(葵鉾)

名主四本鉾(葵鉾)

僧達四本鉾(寺鉾)

僧達四本鉾(寺鉾)

大工衆一本鉾(桐鉾)

大工衆一本鉾(桐鉾)


鞍馬の火祭を取り仕切るのは

7つの住民組織

・大惣(おおぞう)仲間

・名主(みょうしゅ)仲間

・宿直(しゅくじき)仲間

・僧達(そうだち)仲間

・大工衆(だいくしゅう)仲間

・太夫(たゆう)仲間

・脇(わき)仲間

によって行われます


6月に鞍馬寺で行われる『竹伐り会式』も

この7仲間の1つ

法師仲間(大惣仲間の組織)により

執り行われるそうです。

竹伐り会式について詳しくは、竹伐り会式 2012(鞍馬寺)、竹伐り会式 2011(鞍馬寺)の記事をご覧ください。


18時になると

「神事にまいらっしゃーれ」

というかけ声と共に

祭の始まりの合図である

神事(じんじ)ぶれが行われました


神事ぶれは

鞍馬寺・仁王門前に置かれている神輿の前と

鞍馬寺より南へ400m程、進んだ所にある

下大葱(しもおおぞう)仲間

という2つの場所から出発し

神輿前から出発した神事ぶれは

鞍馬寺より北へ500mほど先にある

上大葱(かみおおぞう)仲間の所まで行きます。

下大葱仲間から出発した神事ぶれは

神輿の前まで行くんですよ

※かけ声が上がると家の前に置かれている、かがり火が焚かれていきます。


19時頃

「サイレイヤ、サイリョウ(祭礼や、祭礼の意)」という

かけ声と共に松明が鞍馬街道を練り歩きます。



トックリ(幼児用の松明)を持った幼児に始まり

その後、徐々に松明が大きくなるにつれて年齢も上がり

最後には大人用の松明である『大松明』が登場します


松明

松明の材料は6月頃から集められ

10月頃から松明が作られます。

大きな松明は重さ100キロ以上にもなるんだそうですよ


正装姿

また大人の男性が来ている衣装は

頭に巻いているのを『向こう鉢巻き』と言い

武士などが物事に挑む時の心意気を示し

腰に巻いている黒い帯は『締込み』と言い

相撲力士の強い腰と力を示し

靴下の様なものは『脚絆(きゃはん)』と言い

飛脚の速く強い足を示し

背中に南天の小枝を差しているのは

難を転ずるという意味で魔よけを示しているそうですよ


お旅所

20時頃にはお旅所に剣鉾や太鼓に鉦

お旅所に建てられる大松明

そして大松明が建てられ注連縄伐りが行われます。

石段に集まる松明

その後、鞍馬寺の石段に松明が続々と並べられ

「サイレイヤ、サイリョウ」のかけ声と共に

100本以上の松明が集まってきます

※集まった松明は燃やされ激しく燃え盛ります!


全ての松明が集まると

「お~というかけ声のもと注連縄が伐られ

神事

神事が始まります。

祝詞の奏上などが行われた後

神輿を担ぎあげ

いよいよチョッペンの儀の始まりです


チョッペンの儀

チョッペンの儀とは

神輿の担ぎ棒の先(チョッペン)にぶら下がり

足をVの字型に大開脚させ担がれながら

石段を降りて行く儀式で

一生に一度しか出来ず

鞍馬での成人式の名残りとも言われているそうですよ


21時40分頃

神輿が石段を下り始めます。

参道は急な為に

後ろから長い手綱を女性が引き

スピードが出るのを防ぎます

※この綱を引くと安産になると伝えられています。



そして2基の神輿が無事に参道へ到着すると

上大葱仲間へと行った後

下大葱仲間へと向かい

お旅所を目指します

お旅所を目指します。


石段前からお旅所へと向かう時には

神楽松明

松明の中で最も美しい4つの『神楽松明』も

神輿の後に続きお旅所まで行った後

立て掛けられます


23時過ぎに氏子区域を練り歩いた神輿は

お旅所に到着

お旅所に到着し安置されます。


2基の神輿

無事2基の神輿が安置されると

神輿の前に担ぎ手達が揃い

三顧の礼が行われます。

「サイレイヤ、サイリョウ」

の掛け声を繰り返し

「ヨーイ、ヨイ」

の掛け声の後

世話役の方たちが

「祝うて三顧で サイレイヤ サイリョウ」

という音頭を3回繰り返すと神輿の前から駆け下ります

お旅所での神事

そして祝詞奏上などの神事が行われた後

境内を回る神楽松明

神楽松明が境内を回ります。

3週半している間に

神輿前で神楽が奉納され

鞍馬の火祭は無事に終了しました



関係者には

チョッペン酒

チョッペン酒や

スルメ

スルメが振舞われていましたよ


そんな鞍馬の火祭が行われた由岐神社・お旅所の場所はコチラ↓


より大きな地図で 鞍馬の火祭由岐神社 を表示

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