今回ご紹介するのは

京都市下京区にある


白毫寺(びゃくごうじ)

白毫寺(びゃくごうじ)です!


白毫寺は、別名

『太子堂白毫寺(たいしどうびゃくごうじ)』

『塩竃太子堂(しおがまたいしどう)』

『速成就院(そくじょうじゅいん)』とも

呼ばれる単立寺院です


太子堂白毫寺と書かれています。

太子堂白毫寺と書かれています。


創建についての詳しい事は
わかっていないそうなんですけれど
1780年(安永9年)に刊行された
京都の観光本とも言える
『都名所図会(みやこめいしょずえ)』
によりますと、忍性(にんしょう)という
お坊さんが開いたと伝わっているんですね


もともとは、知恩院(ちおんいん)の

中門(ちゅうもん)の北にあって

真言律宗(しんごんりっしゅう)の

京都の拠点であったそうですよ


その後、1603年(慶長8年)に
知恩院拡張に伴って、現在地に
移転してきたという事です


ちなみに現在、白毫寺のある

この場所は、平安時代には

『源氏物語(げんじものがたり)』の主人公

光源氏のモデルとも言われる

源融(みなもとのとおる)の

隠棲地(いんせいち)

『河原院(かわらいん)』

あった場所といわれているんですね~


河原院には
『塩釜の浦(しおがまのうら)』を
模したとされる壮大な庭園が
あったといわれています


塩釜の浦は、陸奥(現在の宮城県)にあって

海水を焼いて塩を作る場所として

大変有名だったんですね


そんな塩釜の浦を

模した庭園があった場所という事で

この辺りの地名を今でも

本塩竃町(もとしおがまちょう)と

言うんですよ


現在、河原院の跡には民家の他

・極楽寺(ごくらくじ)

・金光寺(こんこうじ)

・西念寺(さいねんじ)

・荘厳寺(しょうごんじ)

新善光寺(しんぜんこうじ)

・浄運院(じょううんいん)

上徳寺(じょうとくじ)

千喜万悦天満宮(せんきまんえつてんまんぐう)

・宗仙寺(そうせんじ)

・高市稲荷神社(たけちいなりじんじゃ)

竹林寺(ちくりんじ)

・等善寺(とうぜんじ)

・徳林院(とくりんいん)

・白毫寺(びゃくごうじ)

・福田寺(ふくでんじ)

本覚寺(ほんかくじ)

萬年寺(まんねんじ)

蓮光寺(れんこうじ)

といった寺院がいくつも建てられています。

※河原院について詳しくは源融 河原院跡の記事をご覧下さい。


では早速、中に入っていきましょう


山門

山門


こちらの山門をくぐると

目の前には本堂があります。


本堂の中には、ご本尊である
『聖徳太子立像
(しょうとくたいしりつぞう)』が
安置されているんですね


本堂


聖徳太子立像は

『南無仏太子(なむぶつたいし)』とも

いうんですけれど、これは

聖徳太子が2才の時に合掌して

「南無仏・・・」と唱えたという

故事にちなんでいるんだそうです


2才と言えば、まだ上手に会話が

出来ないような年齢だと思いますけれど

その時にもう念仏を唱えているとは

いやはや恐れいりますといった感じですよね


そんな南無仏太子は

聖徳太子が彫ったとも伝わっています


また、都名所図会によりますと

南無仏太子の脇壇には

唐のものと伝わる四天王が

安置されているんだそうですよ


本堂に掛けられている聖徳太子と書かれた額

本堂に掛けられている聖徳太子と書かれた額


ここで聖徳太子についても

ご紹介したいと思います


聖徳太子は、飛鳥時代
(あすかじだい:592~710年)の皇族で
574年(敏達天皇3年)、用明天皇
(ようめいてんのう:第31代天皇)の
第2皇子として生まれ
厩戸皇子(うまやどのみこ)と
呼ばれていました


その後、最初の女性天皇である

推古天皇(すいこてんのう:第33代天皇)の時

歴史上最初の摂政(せっしょう)となって

天皇に代わり政務を執ったんですね


本堂横の太子堂

本堂横の太子堂


ちなみに摂政とは、天皇が女性である時や

ご病気の時、または子供である時に

天皇に代わって政治を取り仕切る役職の事です。


聖徳太子は『冠位十二階
(かんいじゅうにかい)』や
『十七条の憲法
(じゅうななじょうのけんぽう)』を定め
天皇を中心とした国作りを行なったんですよ


十七条の憲法第一条は

『一に曰く、和をもって貴しとなし』

という文章で始まるんですけれど

ここには日本人の精神で最も重要で

日本人なら当たり前に持っている

和の精神が書かれているんですね


日本人同士、お互いに和を持って話し合えば

どんな事でも道理は通じ、分かり合える!

といった感じですね

※聖徳太子について詳しくは、聖徳太子ゆかりの地巡りの記事をご覧下さい。


という事で今回は

聖徳太子ゆかりの寺院である

白毫寺をご紹介しました~


白毫寺の場所はコチラ↓

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