こんにちは京子です
今回ご紹介するのは
北白川天神宮(きたしらかわてんしんぐう)で1月13日に行われました
御弓神事(おゆみしんじ)です
毎年、成人式の前日に行われる神事で
舞殿の前に斎場が設けられ
災厄を矢で祓い、この1年の無事を祈ります
健康や長寿の神様として知られる
少彦名命名(すくなひこなのみこと)を祀っています。
北白川と呼ばれる場所にあり
時代祭にも登場する白川女(しらかわめ・花売り)発祥の地なんですよ
※白川女について詳しくは、太陽カフェの記事をご覧ください。
元々はここより西へ50メートル程離れた場所にありました。
現在の場所になったのは
室町幕府8第将軍である足利義政が銀閣寺を造営する際に
どうしても馬が暴れる場所があるので調べてみた所
神様を祀る祠がある事が判り
都の鬼門に位置する千古山(せんこうやま・現在の地)に改めて祀られたからなんです
通常、南に向けて建てられる事の多い本殿ですけれど
北白川天神宮の本殿は珍しく真西に向けて建てられています。
それでは早速レポートして行きましょう。
11時頃、境内に到着すると
「ござった、ござった、お的がござった。さんやれ、さんやれ、祝ってさんやれ」
と太鼓を鳴らしながら、幣や的を持った5人が
鳥居から山の上にある本殿へと向かいます
※「さんやれ」とは「幸あれ」という意味なんだそうですよ~
20メートル程の階段を上り終えると
的をセットし、弓を本殿に奉納します。
斎場に設置された椅子に関係者が全員座ると
厳粛な空気の中
いよいよ神事が始まります
代表者による始まりの挨拶が行われ
本殿や本殿横の八幡社に参拝を済ませると
斎場を清めます。
使用される弓矢です。
その方法は少し変わっていて
的から約10メートル離れた場所に敷かれたござの上で
「エーイ!」という掛け声のもと
弓矢を東西南北の方向にそれぞれ振り下ろします
他の神社では見かけない
珍しい方法ですよね~
その後、弓矢を持って本殿前で一礼すると
宮司の方に渡します。
弓矢を受けとると、宮司は
その年の恵方(今年は南南東)と、その逆方向の方角へ
最後の3本目は的へと
合計3方向に矢を放ちます
この時の作法がとっても変わっていて
弓に矢をセットしたと思ったら
体を左右にくねらせてから矢を放ちます
古くから伝わる伝統的な作法なんだそうですよ。
ちなみに的の裏には
『狂津日神祓去(まがつひのかみのばっきゃく)』と書かれたお札が貼られています。
この狂津日神は一般的に
災厄の神『禍津日神(まがつひのかみ)』として知られています。
つまり災厄の神様を
矢で射る事により厄払いをするという意味があるんですね
最後に御神酒とお米が関係者へ配られると
『鶴亀(天下泰平や長寿を願った謡曲)』の一部が
宮司の方によって謡われ
約40分程で神事は無事に終了しました。
厳粛な空気の中、行われました御弓神事の様子は
是非、動画でご覧ください
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