2013-09-16 | |
テーマ:京都検定 |
京都検定過去問 その217
本日は京都検定の過去問をお届けします。
写真と解説付きですので
是非、挑戦してみて下さいね
では早速1問目です。
【問題】
三条大橋の東詰には、江戸中期に尊王論を唱え、全国を行脚した( )が御所に向かって拝礼する像がある。
ア.石田梅岩(いしだばいがん)
イ.板倉勝重(いたくらかつしげ)
ウ.角倉了以(すみのくらりょうい)
エ.高山彦九郎(たかやまひこくろう)
答えは↓にスクロールして下さい。
シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
エ.高山彦九郎
江戸時代中期から後期に活躍した思想家で
尊王思想を説いて
全国を旅したと言われています
※彼の日記は当時の社会や、その土地の風習が記された貴重な資料となっているそうですよ。
江戸時代の寛政期(かんせいき・1789年~1801年)に
優れた活躍をした事から
『寛政の三奇人』の1人に数えられています。
※残りの2人は、林子平(はやししへい・政治家)と蒲生君平(がもうくんぺい・学者)です。
久留米(くるめ・現在の福岡県久留米市)で
自ら命を絶ちますが
その生涯は尊王運動の先駆者として
幕末の志士達に影響を与えたと言われているんですよ。
そんな彼の銅像が
鴨川(かもがわ・京都を代表する川)の側にあり
『土下座前』という待ち合わせ場所として
京都の人々から、親しまれています
※御所に向かって拝礼をしている姿が、土下座をしているように見える事から混同され、そう呼ばれるようになったみたいですよ。
続いて2問目です。
【問題】
魔除けのため京町屋の小屋根に祀られるようになったのはどれか。
ア.布袋さん(ほていさん)
イ.鍾馗さん(しょうきさん)
ウ.荒神さん(こうじんさん)
エ.福助さん(ふくすけさん)
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
イ.鍾馗さん
鍾馗さんは中国に伝わる神様で
魔除けの象徴とされています。
※右手に剣を持ち、目を見開いた姿をしています。
何故、魔除けの象徴になったのかと言いますと
かつて唐の玄宗皇帝(げんそうこうてい)が
病に倒れた時
鍾馗さんが夢の中に出てきて
鬼を退治したところ
病が治った事に由来しているそうですよ
屋根に飾られるようになったのは
京都三条にあった薬屋が
屋根に鬼瓦を使った所
向かいの家の女性が病に倒れてしまいました。
そこで鬼より強いと言われる
鍾馗さんを屋根に置くと
病気が治ったという話にちなんでいます。
では、3問目にいってみましょう。
【問題】
能には小野小町(おののこまち)はじめ平安時代の女流歌人をシテ(主人公)にした曲が少なくないが、和泉式部(いずみしきぶ)の霊が出てくる謡曲はどれか。
ア.定家(ていか)
イ.誓願寺(せいがんじ)
ウ.雲林院(うんりんいん・うりんいん)
エ.三井寺(みいでら)
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
イ.誓願寺
能の謡曲『誓願寺』は
誓願寺が舞台の
一遍上人(いっぺんしょうにん・鎌倉時代中期の僧)と
和泉式部によるお話です
彼が女(和泉式部の化身)に
「誰でも南無阿弥陀仏と唱えれば必ず往生できるのです。」
と説くと、やがて女は
歌舞の菩薩(極楽浄土で歌や舞を演じる菩薩)となり
彼の前に現れるというお話です。
※謡曲とは『能』の歌の部分だけを表現したものです。ですので、能でありながら『お面』も付けていなければ『舞』なども行ないません。
ちなみに謡曲の題名になっている誓願寺は
和泉式部が一時期、身を寄せた場所であり
落語発祥の寺として知られています。
※詳しくは、誓願寺の記事をご覧下さい。
では最後の問題です。
1級からの出題になりますので、選択肢ではありません。
ズバリでお答えください~っ。
【問題】
源氏物語五十四帖(げんじものがたりごじゅうよんじょう)のうち、最後の十帖は宇治川周辺が舞台になった物語で「宇治十帖」と呼ばれているが、第四十五帖の巻名は( )という。
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
橋姫
第四十五帖から第五十四帖までを
『宇治十帖(うじじゅうじょう)』といい
薫(かおる・光源氏の息子)が主人公のお話です
宇治の橋姫神社で出会った
『宇治八の宮』の娘『大君(おおきみ)』に恋をした彼は
和歌を彼女に送ります。
送った和歌というのが
橋姫の伝説になぞらえたものであった事に
巻名の『橋姫』は由来していると言われているんですよ。
※橋姫の伝説とは、夫をとある女性に取られ、嫉妬のあまり、その女を殺す為に貴船の山奥に籠もり、鬼となった橋姫にまつわるお話です。詳しくは貴船神社や命婦稲荷神社の記事をご覧下さい。
詠んだ和歌は
「橋姫の心をくみて高瀬さす 棹(さお)のしづくに袖ぞ濡れぬる」
です。
訳してみると
「橋姫のように、山里(宇治)で暮らすあなたを見ていると
私は涙で袖を濡らしてしまいます。」
という意味なんですね
※源氏物語について詳しくは、源氏物語ゆかりの地巡りの記事をご覧下さい。
という事で本日も4問出題させていただきました!
皆さんは何問正解されましたか?
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