2013-07-05 | |
テーマ:京都検定 |
京都検定過去問 その194
今回は京都検定の過去問を出題したいと思います。
写真と解説付きですので
是非問題にチャレンジしてみて下さいね
では早速1問目です!
【問題】
六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)の「空也上人立像(くうやしょうにんりつぞう)」(重文)の作者は誰か。
ア.運慶(うんけい)
イ.湛慶(たんけい)
ウ.快慶(かいけい)
エ.康勝(こうしょう)
答えは↓にスクロールして下さい。
シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
エ.康勝
鎌倉時代の仏師である康勝は
平安時代末期から江戸時代にかけて活躍した
『慶派(けいは)』の仏師として知られています
※父である運慶や、兄の湛慶は東大寺の金剛力士像を造った仏師なんですよ。つまりエリート一家だったんですね。ちなみに慶派とは、名に『慶』の付く仏師を多く輩出した仏師一派の総称です。
問題にもある『空也上人立像』は
平安時代中期の僧である『空也』の口から
6体の阿弥陀様が出ている独特な像です
これは空也上人が「南無阿弥陀仏」と唱えた言葉が
阿弥陀様となって現れたという伝説に基づいて彫られたと言われています
※空也については、空也踊躍念仏(六波羅蜜寺)の記事をご覧下さい。
六波羅蜜寺の宝物館で常時公開されているそうですので
興味のある方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
では2問目です!
【問題】
いけばなは、仏前に花を供えることに始まるが、それを何というか。
ア.立花(たてはな・りっか)
イ.抛入花(なげいればな)
ウ.供華(くげ)
エ.立華(りっか)
答えは↓にスクロールして下さい。
シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
ウ.供華
『いけばな』は、室町時代中期に
六角堂の第12代住職であった
専慶(せんけい)が行なっていた供華を起源としています。
現在も続く華道の流派の1つ『池坊(いけのぼう)』は
この時に生まれたもので
家元は代々、六角堂の住職が勤めているそうですよ。
六角堂の絵馬です。
ちなみに、池坊という名前は、境内にある池のほとりに
住坊(じゅうぼう・生活の場)があった事から
名付けられたと言われています
※六角堂について詳しくは六角堂(頂法寺) その2の記事をご覧下さい。
では3問目にいってみましょう~っ。
【問題】
江戸末期、( )の戦端が開かれたのは城南宮(じょうなんぐう)西側で、その跡地の公園にはそれを記す碑が立っている。
ア.天誅組の乱(てんちゅうぐみのらん)
イ.寺田屋事件(てらだやじけん)
ウ.蛤御門の変(はまぐりごもんのへん)
エ.鳥羽・伏見の戦い(とばふしみのたたかい)
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
エ.鳥羽・伏見の戦い
1868年、鳥羽・伏見と呼ばれるエリアで起こった
旧幕府軍(徳川)と官軍による戦です。
『王政復古(おうせいふっこのだいごうれい)』が出され
徳川の財産や権威が危うくなり
幕府と新政府は揉める事となります
こうした事が引き金となり
鳥羽・伏見の戦いが起こりました
ちなみに、旧幕府軍は
天皇に歯向かうつもりで戦っていた
わけではなかったのですが
相手(官軍)側が『錦の御旗(天皇の軍隊である事の証明)』を
掲げた事により
「このままでは、徳川は逆賊になってしまう・・」と感じ
戦意を喪失したと言われ
結果的に、官軍の圧勝に終わりました。
これがきっかけで、その後、倒幕は実現され
江戸城の無血開城が実現する事となるんですね。
※この辺りのお話は、二条城 その1にて詳しく解説していますので、是非そちらをご覧下さい。
では最後の問題です。
1級からの出題になりますので、選択肢ではありません。
ズバリでお答え下さい。
【問題】
琵琶湖疏水(びわこそすい)の第1疎水第3トンネル西口に掲げられている扁額に「美哉山河(うるわしきかなさんが)」の文字を揮毫(きごう)した幕末・明治期の公家出身の政治家は誰か。
答えは↓にスクロールして下さい。
シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
三条実美(さんじょうさねとみ)
琵琶湖疏水とは、琵琶湖の水を京都市内へ流す為に作られた水路です。
水道用水として利用されたのはもちろんの事
これ以外にも、水力発電にも利用され
日本初の電車(京都電気鉄道)は、この電力によって実現したんですね
疎水トンネルには幕末から明治にかけて活躍した
公家や政治家による額が、多数掲げられています。
ちなみに、問題になっている三条実美による『美哉山河』の額は
第2疎水との合流地点付近に掲げられているんですよ
※美哉山河とは、分かりやすく言うと「なんと美しい山河であろう!」と言っているんですね。
ちなみに三条実美は
萩で有名な『梨木神社(なしのきじんじゃ)』に
父親である三條実萬(さねつむ)と一緒に
祭神として祀られています。
※場所は、京都御所のすぐ側になります。
親子揃って合祀される事は
全国的にも大変珍しいそうですよ~。
※三条実美については妙法院の記事を、梨木神社については、梨木神社 その1、梨木神社 その2の記事をご覧下さい。
という事で本日も4問出題させていただきました!
皆さんは何問正解されましたか?
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