![]() | 2012-11-03 |
テーマ:祭り・イベント |
田山花踊り(諏訪神社)
こんにちは京子です。
今回ご紹介するのは
11月3日に諏訪神社(すわじんじゃ)で行われた・・・
田山(たやま)花踊りです
※今年で49回目を迎える祭で、毎年11月3日(文化の日)に行われます。
諏訪神社は京都府の東南
三重県や滋賀県、奈良県と隣接し
京都府唯一の村である南山城村(みなみやましろむら)にある神社です
祭神には因幡(いなば)の白兎で有名な大国主命(オオクニヌシノミコト)の
子供である建御名方神(タケミナカタノカミ)を祀っています。
※因幡の白兎について詳しくは、地主神社の記事をご覧ください。
そんな諏訪神社で行われる田山花踊りは
雨乞いを願って踊りを奉納するイベントです
朝に神事が行われた後、踊りを奉納する為に
神社から南へ100m程行った所にある
旧田山小学校の校庭から昼過ぎに行列が出発します
踊りはかつて12種類91節もある庭踊りを
全部踊っていたそうなんですけれど
今現在では『愛宕踊』の前3節が校庭で行われ
後3節と『綾の踊』、『庭の踊』が境内で奉納されます。
この踊りは京都府無形文化財に指定されているんですよ
元々は雨乞いの中でも
最高の願掛けとして行われてきた神事であり
昔は、雨が降るまで
14もの段階を踏んで行っていたそうです
どんな方法があったのか
簡単なものから上げていきますと・・・
こもり願:願をかけて3日以内に雨が降ると、神社に籠もります。
青物願:願いが叶うと青果を神前に供えます。
供の願:お米を蒸し米にして供えます。
百灯明:灯明を100箇所、又は108箇所供えます。
千灯明:灯明を1000箇所供えます。
大灯篭:大灯篭に火を灯して供えます。
きりこ灯篭:きりこ(立法体の角を三角形に切り落とした物)灯篭に火を灯して供えます。
山灯篭:人形を乗せた灯篭を作り供えます。
臨時大祭:大規模な臨時の祭
ソウイサメ:伊勢音頭や、自慢の芸を見せます。
ふりかけ踊り:自由な衣装で花踊りを3日間続けて踊り、降らないと昼から踊り、さらに降らないと朝から踊ります。
かんこ踊り:花踊りを雅楽で使われる鼓(つづみ・小さな太鼓)をつけて踊ります。
笹踊り:花の代わりに笹をつけて花踊りを踊ります。
そして最後に雨が降っても降らなくても
花踊りを奉納したそうですよ
1924年に一度は途絶えますけれど
有志の方によって1963年に復活しました。
それでは早速レポートしていきましょう
9時より神事が始まり
お祓いや祝詞奏上の後、神楽が奉納されます。
続いて13時頃より太鼓の演奏や踊りの奉納があります。
行列が出発する旧田山小学校へ行ってみると
道化(天狗・ひょっとこ)が子供達にお菓子を配っていましたよ
校庭で太鼓がなり響く中
愛宕踊が奉納されると行列は出発します。
『入端(いりば)』と呼ばれる行列は
警護の武士二人と払い棒
払い棒とは女装の服装をし2メートル程の竹の棒を振る人です。
道化の
天狗と
ひょっとこ
唄付け
顔を金のマスクで隠した黒い紋付の羽織袴です。
ササラ
竹などを束ねて作ったブラシを手に持ち、「ヤァーハァ」と掛け声をあげながら進みます。
中踊り
女性用の長羽織を来て
背中にシナイ(2メートル程の棒)と呼ばれる
三段になった房と御幣、そして造花を飾った人
など総勢100名ほどの行列で神社を目指します
30分程で境内の石段を上った所まで到着すると
宮司さんにより次々とお祓いを受けていました。
全員が境内に揃うと
約10分程
愛宕踊が奉納され
その後、少し休憩を挟んで
関係者の挨拶が行われます。
14時20分頃には
保存会の方により雨乞い願かけの口上が始まります
どんな口上が述べられるのかと言いますと
大昔の大日照りの時には
氏神様に雨乞いの祈願を込めて
村人達が集って踊りを奉納していました
しかし、現在ではそういった日照りもなく
このままでは古い文化も廃れてしまうので
今では五穀豊穣や家内安全の祈願を込めて
氏神様に踊りを奉納するので
皆さん見ていって下さいと言う内容でした
太鼓の音と共に『庭踊り』が奉納されます。
口上と踊りは、ぜひ動画でご覧ください。
綾の踊、庭の踊が30分程で終了すると
紅白の餅撒きが行われ
今年の田山花踊りは終了しましたよ
そんな田山花踊りが行われた諏訪神社・旧田山小学校の場所はコチラです↓
より大きな地図で 田山花踊り を表示
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テーマ:祭り・イベント |
お火焚祭(道風神社)
こんにちは京子です。
今回ご紹介するのは11月3日に
道風神社(どうふうじんじゃ)で行われた・・・
お火焚祭(おひたきまつり)です
まず『お火焚』について
ご説明させていただきますと
江戸時代頃より京都を中心に始まった風習です。
宮中行事である『新嘗祭(にいなめさい・収穫祭)』の一種で
庭燎(にわび)を焚き、神楽を舞っていた事が
民間に広がり
神社などでも同様に、火を焚くようになったんですね
道風神社の本殿です。
お火焚の火にあたると
日頃の罪や穢れを祓い、心身を清める事が
出来ると言われています。
近年になると
お風呂屋さんなど、火を扱う家業の庭で
行われるようになり
神前にお供えした饅頭やみかんを
近所の人に配る風習もあるそうです
縦長に組み上げられた薪(松の木)です。こちらを燃やします。
この事から、お火焚の火で
みかんを焼いて食べたり、火にあたったりする事で
風邪を引かないとも言われています。
では早速、道風神社の『お火焚祭』をレポートしたいと思います!
神前のローソクに火が灯されますと
19時半より、まずは
本殿前に氏子町の方々が集合し
代表の方のご挨拶が始まります。
その後、全員で二礼二拍手一礼をします
ここで、神前に備えられていたローソクを
2つ持ち出します。
続いて左手にある『明王堂』でも同様に参拝し
いよいよ火が焚かれます。
縦長に組み上げられた
高さ約1.5メートルの薪(松の木)の両側から
2人で火を点けます
※この火をつける役目は、かつて厄年の人が行っていたそうです。
松の木はとても燃えやすい木で
つけた途端、勢いよく炎が燃え上がります
※松は『道風神社』のご神木でもあるそうですよ。
さて、ここで道風神社についても簡単にご説明しますと
平安時代の歌人・書道家である
『小野道風(道風武大明神・とうふうたけのだいみょうじん)』を祀る神社で
洛北の鷹峯(たかがみね)の山中にあります
道風と言えば
花札の絵柄でも有名な『小野道風と蛙』が有名ですね。
その絵では、スランプに陥っていた道風が
柳に飛びつこうとしている蛙を見て
「いくら飛んでも、カエルじゃあの柳には飛びつけないのに・・」
と思っていた、その時
偶然にも風が吹き、見事にカエルは柳に飛びつく事に
成功したんですね。
これを見て、諦めてはいけないと
血の滲む努力をしたというエピソードがあります
※ちなみに彼はあの世とこの世を行き来していたと言われる『小野篁(おののたかむら)』の孫にあたる人物です。小野篁については六道珍皇寺の記事をご覧下さい。
さて、お火焚はといいますと・・・
どんどん燃えていき、組み上げられた松の木も
崩れ始めました。
かつては
松の木が倒れた方向によって、来年の吉凶を占ったみたいですね
こうして
約40分ほど燃え上がり、火も小さくなると
徐々に、氏子町の方々も帰られます。
帰りにはお土産として
おこし(平安時代より伝わる、米で作られたお菓子。)や
みかん・柿を配ってらっしゃいましたよ
そんなお火焚祭が行われた道風神社の場所はコチラ↓
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