今回ご紹介するのは・・・
京のことわざです!
京都の文化や神社仏閣にまつわる
ことわざをいくつかご紹介したいと思います~っ
では早速いってみましょう。
■仇野(化野)の露、鳥辺野の煙(あだしののつゆ、とりべののけむり)
化野や鳥辺野というのは
かつて死者を捨てて風葬(ふうそう)した場所
葬送地(そうそうち)として知られているんですね
ちなみに風葬というのは、死者の遺体を
風にさらして風化させて葬る方法です
化野は、平安時代以来の葬送地として知られ
その霊を弔うお寺として化野念仏寺
(あだしのねんぶつじ)があります。
『化野』とは、『無常の野』という
意味なんだそうですよ。
一方、鳥辺野も
葬送地として知られ
かつてこの地には
鳥辺寺(とりべでら)という
鳥辺野の死者の供養をするお寺が
あったんですね
※一説には、六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)が、後身ともいわれています。
鳥辺野は現在の清水寺(きよみずでら)西南から
大谷本廟(おおたにほんびょう)にある
丘陵地(きゅうりょうち)にあたるそうです
仇野の露、鳥辺野の煙とは
化野のお墓についた露と
鳥辺野で死者を燃やす煙が
対比されていて
露や煙はどちらもはかなく
消えていく事から
人生のはかなさや無常を
表したものなんですね
■一に白川、二に吉祥院、三に西院(いちにしらかわ、ににきっしょういん、さんにさいいん)
現在は、都市化が進んでしまって
そうともいえないのですけれど
かつて白川、吉祥院、西院は
水に恵まれていた事から良い田んぼが
たくさんあったそうなんですね
吉祥院にある吉祥院天満宮
豊かな水に恵まれて育った稲からは
美味しいお米がたっくさん摂れたと思いますよ
そんなかつての米どころを
3つあげているというワケです
■病い弘法、欲稲荷(やまいこうぼう、よくいなり)
東寺の修行大師像
これは病気になったら東寺(とうじ)へ
商売繁盛には伏見稲荷大社
(ふしみいなりたいしゃ)へ
お参りすれば良いという意味です!
東寺(教王護国寺)の概観
東寺は、正式名称を
教王護国寺(きょうおうごこくじ)という
真言宗の総本山で794年(延暦13年)の
平安京遷都の際に創建されました
823年(弘仁14年)に
弘法大師(こうぼうだいし)空海(くうかい)に
嵯峨天皇(さがてんのう:第52代天皇)より
東寺が下賜(かし)されたそうです
その空海のご利益に
病になった際にすがるという事です
伏見稲荷神社
そして伏見稲荷大社は
全国に約3万社あると言われる
稲荷社の総本社で
五穀豊穣(ごこくほうじょう)や万物に宿る
稲荷大神(いなりたいしん)をお祀りする
商売繁盛のご利益があるとして有名な神社です
ちなみに稲荷大神とは
伏見稲荷にお祀りされている
宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)を
筆頭とする5柱の神様の事です
■六角堂は京の臍(へそ)
六角形のお堂
六角堂は、正式名称を
頂法寺(ちょうほうじ)という
天台宗系の単立寺院です
587年(用明天皇2年)に
聖徳太子(しょうとくたいし)が
小野妹子(おののいもこ)と共に
大阪に四天王寺を建立する際に
木材を求めて立ち寄った場所と
いわれているんですね
その六角堂の境内には
『へそ石』と呼ばれる霊石があって
京都の中心を表していると
いわれているんですよ♪
六角堂のへそ石
『へそ』というのは
人間の体に例えると中心部分に当たり
京都の中心部分のへそに当たるのが
六角堂のへそ石というワケなんですね~
その事からなのか六角堂は事あるごとに
集会所となったそうですよ
という事で今回は
京のことわざをご紹介させていただきました。