今回ご紹介するのは、京都市右京区にある
福王子神社(ふくおうじじんじゃ)で振る舞われた
![七草粥(ななくさがゆ)](2016/01/07/01/2016-01-07-3.jpg)
七草粥(ななくさがゆ)です!
福王子神社では
日本古来の風習を知ってもらおうと
2003年から無料で七草粥を
振る舞っているそうで
七草とお米を一緒に煮込み
さらに、元日の神事で神前に供えられた
鏡餅が入っているのが特徴です
![七草粥のお知らせ](2016/01/07/01/2016-01-07-1.jpg)
七草粥のお知らせ
1月7日は、五節句の1つ
『人日(じんじつ)の節句』で
別名『七草の節句(ななくさのせっく)』
ともいうんですね~
この日に七草を食べると
無病息災になると信じられていたそうで
この習慣は中国大陸から
伝わったといわれています
元日から各日に
1月1日『鶏』、1月2日『犬』、1月3日『猪・豚』
1月4日『羊』、1月5日『牛』、1月6日『馬』
1月7日『人』が割り当てられ
その日に該当する動物を大事にしてきたんだそうです。
つまり1月7日は
人を大切にする日だと考えられ
体に良い『若菜(七種類の野菜)』を
入れたお吸い物を食べ
無病息災・延命長寿を
祈願したというワケです
やがてこの風習が日本にも伝わり
平安時代には朝廷で
七種類の野菜で作られたお吸い物が
天皇の食事を作る役所である
内膳司(ないぜんし)から
献上されたというんですね
![福王子神社の拝殿](2016/01/07/01/2016-01-07-2.jpg)
福王子神社の拝殿
ちなみに福王子神社に
お祀りされているのは
光孝天皇(こうこうてんのう・第58代天皇)の
女御である班子皇后
(はんしこうごう・なかここうごう)
なんですけれど
その光孝天皇の御製(ぎょせい)には
七草に関するものがあるんですね~♪
※御製とは、天皇陛下がお詠みになる和歌の事。
「君がため春の野に出でて若菜つむ
わが衣手に雪は降りつつ」
あなたの為に春の野原に出かけ
若菜をつんでいます。
若菜をつんでいる私の服の袖に
雪が降りかかってきました
といった感じの意味になるんですけれど
この若菜というのは七草の事なんですね
この時、光孝天皇は
京都の右京区嵯峨野にかつてあった
芹川野(せりかわの)という所で
若菜をつんだそうですよ
※光孝天皇について詳しくは、福王子神社の記事をご覧下さい。
その後、江戸時代には七草の風習は
広く伝わるようになり
1月7日を五節句(ひな祭りやこどもの日等)の
1つである『人日(じんじつ)』として認定し
将軍・大名も七草を入れたお粥(七草粥)を
食べられるようになったんですね
こうして次第に次第に庶民にまで広がったそうです!
ちなみに七草とは
『せり』『なずな』『すずな』
『すずしろ』『ほとけのざ』
『ごぎょう』『はこべら』ですよ
![七草](2012/01/07/01/2012-01-07-5.jpg)
七草
ここで福王子神社についてもご紹介しますと・・・
![福王子神社](2014/04/16/01/2014-04-16-1.jpg)
福王子神社は、光孝天皇の女御
班子皇后がお祀りされている
仁和寺(にんなじ)の鎮守社です。
創建について詳しい事はわかっていないんですけれど
平安時代には、既にあったそうですよ
もともとは、深川神社(ふかがわじんじゃ)と
称していたそうなんですけれど
1470年(応仁元年)に起こった
応仁の乱(おうにんのらん)によって
焼失しまうんですね
その後、1644年(寛永21年)に再建されて
現在に至るというワケです
それでは早速、レポートしていきましょう
福王子神社の七草粥は
午前11時から午後15時まで行われていて
社務所の前で整理券が配られ
自分の番号が呼ばれたら社務所の中に入り
七草粥を頂くという感じです
福王子神社の七草粥は
大変人気がある事から30分程は最低でも
境内で待つ事になります!
その後、番号を呼ばれて
席に着いてしばらくすると・・・
七草粥が運ばれてきます
![福王子神社の七草粥](2016/01/07/01/2016-01-07-3.jpg)
福王子神社の七草粥
福王子神社の七草粥は
七草の入ったお粥の中に
こんがりと焼いたお餅が入っていて
とっても美味しいですね~
また、お漬物も添えられていますので
いいアクセントになりました
これでお正月の暴飲暴食で疲れた胃腸を
消化の良いお粥でしっかり休ませる事が
出来たんじゃないでしょうか
ご興味のある方は、是非来年
福王子神社の七草粥を頂いてみて下さいね
福王子神社の場所はコチラ↓