今回ご紹介するのは
京都府舞鶴市にある
円隆寺(えんりゅうじ)です!
円隆寺は
通称『本堂さん』と呼ばれる
山号を慈恵山(じけいさん)という
真言宗御室派の寺院で
境内の北側は朝代神社
(あさしろじんじゃ)と接しています
奈良時代に行基(ぎょうき)が創建し
平安時代の長徳年間(995~999年)に
谷阿闍梨(たにのあじゃり)や
丹波阿闍梨(たんばのあじゃり)
または池上阿闍梨(いけがものあじゃり)
とも称される皇慶(こうけい)という
お坊さんが中興したと伝えられています
石碑
かつては70を超える院坊や
三重の宝塔等がある大伽藍だったそうなんですけれど
1595年(文禄4年)8月10日の大雨による山崩れで
4つの院を残して他は失ってしまったんですね
総門に掛けられた額
その後、江戸時代に入って
田辺藩の藩主であった牧野家の保護を受け
栄えたそうなんですけれど
1659年(万治2年)の門前で起こった火災や
1732年(享保17年)の町家の火災で類焼し
お堂の大半が焼失してしまいます
再び伽藍が再建され
江戸時代末期には、仁和寺(にんなじ)の
末寺となって、現在に至るという事です
それでは早速、中に入っていきましょう
総門
こちらの大きな三棟造
(みつむねづくり)の総門には
仏教の4人の守護神である四天王像が
安置されていました
四天王とは、それぞれ
東西南北の方位を守護する
・持国天(じこくてん)
・増長天(ぞうじょうてん、ぞうちょうてん)
・広目天(こうもくてん)
・多聞天(たもんてん・別名:毘沙門天)
の事です
そしてその総門をくぐり
まっすぐ進んで行くと・・・
正面に本堂があるんですね
本堂
本堂には、ご本尊である
木造阿弥陀如来坐像
木造薬師如来坐像
木造釈迦如来坐像
の3体が安置されているそうです
この三体本尊は、平安時代の仏師である
定朝(じょうちょう)の作と伝わっていて
重要文化財に指定されているんですね~
また、黄不動と呼ばれる不動明王立像と
毘沙門天立像も安置されているんですよ
※黄不動は三井寺の国宝黄不動明王画像を木彫したもののようです。
そして、この本堂に安置されるご本尊の
後ろの羽目板には、平安時代の宮中の画家
巨勢金岡(こせのかなおか)が描いたとされる
『放れ駒』の絵があったそうです
実はこの絵、ある伝承がありまして・・・
なんとこの絵の馬が夜になると抜け出して
あたりの田畑を荒らし回ったというんですね
そこでこの馬の絵の額に綱を描いて
繋ぎ駒にしたところ
田畑を荒らし回る馬は出なくなったんだとか・・・
なんとも不思議なお話ですよね
こちらは本堂の右後ろにある
滝不動です!
そして、本堂左手にある多宝塔です。
多宝塔
この多宝塔は
林田伝之丞房章等の作と伝わっていて
多宝塔の亀腹と呼ばれる部分の瓦を
鱗のように葺いている
大変珍しいものなんですよ♪
亀腹は鱗のように瓦で葺いています。
本堂の裏側には寺務所があって
御朱印等はこちらで頂く事が出来るそうですよ♪
寺務所
この他、境内には
聖徳太子堂や鎮守堂、観音堂
そして出世稲荷神社といった
お堂やお社がありました
鎮守堂
という事で今回は
舞鶴にある円隆寺をご紹介しました
円隆寺の場所はコチラ↓