今回ご紹介するのは
京都の国宝3大唐門(こくほうさんだいからもん)です!
お寺や神社には唐門と呼ばれる門があるのを
ご存知の方も多いと思いますけれど
今回は中でも国宝の唐門
それも3大唐門と呼ばれるものをご紹介したいと思います
その三門とは・・・
大徳寺(だいとくじ)の唐門
豊国神社(とよくにじんじゃ)の唐門
西本願寺(にしほんがんじ)の唐門
なんですよ
これらの唐門はいずれも
安土桃山時代に造られたようで
その事から
『桃山の三唐門(ももやまのさんからもん)』
とも呼ばれています。
また、豊臣秀吉(とよとみひでよし)が造った
聚楽第(じゅらくだい)や伏見城(ふしみじょう)の
遺構でもあるんですよ
根っからの派手好きで知られる
秀吉ならではの豪華さで
金が随所に使われていて
格式の高い『四脚門(しきゃくもん)』となっています。
※四脚門とは、門柱の前後に控柱(ひかえばしら)を2本ずつ建てた造りで合計で6本の柱がある、格式の高い門の事なんです。上から見下ろした時に、Hの形を想像するとわかりやすいかも知れませんね♪
ちなみに唐門とは
門の屋根に反曲にカーブした形状の
唐破風(からはふ)が
付いている門の事なんですね。
※弓の反っている部分を上に向けたのを想像してもらえるとイメージしやすいと思います♪
『唐』という字があてられている事から
中国から伝わったものと
思ってしまいますけれど
なんと!唐破風は
日本独自でオリジナルのものなんだそうですよ
それでは早速ご紹介していきましょう♪
※順序は50音順で紹介しています。
■大徳寺の唐門
場所:京都市北区紫野大徳寺町53
1315年に宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)という
お坊さんにより建てられました。
境内には23もの寺院が建ち並んでいて
そのほとんどの寺院に茶室がある事から
『大徳寺の茶面(だいとくじのちゃづら)』とも
言われたりするんですよ
こちらは大徳寺の最古の建造物で重要文化財にも指定されている三門である金毛閣(きんもうかく)です。
そんな大徳寺にある唐門は
聚楽第(じゅくらくだい、じゅらくてい)の遺構と伝わっていて
龍や鳳凰、鯉、孔雀といった
絢爛豪華な彫刻がされているんですね。
※聚楽第について詳しくは、聚楽第の史跡巡りの記事をご覧ください。
その豪華な彫刻は見る者の
時間を忘れさせる程のもので
通称『日暮門(ひぐらしもん)』とも呼ばれています!
門を眺めていると時が経つのを忘れて
日が暮れてしまう!という事ですよね~
大徳寺の唐門は通常非公開で
公開されても写真撮影は禁止されています。
■豊国神社の唐門
場所:京都市東山区大和大路通り正面茶屋町530
豊国神社は
通称『ホウコクさん』と呼ばれて親しまれている
豊臣秀吉を祀る神社なんですよ。
秀吉は東山の阿弥陀ヶ峰(あみだがみね)山頂に埋葬され
その麓に方広寺(ほうこうじ)の鎮守社として
廟所が建立されたことから始まるそうです
唐門の横に吊るされているひょうたん絵馬です。秀吉の旗印である千成瓢箪(せんなりびょうたん)にちなんでいるんでしょうね。
そんな豊国神社にある唐門は
拝殿の門に使われていて
伏見城の遺構と伝えられているんですね。
伏見城が落城した後
そして豊国神社に移築されたと言われています。
豊国神社の唐門は総けやき造で
鶴や鯉が彫られています。
かつては今よりももっと
極彩色の彫刻と金箔で飾られていたんだそうですよ
ちなみに門にかけられている額は
後陽成天皇(ごようぜいてんのう)宸筆(しんぴつ)の勅額です。
※宸筆とは、天皇陛下の自筆、筆跡の事です。
■西本願寺(にしほんがんじ)の唐門
場所:京都市下京区堀川通花屋町下ル門前町60
西本願寺は
正式名称を本願寺という
浄土真宗本願寺派の本山です。
浄土真宗の開祖である
親鸞(しんらん)が90歳で入滅した後
その廟堂(大谷本廟)から発展したお寺なんですよ
※入滅とは、徳の高い、高僧が亡くなることです。
西本願寺の阿弥陀堂(本堂)です。
そんな西本願寺にある唐門は
境内南の北小路通に建っていて
書院への正門となっています。
また、豊国神社の唐門同様
伏見城の遺構と伝わっているんですね
そしてこちらも通称『日暮門』と呼ばれ
麒麟や孔雀、鳳凰、鶴、龍、などが彫られ
側面には虎と豹が対になって彫られています。
唐門でさえ、うっとりとする程豪華だったという事は
聚楽第や伏見城は
豪華絢爛という言葉が相応しい
建物だったんでしょうね
という事で今回は京都の国宝3大唐門をご紹介しました。
京都の国宝3大唐門の詳しい場所はコチラ↓
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