本日ご紹介するのは
菅原道真ゆかりの場所である
![安楽寺天満宮](2014/04/10/01/2014-04-10-2.jpg)
安楽寺天満宮(あんらくじてんまんぐう)です。
こちらの天満宮は
京都の人でもあまり知っている人は
少ないのではないでしょうか
それくらいひっそりと
静かにたたずんでいるんですね。
そして!
ちょうど桜の季節でしたので
![桜が見頃の安楽寺天満宮](2014/04/10/01/2014-04-10-1.jpg)
桜が見ごろを迎えていましたよ~
天満宮と言えば
梅!といったイメージが
ありますけれど、桜もいいですね
![説明板](2014/04/10/01/2014-04-10-3.jpg)
さて、天満宮と言えば、祀られているのは
天神さんである菅原道真なんですけれど
ここに祀られている道真公は
よく知られている勉強の神様としてではないんですよ~
こちらに祀られている道真は
呪いの神、農耕の神としての
道真を祀っているそうです!
珍しいですよね。
そして安楽寺天満宮は
京都における天満宮の
最初の天満宮と言われているんですよ
それでは早速レポートして行きましょう!
![本殿](2014/04/10/01/2014-04-10-4.jpg)
先ほどの鳥居をくぐると
すぐに本殿があります。
道真は901年、昌泰の変(しょうたいのへん)で
藤原時平(ふじわらのときひら)に失脚させられ
九州の大宰府に左遷されると
わずか2年という早さで亡くなってしまうんですね
その後、道真は大宰府の地に祀られたそうなんですけれど
道真と一緒に大宰府に赴いた人達が京都に戻ってくると
現在の場所に道真を勧請し
お祀りしたと言われています。
それが安楽寺天満宮の始まりなんだそうですよ
そして、947年(天暦元年)に
道真は天満大神(あまみつおおかみ)として
北野の森に祀られるようになります。
北野の森に祀られた後は
一之保御供社(いちのほごくしゃ)という名前に変更されたそうです。
※御供社とはお供え物を提供する社の事です。一之保~七之保と計7つの御供社があったそうですよ。
境内には、天満宮旧跡と書かれた
石碑があったのは
そういった経緯からなんですね~
※菅原道真について詳しくは北野天満宮 その2の記事をご覧下さい。
![石碑](2014/04/10/01/2014-04-10-5.jpg)
拝殿右手には熊鷹稲荷大神を祀っている
![お稲荷さん](2014/04/10/01/2014-04-10-6.jpg)
お稲荷さんがあります。
このお稲荷さんは
島津製作所の島津源蔵さんが
円町で電球を作っていたときに
ご利益を得られたそうで
その後、こちらにお祀りしたようですよ
そのお稲荷さんの左隣にも
![選佛寺の鎮守社](2014/04/10/01/2014-04-10-7.jpg)
小さなお稲荷さんがあります。
こちらは選佛寺の鎮守社です。
※選佛寺は、安楽寺天満宮の北側にあります。
さて、先ほどから
安楽寺天満宮と何度も言ってますけれど
何か違和感を感じないですか
安楽寺?天満宮?
お寺と神社がくっついた名前に
なっていますよね!
![安楽寺旧跡と書かれた石碑](2014/04/10/01/2014-04-10-8.jpg)
安楽寺旧跡と書かれた石碑
実は安楽寺というのは
道真の家臣が大宰府から
道真が彫った手彫りの木像を
持ち帰り、安楽寺天満宮の境内に創建した神宮寺の事なんですよ♪
神宮寺とは
神仏習合で神社とお寺が一緒になったものなんです。
その後、明治の廃仏毀釈によって
安楽寺は廃寺となり
天満宮だけが残ったというわけなんです。
※廃仏毀釈について、詳しくは泉涌寺 その1の記事をご覧下さい。
ちなみに北野の森に祀られていた社は
北野天満宮境内に移され
末社『一之保神社』となるんですね
![一之保天満宮](2014/04/10/01/2014-04-10-10.jpg)
境内には一之保天満宮と書かれた鳥居がありました。
それから戦後になり
道真の家臣であった子孫の方達が
元の場所に勧請しなおそう!という流れで
最初に勧請した現在の地に分祀し
安楽寺天満宮として再建されたんだそうですよ
![不動石](2014/04/10/01/2014-04-10-9.jpg)
こちらは不動石です。
ちなみに京都で最古の天満宮と言いますと
文子天満宮を思い浮かべる人もいるかも知れませんけれど
道真の死後、すぐに勧請しているので
当地の天満宮が最初なんですよね。
当時、どういったいきさつがあったのかは謎ですけれど
安楽寺天満宮境内に
文子天満宮が取り込まれる事となりました
その後は、先ほどご説明しましたけれど
北野の森に道真が祀られると
天満宮は一之保御供社となり
境内にあった文子天満宮は御旅所になったそうですよ。
※現在、文子天満宮は五条通りと七条通りの間、烏丸通りを少し東に行った渉成園の北西にあります。
今月、神幸祭が行われます
興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
※文子天満宮の神幸祭について詳しくは、文 子 天 満 宮 祭 神幸祭 2012(文子天満宮)の記事をご覧下さい。
そんな菅原道真を祀る
安楽寺天満宮の場所はコチラ↓
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