今回ご紹介するのは
『京の大将軍(たいしょうぐん)神社巡り』です。
大将軍という字を見て
足利将軍の事徳川将軍かも
と思っている人は違いますよ~
神社の名前なんですよ
大将軍という名前は
桓武天皇(かんむてんのう・第50代天皇)が
平安京を造営する時に
王城鎮護のため、四方の隅に
大将軍を祀ったことに由来します。
大将軍とは、中国の陰陽道で
方位を司る神様と言われていて
素盞嗚命(すさのおのみこと)と
同一視されているんですよ
※素盞嗚命は古事記に登場する神話の神様の事です。
素盞嗚命は
日本最初の和歌を詠んだ事でも知られる
有名な神様ですよね♪
八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の伝説は
古事記に残る素盞嗚命のお話なんですよ。
※詳しくは貴船祭 2012(貴船神社)の記事をご覧ください。
ちなみに桓武天皇が平安京を護るために
大将軍を祀ったとされる4か所の場所が
『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』に
書かれているんですけれど
残念ながら今では、その場所がはっきりとわからないそうです
※和漢三才図会とは、1712年に成立した絵入りの百科事典の事です。
それでも、大体の場所はわかっていて
合計で6か所あるんですね。
なぜ6か所と言いますと
どちらかわからないけれど
どちらもそう呼ばれている・・・
そんな場所があるからなんです。
というわけで、今回はその6か所をご紹介しますね
まずは東!
岡崎神社と大将軍神社です。
■岡崎神社
京都府京都市左京区岡崎東天王町51
京の東側に位置する事から
『東天王社(ひがしてんのうしゃ)』と呼ばれています。
神使が兎というとっても珍しい神社なんですね。
境内には狛犬ならぬ狛兎や、この他にも兎に関するもので溢れている神社です。
京都府京都市東山区三条大橋東三丁目下ル長光町640
通称『東三条社(ひがしさんじょうしゃ)』とも言います。
平家物語の中に書かれている
『鵺(ぬえ)』の森があったとされる場所なんですよ。
※ちなみに鵺とは、顔は猿、胴体は虎(狸とも)、手足も虎、尻尾は蛇でおまけに鳴き声は虎鶫(とらつぐみ)に似ているとされる伝説の妖怪の事です。鵺の伝説について詳しくは、大将軍神社(東山三条)の記事をご覧下さい。
こちらが鵺がいたとされる森のあった場所です。
続きましては西!
こちらを護っていたのが
大将軍八神社です。
■大将軍八神社
京都府京都市上京区一条通御前西入ル48
紙屋川(かみやがわ)にあったとされる事から
現在の大将軍八神社で間違いないと思います
こま札によりますと、
当初は『大将軍堂』といったそうなんですけれど
江戸時代初期に大将軍社と改められ
その後、大将軍八神社となったと書かれています。
そして南!
■大将軍社(藤森神社の境内摂社)
京都府京都市伏見区深草鳥居崎町609
こちらは、はっきりとしたことは
わかっていないんですね~
何度も移転を繰り返し
この地に落ち着いたと言われています。
紫陽花祭で奉納される蹴鞠
藤森神社では毎年6月になると
紫陽花祭が行われ
多くの人で賑わいます。
最後は北!
こちらも2か所あります。
京都府京都市北区西賀茂角社町129
西賀茂の主祭神は
『磐長姫命(いわながひめのみこと)』と呼ばれる神様で
『寿命』に深く関係している神様なんです
末社には大将軍と同一視されている
素盞嗚命を祀る角社があります。
手前に見えているのが素盞嗚命を祀る角社です。
■紫野大将軍社(今宮神社の境内摂社)
今宮神社内にある境内摂社『紫野大将軍社』があり
もともと大徳寺の門前にあったものが
今では今宮神社のこの場所に移動したと
言われているんですね
京都三奇祭の1つにも挙げられるお祭りです。
今宮神社と言えば
奇祭『やすらい祭』が
毎年、4月第2日曜日に行われています。
以上の場所をおさらいしますと
東:岡崎神社(東天王社)、大将軍神社(東三條社)
西:大将軍八神社
南:大将軍社(藤森神社の境内摂社)
北:大将軍神社(西賀茂大将軍神社)、紫野大将軍社(今宮神社の境内摂社)
となります
千年もの長い間、平安京が続いたのも
現在の京都が
大規模な災害にあうことなく
続いているのも
大将軍に守られているからかも
知れませんね~。
という事で今回は京の大将軍神社巡りをご紹介しました!
場所はコチラ↓
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