今回は京都検定の過去問から
4問、ご紹介します。
写真と解説付きですので
チャレンジしてみて下さいね
では1問目です。
【問題】
京都の葬地の一つであった右京区嵯峨、小倉山東北麓一帯を何というか。
ア.化野(あだしの)
イ.栗栖野(くるすの)
ウ.鳥辺野(とりべの)
エ.蓮台野(れんだいの)
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
ア.化野
右京区嵯峨(京都市の西)は
嵯峨・嵐山として有名な
観光名所なんですよ。
この嵯峨にある、化野は、
古くから埋葬地であったそうで
多くの死体が運び込まれ
風葬(ふうそう・風化させる埋葬方法)が
行われていたそうです
ちなみに、化野とは
化(あだし)=はかない・空しい・変わりやすい
という意味から
名付けられた地名なんだそうです。
化野にある化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)では
毎年8月23日・24日に
灯明を上げて無縁仏の供養が行われています。
※詳しくは、化野念仏寺の記事をご覧下さい。
2問目にいってみましょう。
【問題】
京都市内中心部にある通りの中で、南北につながる通りはどこか。
ア.油小路通(あぶらのこうじどおり)
イ.姉小路通(あねやこうじどおり)
ウ.綾小路通(あやのこうじどおり)
エ.錦小路通(にしきこうじどおり)
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では、答えですっ。
【答え】
ア.油小路通
油小路通は平安京に存在した
『油小路』にあたる通りで
10世紀頃には既にその名称があったそうです。
つまり、千年以上の歴史がある通りだという事ですね
祇園祭の山鉾の一つである
『油天神山(あぶらてんじんやま)』は
油小路通に建てられたことから
その名前が付けられたと言われています。
※詳しくは、祇園祭 油天神山(八坂神社)の記事をご覧下さい。
続いて3問目にいってみましょう。
【問題】
金箔をはりあわせて厚みをもたせ、それを細かく切り、仏像や仏画などにはりつけて装飾する伝統的な技法を( )という。
ア.蒔絵(まきえ)
イ.截金(きりかね)
ウ.鎚起(ついき)
エ.彫金(ちょうきん)
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シンキングタイム★
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では、答えですっ。
【答え】
イ.截金
截金は切金(きりかね)とも書く
伝統技法です。
※截金は細金(ほそがね)と呼ばれた時代もあったそうですよ。
問題にもありますとおり
金箔(純金や銀、プラチナ)を
焼き合わせ(はりあわせ)厚みをもたせたものを
直線状や丸・三角・四角に切り
筆の先端につけて貼ることにより
文様を描き出すそうですよ
6世紀頃に大陸(中国や朝鮮半島)より伝わったと言われ
最古のものは
飛鳥時代の法隆寺金堂の四天王像
だと言われています。
多くの仏像や仏画などに用いられ
京都で国宝に指定されているものは
浄瑠璃寺(じょうるりじ)の四天王立像
清涼寺(せいりょうじ)の釈迦如来像
東寺(とうじ)の不動明王坐像
仁和寺(にんなじ)の薬師如来坐像
三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)の二十八部衆立像
などがあるんですよ。
では最後の問題です。
1級からの出題になりますので選択肢ではありません!
ズバリでお答え下さい。
【問題】
江戸初期、御室に窯を築き、「古清水(こきよみず)」と呼ばれる色絵陶器(いろえとうき)を完成させたのは誰か。
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では、答えですっ。
【答え】
野々村仁清(ののむらにんせい)
野々村仁清は
江戸時代初期に活躍した
焼き物師です。
※色絵陶器とは文様を描いた陶器を再び低温で焼き上げたものです。
京焼(きょうやき)の祖とも言われ
金森宗和(かなもりそうわ・江戸時代初期の武士で茶人)好みの
茶器を作ったそうで
京都御室(おむろ・宿坊)として有名な
仁和寺(にんなじ)前に御室窯を開いたと言われています
ちなみに『仁清』という号は
仁和寺の『仁』と
清右衛門(せいえもん・本名)から『清』を
あわせて仁清としたと言われています。
という事で本日も4問出題させていただきました。
皆さんは何問正解されましたか?