今回ご紹介するのは、京都市山科区にある神社で

『京のお伊勢さん』とも称される・・・

日向大神宮


日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)です

伊勢神宮と同様に『内宮』『外宮』と呼ばれる社殿があり

天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀っている事から

江戸時代は、伊勢神宮の代参として

参拝者が訪れていたと言われています

※天照大神は皇祖神(天皇家の祖先神)と言われる神様です。


当時は、すぐ近くに

京の七口の1つ『粟田口(あわたぐち)』があった為

交通の要所だったようで、交通安全などの祈願に

立ち寄る人も多かったそうですよ。


日向大神宮の起源についてもご説明しますと

創建は5世紀頃と言われ

顕宗天皇(けんそうてんのう・第23代天皇)の勅願により建てられました。


日本神話において、天照大神らが

天上界から降り立ったと言われる

日向国(現在の宮崎県)の高千穂峰(たかちほのみね・山脈)の地より

この京都に、祀られていた神々を

勧請したのが始まりだと言われています


石段

こちらの階段を登り、鳥居をくぐります~。


拝殿

まず最初に見えるのが、こちらの拝殿です。

そして、この奥に一直線に並ぶように

外宮

『外宮(下ノ本宮・しものほんぐう)』があります。

こちらには、天照大神の孫にあたる邇邇芸命(ににぎのみこと)と

天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)が祀られています。

※日向大神宮では、邇邇芸命を天津彦火瓊々杵尊(あまつひこほににぎのみこと)と呼んでいます。神様の名前は文献などによって違い、複数の表記があるんですよ。


邇邇芸命も高千穂峰に降り立った神様の1人で

葦原中津国(あしはらのなかつくに・日本の国土の事)が

平定した事を受け、天上界より

統治する目的でやって来たと古事記に記されています。

※ちなみに天之御中主神は、日本神話の中でもかなり初期の神様で、天上界に最初に出現した神と言われています。


勾玉池にかかる橋

外宮の奥には

伊勢神宮と同じく『勾玉池(まがたまいけ)』と呼ばれる

池が広がり、橋が架っています。

では、どんどん進んでいきましょう~


恵美須神社と天鈿女神社

橋を渡った右手には『恵美須神社(えびすじんじゃ)』と

『天鈿女神社』という2つの神社が1つの祠になっています。


祭神には、事代主神(ことしろぬしのかみ・ゑびすさんと同一視されている神様)と

芸能上達のご利益がある事で知られる

天宇受売神(あめのうずめのかみ)をそれぞれ祀っています

※事代主神に関しては北向蛭子社の記事を、天宇受売神に関しては竹中稲荷社の記事をそれぞれご覧下さい。


朝日泉

その隣には朝日泉(あさひせん)があります。平安時代初期に都で疫病が流行した際、神告によりこの水を万民に与え、救済したと伝えられています。


石段

橋を越えて更に石段を上った先に、内宮がありますよ~。もう一息!


内宮

こちらが『内宮(上ノ本宮・かみのほんぐう)』です

祭神は天照大神の他に

多紀理毘賣命(たぎりひめのみこと)

市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)

多岐都比賣命(たぎつひめのみこと)

の三柱が祀られています。


内宮

少し斜めからのショットです。奥に建っているのが内宮です。


これらは、天照大神が

弟である『素盞嗚命(すさのおのみこと)』の剣を

振り下ろした際に生まれた神様と言われています


天照大神が、天上界より葦原中津国に降り立った際は

彼女らが天照大神を守護し、先導したと伝えられているんですね

この事から合祀されているのかもしれないですね~。


ちなみに、創建当時は外宮・内宮といった作りでは

なかったそうで

江戸時代に再建された際に

伊勢から来た『野呂左衛門宗光』の手によって

伊勢神宮と同様、内宮と外宮という2つの社殿が

創建されたと言われています。


絵馬

こちらは日向大神宮の絵馬です。


影向岩

左手には影向岩(ようごういわ)があります。これは神様が光臨する神聖な岩だそうです。


天岩戸

内宮前の道を左手に進んでいくと・・

『天岩戸(あまのいわと)』が見えてきました~


古事記にも出てくるこの洞窟は

乱暴をはたらく素戔嗚尊(すさのおおのみこと)を嫌い

天照大神が、一時期、隠れてしまった洞窟なんですね

神話の中のお話ですが、こうして天岩戸と名付けられた

洞窟を前にすると

・・・なんだか神々しい感じがします。


戸隠神社

中には『戸隠神社(とがくしじんじゃ)』がありました。


ちなみに天照大神は『太陽神』とも言われていて

彼女が隠れてしまった事によって

天上界は暗闇に包まれたと言います。

神々は困り果て、何かいい案は無いかと練った挙句

宴を開き、天宇受売神が

天岩戸の前で、賑やかに舞を踊った事によって

天照大神を外に誘い出す事に成功し

世界は、再び光を取り戻したと言われています。

※天宇受売神は先ほど、橋のところに祀られていた神様ですよ。


外宮、内宮とその周辺の祠などご覧いただきましたが

広い境内には、この他にも沢山の社や祠がありましたので

それらを一気に紹介したいと思います。


神田稲荷神社

こちらは『神田稲荷神社』です。


神田稲荷神社

中はこのようになってます。


祭神には稲荷神『宇迦御魂命(うがみたまのみこと)』が

祀られています。

この神様は、稲の神(穀物神)とも言われているんですよ。

※宇迦御魂命について、詳しくは花山稲荷神社の記事をご覧下さい。


厳嶋神社

隣には『厳嶋神社(いつくしまじんじゃ)』があります。七福神の1人である弁財天が祀られています。


多賀神社・春日神社・五行神社

続いてこちらは『多賀神社(たがじんじゃ)』です。

国産みの神で知られる伊邪那岐命(いざなぎのみこと)

伊邪那美命(いざなみのみこと)が祀られています。

※この祠は、多賀神社の他に春日神社・五行神社も一緒に祀っていました。


更に上に進んでいくと

朝日天満宮

朝日天満宮があります。

天満宮と言えば・・そうですね

学問の神様で有名な『菅原道真(すがわらのみちざね)』を祀っています

※菅原道真や天満宮について詳しくは京の天満宮巡りの記事をご覧下さい。


福土神社

その隣には『福土神社(ふくどじんじゃ)』があります

こちらには縁結びのご利益で有名な

大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀っています。


ちなみに、この神様が国を譲った事によって

葦原中津国に邇邇芸命や天照大神が降り立つ事となるんですね。

※大国主命について、詳しくは出雲大神宮の記事をご覧下さい。


という事で、今回は『京のお伊勢さん』で知られる

日向大神宮をご紹介しました


場所はコチラ↓


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