こんにちは京子です。
午前中に行われた花傘巡行(はながさじゅんこう)に続きまして
午後5時からは3基の神輿が御旅所(おたびしょ・神様の宿泊先)を出発する
![還幸祭](2012/07/24/02/2012-07-24-1.jpg)
還幸祭(かんこうさい)をレポートしたいと思います
還幸祭とは17日に行われた神幸祭で
八坂神社から御旅所に7日間、鎮座された神様が
再び八坂神社へと帰る祭なんですよ
神様とは八坂神社に祀られているご祭神の
素戔嗚尊(スサノオノミコト)
櫛稲田姫命(クシナダヒメノミコト)
八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)
の事です。
神様が7日間、鎮座されている間に
![月鉾](2012/07/23/02/2012-07-23-3.jpg)
御旅所では無言参りや奉納囃子が行われます。
※詳しくは祇園祭 2012 祇園囃子奉納(八坂神社御旅所)の記事をご覧ください。
では一体どの様にして八坂神社から御旅所へ神様が来られたのかと言いますと
中御座神輿(なかござみこし)・東御座神輿(ひがしござみこし)・西御座(にしござみこし)という3基の神輿に御霊を移し
それぞれの氏子町を通って御旅所へと向かうんです
これが神幸祭で行われた事です。
※今年の神幸祭の様子は祇園祭 2012 神幸祭(八坂神社・御旅所)の記事をご覧ください。
還幸祭もルートは違いますけれど
3基がそれぞれの氏子町を通り、八坂神社へと向かいます。
途中3基の神輿が必ず立ち寄る所があるんですよ
それが『大政所御旅所(おおまんどころおたびしょ)』と『御供社(ごくうしゃ)』です。
江戸時代に行われていた祇園祭では
![大政所御旅所](2012/07/24/02/2012-07-24-3.jpg)
この大政所御旅所に神輿が置かれていました
現在、大政所御旅所に置かれない理由は
秀吉の命により、四条寺町にある現在の御旅所へと移されたからと言われています。
![御供社](2012/07/23/01/2012-07-23-4.jpg)
御供社は、祇園祭発祥の地とされていて
平安時代には
祭りの行列を点検する場所を意味する
『列見の辻』とも呼ばれていたそうです
※詳しくは祇園祭 2012 オハケ清祓式(御供社)の記事をご覧ください。
ちなみに、いつから神輿が担がれているのかは
文献が残っていないのでわからないそうですけれど
江戸時代には神輿の担ぎ手集団である『三条台若中(現在の三若神輿会・さんわかしんよかい)』が生まれていたそうです
では早速レポートしていきましょう。
午後5時頃、御旅所前についた京子
交通規制が引かれ
道路には神輿を担ぐ人達でいっぱいでした
しばらくすると宮本組の神宝奉持列がやって来て
御旅所から神宝を受け取っていましたよ。
その後いよいよ中御座神輿が動き出し
御旅所前に移動し、神事が行われました。
3基は別のルートを行くので、先回りをして
それぞれの神輿が必ず訪れる場所で待機します。
まずは冒頭でご紹介しました
大政所御旅所です
途中、神輿を先導する役である
![神輿を先導する久世稚児](2012/07/24/02/2012-07-24-2.jpg)
久世稚児に会う事が出来ましたよ
※久世稚児について詳しくは祇園祭 2012 久世駒形稚児社参(八坂神社)の記事をご覧ください。
御旅所に着いてしばらくすると
![大政所御旅所での中御座神輿](2012/07/24/02/2012-07-24-4.jpg)
中御座神輿がやってきました。
宮司さんにより大政所御旅所への挨拶が終わると
中御座神輿だけが訪れる神泉苑に向かいます
![よかろう太鼓](2012/07/24/02/2012-07-24-5.jpg)
神泉苑では神輿を迎える為に太鼓の演奏が奉納されていました。
※地元のよかろう太鼓社中の方による演奏です。
演奏が終わるとちょうど、神輿がやってくる所でしたよ
神輿が到着すると八坂神社の宮司により神泉苑の住職に挨拶をされ
![神泉苑の住職による法要](2012/07/24/02/2012-07-24-6.jpg)
その後、神泉苑の住職による法要が執り行われます。
10分程で法要が終わると御供社へと向かいます
再び先回りをして御供社を目指します。
![商店街の中御座神輿](2012/07/24/02/2012-07-24-7.jpg)
商店街の中を「ホイット!ホイット!!」と
男達の声が響き渡ります
御供社前まで来ると、差し上げを行い神輿をいったん降ろし
神事が執り行われました。
最後に3基の神輿が揃う八坂神社へと移動します
![還幸祭](2012/07/24/02/2012-07-24-9.jpg)
舞殿前で何度も差し上げを行った後、舞殿に鎮座します。
そして、3基の神輿が八坂神社境内に揃うと
御霊を神輿から八坂神社に還し、祭典が行われ
今年の還幸祭は終了です
こうして神様と3基のお神輿は八坂神社へと帰ってきましたけれど
祇園祭は31日に行われる疫神社夏越祭まで続きます。
![中御座神輿についていた稲](2012/07/24/02/2012-07-24-8.jpg)
帰り際に中御座神輿についていた稲を頂けました
この稲は、神輿の屋根に鳳凰や擬宝珠(ぎぼうしゅ)に括り付けられていて
縁起物や熱冷ましの効果があると言われています
※擬宝珠とは橋の手すりや、日本武道館の屋根についている玉葱の様な丸っこい飾りです。
もともと滋賀県の篠原村(しのわらむら)から送られていたそうですけれど
現在では、八坂神社の分社である『尾長八坂神社』の神殿より取れる稲を奉納されているそうです。
そんな還幸祭が行われた御旅所と大政所御旅所、神泉苑、御供社、八坂神社の場所はコチラです↓
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