メモ2014-10-09
テーマ:お寺

良正院

今回ご紹介するのは

京都市東山区にある

良正院

良正院(りょうしょういん)です!


こちらの良正院は

通常非公開のお寺なんですけれど

今回、『京都浄土宗寺院 特別大公開』で

初公開されているんですよ~


というわけで早速行ってきました♪


説明板

良正院は

浄土宗総本山である知恩院(ちおんいん)の塔頭寺院で

江戸時代初頭に

池田忠雄(いけだただかつ)が

母である督姫(とくひめ・徳川家康の娘)の

菩提を弔う為に建てたお寺です。


お寺の名前も

督姫の法号から取られた『良正院』

督姫の法号から取られているんですよ。


では早速、中に入っていきましょう


表門の前には

「こゝはお国を何百里」と書かれた

石碑が建てられています。


『戦友』の歌碑

これは軍歌『戦友』の

歌詞の一部なんだそうで

作詞した真下飛泉(ましたひせん・歌人)が

晩年、良正院の近くに住んでいた事を

偲ぶために建てられたんだそうです


ちなみに『戦友』は

日露戦争最中に発表され

大ヒットとなるんですね~!


重要文化財の表門

重要文化財の表門です。


表門をくぐって中に入ると


お稲荷さん

右手にはお稲荷さんがありました


そしてこちらが本堂に入る入り口です。


本堂入り口

本堂の中にはご本尊である

阿弥陀如来が安置されていましたよ。


本堂は左右に3室

それを2列にした6室の間取りで

六間取方丈形式(ろくまどりほうじょうけいしき)と なっていました。


本堂

本堂です。


参考図

┏━━━━━┳━━━━━┳━━━━━┓

┃     ┃ 杉の間 ┃     ┃

┣━━━━━╋━━━━━╋━━━━━┫

┃鉄線花の間┃ 松の間 ┃ 竹の間 ┃

┗━━━━━┻━━━━━┻━━━━━┛


これは禅宗建築で良く見られるものですよね


ちなみに正面の間を『松の間』、その後ろに『杉の間』

右の間を『竹の間』、左の間を『鉄線花の間』といって

それぞれのお部屋には見事な襖絵が

描かれています。


『竹の間』には京狩野(きょうかのう)の

三益(さんえき)が描いたとされる襖がありました


ちなみにこの三益という人物は

長い間、誰を指すのかわかっていませんでした。


けれど近年では京狩野の初代である

狩野山楽(かのうさんらく)の

息子である伊織の可能性があると言われているんですよ!


本堂内は撮影禁止だったので

お見せ出来ないのが残念ですけれど

良正院の特別公開は

10月10日まで行われていますので

お近くの方は是非とも

直接ご覧になってくださいね


本堂前の庭園

本堂前の庭園です。


そしてこの『竹の間』は

ある幕末の事件とも

関わりがあるんですよ。


そのある事件とは・・・

本圀寺事件(ほんこくじじけん・または因幡二十士事件)といって 幕末の1863年(文久3年)に起こった 暗殺事件なんです!


一体、どういった事件なのかと言いますと

鳥取藩の側用人(重役)だった

黒部権之介 (くろべごんのすけ)らが

同じ鳥取藩の若い家臣に

本圀寺で暗殺されるという出来事なんですね


えっ!同じ藩どうしで争ってたの??

と思うかも知れませんが

実はこの頃、鳥取藩は

尊王か佐幕かで揺れていました。

ちなみに黒部らは佐幕派です。


そもそもの発端は

鳥取藩に下された大和行幸(伊勢神宮まで参宮)の勅命を

黒部権之介が偽の詔勅だと知り

藩主に報告せずに握りつぶした事にあります


また、京都御所の門にも

鳥取藩主を馬鹿にしたような張り紙が

貼られていたそうなんですけれど

これも黒部は相手にしなかったんですね。


しかし!血気盛んな若者としては

もともと意見が合わなかったのに加えて

藩主が馬鹿にされては

もう黙ってはいられませんでした


それで1863年8月17日に

鳥取藩の宿舎だった本圀寺

泊まっている黒部らを暗殺したというわけなんです。


ここまで聞くと

良正院の竹の間とは関係がないように思えるんですけれど

実は!この暗殺した中の1人である

奥田萬次郎(おくだまんじろう)が

切腹したのがこの場所と言われているんですね~


暗殺はしたものの

奥田は黒部に、とても世話になっていたみたいで

自責の念から自殺に及んだようです。


そんな明日まで特別大公開で

戦友の歌碑や竹の間が見られる

良正院の場所はコチラ↓


大きな地図で見る


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