メモ2011-04-27
テーマ:お寺
関連:新春八千枚大護摩供(赤山禅院) / 

赤山禅院

こんにちは京子です!

本日ご紹介するお寺は

赤山禅院のが正念誦(しょうねんじゅ)

赤山禅院(せきざんぜんいん)です。


写真をよーく見るおわかりかと思いますが

大きな数珠が門に張り巡らされていますね♪

ちょっぴり好奇心をくすぐられませんか

これについてはまた最後にご説明させていただきます。


赤山禅院の鳥居

まず、始めにドコにあるのかと言いますと

京都の北部に位置しています。


京都大学よりもさらに北

比叡山の麓に位置します。

後水尾天皇(ごみずのおてんのう)によって作られた修学院離宮がすぐ近くにありますよ。


赤山禅院の「我邦尚歯会発祥之地(がほうしょうしかいはっしょうのち)

鳥居のすぐ後にあった「我邦尚歯会発祥之地(がほうしょうしかいはっしょうのち)」の石碑。尚歯とは年齢の高い人を大切にしましょう=敬老の意味でここは「敬老会」発祥の地という事です。


さて、大きな鳥居を抜け、坂道を昇ると・・・

赤山禅院の山門

山門が見えてきました。

こちらの写真を見てお気付きかもしれませんが

参道には沢山のカエデやモミジが生い茂っています


紅葉の時期の名所として

赤山禅院は度々紹介されているんですね。


赤山禅院のこま札

888年、安慧(あんね)というお坊さんによって

延暦寺の別院として創建されました。


安慧にはある師匠がいました。

それが円仁(えんにん)というお坊さん。

彼は天台宗の開祖である最澄(さいちょう)の弟子でも有名です。


最澄と同じく、遣唐使として唐に渡り

天台宗の修行をしていたんですね


そして、9年あまりに渡る修行の後、日本に帰って来て

赤山大明神(せきざんみょうじん)を祀る為にお寺を作ろうとしますけれど

志半ばで、あえなく他界。。


その意思を継ぎ、彼の弟子であった安慧が

この赤山禅院を建てたという事なんです


赤山禅院の赤山大明神

ちなみに本尊でもある、赤山大明神とは

陰陽道の主祭神である泰山府君(たいざんふくん)を

勧請したものです。

円仁が唐で出会った泰山府君を分けてもらったって事ですね

これにより、赤山大明神は冥界の神とも言われていますよ。


円仁が唐から帰国する際に船が暴風雨に遭い沈みそうになった時に赤山大明神が守ってくれたというエピソードも残っています。

※当時は日本から唐へ行く事は生死を賭けた渡航でした。


赤山禅院の拝殿

さて、更に階段を上がると

見えてきたのが拝殿です。

そして、屋根の上にいるのが・・・


赤山禅院の鬼門の方角(北東)を守る猿

一匹のお猿さん

これは京都御所猿ヶ辻(さるがつじ)にもいた猿と同じなんですね。


では、どうしてお猿さんがいるのかと言いますと

京都御所の鬼門の方角(北東)を守る為なんですね!


御所内の北東の角には猿ヶ辻を置き

御所から見てさらに北東の方角に、この赤山禅院があります


なので、ここにも猿を置こうという事で

こうして一匹のお猿さんを鎮座させたワケです。

※ちなみに更にその先には日吉大社があり、そこにも鬼門を守る猿がいます。


金網に入っている理由は

夜な夜な、この猿がお寺を抜け出してはイタズラをするから!

という事なんですね♪

猿ヶ辻の猿も同様に金網に入れられていますよ。


赤山禅院の絵馬

絵馬にもお猿さんが描かれています♪


さて、こちらの赤山禅院の境内はとても広く

境内にある池を中心にぐるっと右回りに歩くのが順路となっています。


では、引き続きどんどんご紹介しますよ。

赤山禅院の福禄寿殿(ふくろじゅでん)

こちらは福禄寿殿(ふくろじゅでん)に並べられた

沢山の福禄寿(ふくろじゅ)!!

よーく見ると、カワイイおじいちゃんが描かれているんですよね


このおじいちゃんこそが福禄寿。

彼は七福神の中の一人なんですよね。

京都にいる七福神を巡る「都七福神めぐり」にもこちらの赤山禅院は入っています。


どんな神社仏閣に都七福神がいるのかと言いますと・・・

恵比寿神⇒恵美須神社

大黒天⇒松ヶ崎大黒天

毘沙門天⇒東寺

弁財天⇒六波羅蜜寺

福禄寿⇒赤山禅院

寿老人⇒革堂

布袋尊⇒萬福寺


これを回れば各お寺にいる七福神たちに出会えるんですね

お時間ある方は是非回ってみてはいかがでしょうか?


赤山禅院の相生社(あいおいのやしろ)

縁結びのご利益がある相生社(あいおいのやしろ)です。


赤山禅院のおしどり絵馬

相生社にありました「おしどり絵馬」。裏側に男性女性それぞれの名前を書くんですね♪


赤山禅院の気学発祥地と書かれた石碑

気学発祥地と書かれた石碑。


赤山禅院の不動堂

そしてこちらが不動堂です。

延暦寺と赤山禅院の間にかつてあった雲母寺(うんもじ)の

本尊と本堂が移されたものです。

中に安置されている本尊の不動明王は最澄の作とも言われていますよ。


赤山禅院のポンプ車

昔は活躍していたポンプ車でしょうか?消防組と書かれています。戦前、消防活動を行っていた消防機関だそうです。後の消防団です。


赤山禅院の還念珠(じゅねんじゅ)

長い境内を歩き、最後に登場するのが数珠!

今回の記事の一番最初の写真にも

数珠が写っていましたけれど


赤山禅院では境内をぐるっと回ると

合計2回、こうした巨大な数珠の中をくぐります。


一番最初にアップした写真に写っていた数珠が正念誦(しょうねんじゅ)

そして最後に登場したこちらの数珠が、還念珠(じゅねんじゅ)です。

まずは正念誦をくぐる際に手に数珠を繰り、自分と本尊(赤山大明神)は一体であると想い唱え、最後に還念珠をくぐり、発願文(仏、菩薩の願い)を読み上げるというもの。


ちょっと上手く説明出来ていないかもしれませんけれど

丁寧に、解説されたこま札も現地にはありましたので

よければ一度挑戦されてみてはいかがでしょうか


という事で・・・

大きな数珠が目印で

鬼門を守る猿も見る事が出来る

そんな赤山禅院の場所はコチラ↓


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