メモ2011-03-02
テーマ:神社
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西院春日神社

こんにちは京子です

さて、本日は・・・

西院春日神社の正面入り口

西院春日神社(さいいんかすがじんじゃ)です。

この「西院」とは京都の地名のひとつなんですね。


西院春日神社の石碑

833年に淳和天皇(53代天皇)が建てた淳和院とよばれる離宮に

春日大社を勧請した事が西院春日神社のはじまりとされています。


※春日大社は藤原氏の氏社です。つまり平安時代において藤原氏と皇族の強い繋がりがわかりますね。神使は鹿とされ、西院春日神社にも鹿の像や灯篭に鹿が彫られていたりしましたよ。


西院春日神社の一願蛙

鳥居をくぐると左手に「一願蛙」がいます。

よーく見ると、大きな蛙の背中に2匹の小さな蛙が乗っかってるんです

「三かえる」とは「身にかえる」や「見返る」という意味があるそうで

水をひとかけし、願い事をすると自分の身に返ってくるという事です。


西院春日神社の拝殿(外拝殿)

境内の中央には拝殿(外拝殿)があります。

奥に見えている朱色の建物の更に奥に、本殿があります。


この西院春日神社のあります西院(さいいん)という地名の由来は西院春日神社のはじまりともなった「淳和院」が皇居から見て西の方角に位置する事から西の院、つまり「西院」と呼ばれるようになり地名として残ったと言われています。

※淳和天皇は別名、西院天皇とも呼ばれていました。


西院春日神社の社務所

拝殿(外拝殿)の右手にあります社務所です。

西院春日神社の絵馬

絵馬です。人の顔に見えますね、大黒さんでしょうか?


西院春日神社の社務所の前にありました淳和院礎石

社務所の前にありました淳和院礎石。ここが、淳和院の跡地だという事がわかりますね。


では、次に

どうして「にしいん」と呼ばずに「さいいん」となったのかと言いますと

実はその昔

この地に佐比川(さいがわ)という大きな川が流れていたそうで

そこから「さいいん」と呼ばれるようなったという説や

「賽の河原(さいのかわら)」があったからだとも

言われているんです


賽の河原とは、分かりやすく言うと三途の川のようなもので「あの世とこの世の境界線」といった場所です。


西院春日神社の拝殿近くに咲いていた梅

拝殿近くに咲いていた梅。ただ今シーズンですよね~。


では、賽の河原にやってくるのはどんな人たちかというと

親より先に死んでしまった子供なんですね。


当時は医療も発達していない時代で

幼児の死亡率は現在とは比べ物にならない程高かったんです。


佐比川には多くの子供の死体が置き去りにされていたという事から

「賽の河原」と呼ばれるようになったと考えられます


子供達は親より先に死ぬ事は親不孝とされ罰として賽の河原で石を積むと言われています。


石の塔を完成させれば

この世に残して来た親の供養になるとされていますが

完成する前に鬼がやってきて

子供たちの積んだ石を崩してしまうんですね。

※その事から、賽の河原は「報われない努力」という意味を持つ言葉とされています。


西院春日神社の末社である還来(もどろき)神社

境内には末社である還来(もどろき)神社があります。

「もどろき」とは、旅から無事に戻ってくるという意味があります。


淳和院が炎上した際に、

正子内親王(淳和天皇の皇后)にも火の手が及びましたが

神のご加護によって守られ無事に逃げ延び、再び院に戻れた事もあり

祀られるようになりました。


西院春日神社のわらじ奉納

旅から無事に戻ってくるという事にちなんで

「わらじ奉納」と呼ばれるものもあります


そして、まだまだ見所は沢山ありますよ!


西院春日神社にある仁孝天皇御胞衣塚(にんこうてんのうおえなづか)

仁孝天皇御胞衣塚(にんこうてんのうおえなづか)

御胞衣とは子供が生まれてくると同時に出てく胎盤の事で

仁孝天皇が生まれてきた際の御胞衣が埋められています。


宮中では御胞衣を埋め、無事に成長する事を祈願する慣わしがあったようですね


そして、白い石がいくつもあるのが分かりますか

安産や子授け祈願として、お参りに来られた人は

この石に願い事を書き奉納するんですね。


西院春日神社の梛石(なぎいし)

御胞衣塚の隣にあるのは

梛石(なぎいし)です。


こちらの石は、直接手で撫でてお参りをします

すぐ後ろには、ご神木とされている梛の木(なぎのき)もありました。


旅行に行かれる方などは還来(もどろき)神社でわらじ奉納した後、梛石を撫でてるのがセットになっているようですよ。

そして、無事に戻ってこれたなら

もう一度梛石を撫でてご報告するんですね


さて、最後に

西院春日神社は病気の治癒祈願にも

絶大の効果を発揮すると言われていて

毎月、3回だけ公開されているという


病気を癒すといわれる伝説の霊石「疱瘡石」という石があるそうです

京子が行った時は公開してなかったので・・残念(泣)


ちなみに、どうして伝説なのかと言いますと

淳和院を建てた淳和天皇の娘さんが

当時、死亡率の高い感染症であった天然痘(疱瘡)にかかったんですね。


無事に病気が治りますようにと西院春日神社で祈ると

あら不思議・・・

ひとつの石が身代りとして疱瘡になったのです


これにより、娘さんは完治されたと言われています。


それ以来、崇められた「疱瘡石」は都に病が流行る時も、それを知らせるかのように石の表面が濡れたりしたそうです。


そんな言い伝えの残る石だったんですけど

しばらくは所在が確かではなかったようでした。。


しかし

10年前、偶然にも西院春日神社内で発見される事となり「疱瘡石」を拝む事が出来るようになりました。


こちらも、梛石と同じく、撫でて祈願するそうですよ


そんな治癒祈願から旅の安全、そして安産までご利益のある

西院春日神社の場所はコチラ↓


大きな地図で見る

最寄の交通案内

 阪急電車 京都線 西院駅(さいいん)

1 ■突然すみません。

すこし間違っている所があったので訂正というような形でコメントさせていただきます。
4枚目の写真のしたの文章



境内の中央には舞殿があります。

奥に見えている朱色の建物が拝殿ですね。


ではなく、西院春日神社では境内の中央の建物が拝殿。
奥の朱色の建物が本殿となっています。

西院民さん 2013-05-14 19:02:52

2 ■Re:突然すみません。

>西院民さん
ご指摘ありがとうございます。訂正させていただきました。本殿に関しては、厳密には更に奥の建物になりますので、そのように説明させて頂きました。

京子 2013-05-14 20:50:13


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