今回ご紹介するのは
京都市右京区の西院(さいいん)にある
西院春日神社(さいいんかすがじんじゃ)の
![仁孝天皇祭(にんこうてんのうさい)](2016/03/30/01/2016-03-30-8.jpg)
仁孝天皇祭(にんこうてんのうさい)です!
仁孝天皇祭は、毎年
仁孝天皇(にんこうてんのう:第120代天皇)が
お生まれになった旧暦2月21日に行われる
乳幼児の健康や無事成育を祈願する
神事なんですね~
仁孝天皇は、明治天皇
(めいじてんのう:第122代天皇)の
祖父にして、皇女和宮
(かずのみや)の父にもあたり
江戸時代の1817年(文化14年)に
18才でご即位され、29年間の
長期にわたって在位しました
※和宮について詳しくは、粟田神社の記事をご覧ください。
皇族や公家の師弟の為に
教育機関である学問所の創建を
志した事でも知られ
仁孝天皇が崩御した翌年には
天皇の遺志よって京都御所の
建春門(けんしゅんもん)外に
学問所が創建されたんですね
ちなみにこの時に建てられた学問所が
後の学習院の前身となるんですね
それでは早速レポートしていきましょう
※写真は過去のものを使用しています。
![西院春日神社](2016/03/30/01/2016-03-30-1.jpg)
午前10時頃、西院春日神社の境内に着くと
境内北側に位置する場所にある
『仁孝天皇御胞衣塚(おえなづか)』前には
神事の為の祭壇が用意されていました!
![神事の為の祭壇](2016/03/30/01/2016-03-30-4.jpg)
神事の為の祭壇
仁孝天皇御胞衣塚とは
仁孝天皇がお生まれになった際の
御胞衣(おえな)を白絹で包んで
埋めた塚の事です
![仁孝天皇御胞衣塚](2016/03/30/01/2016-03-30-2.jpg)
仁孝天皇御胞衣塚
ちなみに胞衣というのは
子供が生まれてくると同時に出てくる
胎盤(たいばん)の事で
古くから子供が生まれた際には
胞衣を家の屋敷や墓地に埋め
成長健康を祈る風習があるんですね
宮中では、特に皇室とゆかりのある
神社の境内に埋める
しきたりとなっていました!
![仁孝天皇御胞衣塚の説明書](2016/03/30/01/2016-03-30-3.jpg)
仁孝天皇御胞衣塚の説明書
また、高貴な人の胞衣には
安産や子授けの御利益があると信じられ
仁孝天皇御胞衣塚の周りにも
安産や子授け祈願として、願い事を書いた白い石が
いくつも奉納されているんですよ
![太鼓が打ち鳴らされる様子](2016/03/30/01/2016-03-30-6.jpg)
太鼓が打ち鳴らされる様子
しばらくすると神職の方がお出ましになり
神事の始まりを告げる
太鼓が打ち鳴らされ神事が始まります
まずは神様をお迎えするにあたって
修祓(しゅばつ)が行われます。
![修祓(しゅばつ)](2016/03/30/01/2016-03-30-7.jpg)
修祓(しゅばつ)
神様は罪や穢れ(けがれ)が大変お嫌いですから
こうしてお祓いをして、祓っておくんですね
そして、神様へのお供え物である
神饌(しんせん)をお供えします。
こちらは神饌の
『お朝のお物(おあさのおもの)』
と呼ばれる『あんころ餅』です!
![「お朝のお物(おあさのおもの)」の「あんころ餅」](2016/03/30/01/2016-03-30-5.jpg)
「お朝のお物(おあさのおもの)」の「あんころ餅」
あんころ餅という名前や
牡丹餅(ぼたもち)、おはぎのような見た目から
甘そうな感じがしますけれど
実際は、全然甘くはなくて、逆に塩辛いんだそうですよ
お朝のお物を良く見てみると
スジのようなものがありますね~
これは、昔からの慣わしなんだそうで
お箸でスジが入れられるという事です!
![祝詞奏上(のりとそうじょう)](2016/03/30/01/2016-03-30-8.jpg)
祝詞奏上(のりとそうじょう)
神饌をお供えすると
神職の方による祝詞(のりと)が
奏上(そうじょう)されます
ちなみに祝詞というのは
神職の方が神前で、お祭の目的や
神様に捧げる祈りの言葉を
申し述べるものなんですね♪
そして、宮司一拝等を行って
神事は約20分程で
滞りなくお納めされました
という事で今回は西院春日神社で行われた
仁孝天皇祭をご紹介しました!
西院春日神社の場所はコチラ↓