今回ご紹介するのは
京都市下京区にある命婦稲荷神社
(みょうぶいなりじんじゃ)で行われた
![お火焚き祭(おひたきさい)](2015/11/12/01/2015-11-12-3.jpg)
お火焚き祭(おひたきさい)です!
命婦稲荷神社は江戸時代初期の
寛文年間(1661~1672年)に
伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)から
命婦稲荷を勧請して創建された神社で
この辺り一帯の鎮守社とされてきました
![命婦稲荷神社](2011/06/03/01/2011-06-03-6.jpg)
また、家庭円満や商売繁昌の神様としても
信仰されているんですよ~
ちなみに命婦稲荷神社のある場所には
かつて鉄輪塚(かなわづか)が
あった事でも知られています
鉄輪塚は、生きながらにして鬼と化した
橋姫の霊を弔う為に
彼女が頭にのせていた鉄輪を埋めて
築かれた塚の事です
現在、鉄輪塚はありませんけれど
彼女が身を投げたと伝わる
鉄輪井(かなわのい)があって
縁切りのご利益があるといわれています
※詳しくは、命婦稲荷神社の記事をご覧下さい。
![鉄輪井(かなわのい)](2011/06/03/01/2011-06-03-8.jpg)
鉄輪井(かなわのい)
さて、そんな命婦稲荷神社で
毎年11月8日に行われているのが
お火焚き祭です!
お火焚というのは
旧暦の11月に行われる火祭(ひまつり)の事で
神楽の際に焚く篝火(かがりび)の庭燎(にわび)や
秋に取れた収穫物に感謝する収穫祭の
新嘗祭(にいなめさい)を起源とするといわれています
神社でお火焚をする場合には
社殿の前に願い事の書かれた
火焚串(ひたきぐし)や護摩木(ごまぎ)等を
組んで、お炊き上げをし
五穀豊穣(ごこくほうじょう)に
感謝すると共に
無病息災や家内安全を祈願すると
いうものなんですね
また、場所によっては
お神楽(かぐら)や湯立神事(ゆたてしんじ)が行われたり
火が衰えてきた火床にミカンや
饅頭(まんじゅう)を投げ入れ
参拝者に授与してくれたりするんですよ~
それでは早速、レポートしていきましょう
※写真は過去のものを使っています。
11時頃に命婦稲荷神社の境内に着くと
地元の方と市比賣神社(いちひめじんじゃ)の
神職の方がいらっしゃいました
これは命婦稲荷神社のお火焚が
市比賣神社が主宰者となって
行われているからなんですね♪
しばらくすると神事が始まり
まずは修祓(しゅばつ)が行われます
修祓というのは、神様をお迎えするにあたって
罪穢れ(つみけがれ)を祓う(はらう)ものです。
何といっても神様は
罪や穢れ(けがれ)がお嫌いですから
神様をきちんとお迎え出来るように
お祓いしておくというワケです!
![祝詞奏上(のりとそうじょう)](2015/11/12/01/2015-11-12-1.jpg)
祝詞奏上(のりとそうじょう)
続いて宮司一拝や祝詞奏上(のりとそうじょう)
玉串による拝礼である
玉串奉奠(たまぐしほうてん)が行われ
いよいよ用意された火床に火が点けられ
お火焚がされるんですね
こちらが命婦稲荷神社の
お火焚き祭の火床です
![命婦稲荷神社の火床](2015/11/12/01/2015-11-12-7.jpg)
命婦稲荷神社の火床
火床に火が点けられると
宮司の方が大祓詞(おおはらえことば)を
唱えます
![火を点ける様子](2015/11/12/01/2015-11-12-2.jpg)
火を点ける様子
この大祓詞というのは
奈良時代から続く祝詞(のりと)の1つで
別名『中臣の祓(なかとみのはらえ)』と言う
神道における罪や穢れを祓うために
唱えられるものなんですね。
![大祓詞を唱える様子](2015/11/12/01/2015-11-12-3.jpg)
大祓詞を唱える様子
お火焚の途中には火床に
塩を撒いて、清めたりしていました
![塩を撒いている様子](2015/11/12/01/2015-11-12-4.jpg)
塩を撒いている様子
その後、火床の火が衰えてくると
ミカンを投げ入れて
焼きミカンを作るんですよ~♪
![焼きミカン](2015/11/12/01/2015-11-12-5.jpg)
焼きミカン
お火焚の際の焼きミカンは
食べれば風邪にならないといわれています
また命婦稲荷神社のお火焚きでは
慣習として縁起物である昆布とスルメが
出されているそうです
![昆布とスルメ](2015/11/12/01/2015-11-12-6.jpg)
昆布とスルメ
という事で今回は命婦稲荷神社で行われた
お火焚き祭をご紹介しました
命婦稲荷神社の場所はコチラ↓