今回ご紹介するのは

京都市下京区にある命婦稲荷神社

(みょうぶいなりじんじゃ)で行われた


お火焚き祭(おひたきさい)

お火焚き祭(おひたきさい)です!


命婦稲荷神社は江戸時代初期の

寛文年間(1661~1672年)に

伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)から

命婦稲荷を勧請して創建された神社で

この辺り一帯の鎮守社とされてきました


命婦稲荷神社

命婦稲荷神社


また、家庭円満や商売繁昌の神様としても

信仰されているんですよ~


ちなみに命婦稲荷神社のある場所には
かつて鉄輪塚(かなわづか)が
あった事でも知られています


鉄輪塚は、生きながらにして鬼と化した

橋姫の霊を弔う為に

彼女が頭にのせていた鉄輪を埋めて

築かれた塚の事です


現在、鉄輪塚はありませんけれど

彼女が身を投げたと伝わる

鉄輪井(かなわのい)があって

縁切りのご利益があるといわれています

※詳しくは、命婦稲荷神社の記事をご覧下さい。


鉄輪井(かなわのい)

鉄輪井(かなわのい)


さて、そんな命婦稲荷神社
毎年11月8日に行われているのが
お火焚き祭です!


お火焚というのは

旧暦の11月に行われる火祭(ひまつり)の事で

神楽の際に焚く篝火(かがりび)の庭燎(にわび)や

秋に取れた収穫物に感謝する収穫祭の

新嘗祭(にいなめさい)を起源とするといわれています


神社でお火焚をする場合には
社殿の前に願い事の書かれた
火焚串(ひたきぐし)や護摩木(ごまぎ)等を
組んで、お炊き上げをし
五穀豊穣(ごこくほうじょう)に
感謝すると共に
無病息災や家内安全を祈願すると
いうものなんですね


また、場所によっては

お神楽(かぐら)や湯立神事(ゆたてしんじ)が行われたり

火が衰えてきた火床にミカンや

饅頭(まんじゅう)を投げ入れ

参拝者に授与してくれたりするんですよ~


それでは早速、レポートしていきましょう

※写真は過去のものを使っています。


11時頃に命婦稲荷神社の境内に着くと

地元の方と市比賣神社(いちひめじんじゃ)の

神職の方がいらっしゃいました


これは命婦稲荷神社のお火焚が
市比賣神社が主宰者となって
行われているからなんですね♪


しばらくすると神事が始まり

まずは修祓(しゅばつ)が行われます


修祓というのは、神様をお迎えするにあたって

罪穢れ(つみけがれ)を祓う(はらう)ものです。


何といっても神様は
罪や穢れ(けがれ)がお嫌いですから
神様をきちんとお迎え出来るように
お祓いしておくというワケです!


祝詞奏上(のりとそうじょう)

祝詞奏上(のりとそうじょう)


続いて宮司一拝や祝詞奏上(のりとそうじょう)

玉串による拝礼である

玉串奉奠(たまぐしほうてん)が行われ

いよいよ用意された火床に火が点けられ

お火焚がされるんですね


こちらが命婦稲荷神社

お火焚き祭の火床です


命婦稲荷神社の火床

命婦稲荷神社の火床


火床に火が点けられると
宮司の方が大祓詞(おおはらえことば)を
唱えます


火を点ける様子

火を点ける様子


この大祓詞というのは
奈良時代から続く祝詞(のりと)の1つで
別名『中臣の祓(なかとみのはらえ)』と言う
神道における罪や穢れを祓うために
唱えられるものなんですね。


大祓詞を唱える様子

大祓詞を唱える様子


お火焚の途中には火床に

塩を撒いて、清めたりしていました


塩を撒いている様子

塩を撒いている様子


その後、火床の火が衰えてくると
ミカンを投げ入れて
焼きミカンを作るんですよ~♪


焼きミカン

焼きミカン


お火焚の際の焼きミカンは

食べれば風邪にならないといわれています


また命婦稲荷神社のお火焚きでは

慣習として縁起物である昆布とスルメが

出されているそうです


昆布とスルメ

昆布とスルメ


という事で今回は命婦稲荷神社で行われた

お火焚き祭をご紹介しました


命婦稲荷神社の場所はコチラ↓


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