今回ご紹介するのは
京都の鬼門除けの猿めぐりです!
鬼門(きもん)というのは
北東の方角を十二支で表現した場合に
丑寅(うしとら)に位置する方向の事で
陰陽道では、鬼が出入りする方角とされ
古くから避けられてきたんですね
ちなみに鬼と言えば
頭に角が生えていて、腰に虎柄の腰巻を
しているのを想像しますよね?
これは『丑寅』が
『牛虎』という事で
牛の角と虎柄の腰巻をしていると
いうワケなんですよ!
なかなかユニークですよね♪
御所の北東の鬼門は、角を取って凹ませています。
さて、そんな鬼が出入りする
鬼門を避ける為に京都の家々では
鬼門の方角にあたる家の角を取って凹ませたり
「難を転じる」という事で『南天(なんてん)』や
邪気を祓うといわれる『柊(ひいらぎ)』を
植えたりするんですよ
南天
そしてこの鬼門と反対の方角である
未申(ひつじさる)から
鬼門に猿の像を安置して鬼門除けをするんですね。
猿は去るに通じると信じられ
鬼門の邪気(邪鬼)を祓うという
意味もあるみたいです。
そして、京都には鬼門の邪気を封じる猿の像が
いろいろな場所に安置されています!
鬼門の方角を直線上に結ぶと
幸神社(さいのかみのやしろ)
そして赤山禅院から滋賀県の
日吉大社(ひよしたいしゃ)となって
これらの場所には
鬼門除けの猿が安置されているんですね
つまり4重にも
鬼門除けの猿が安置されているという事です。
今回はその京都の鬼門除けに安置されている
猿の像をめぐる旅に出かけましょう♪
※日吉大社を除く
それでは早速、いきますよ~
場所:京都市上京区京都御苑3
京都御所の鬼門にあたる
北東の角を猿ヶ辻(さるがつじ)と言うんですけれど
こちらには屋根の軒下のひさしの部分に
金網が張られ、その中に猿の像が安置されています
この猿の像は、もともと
滋賀県の日吉大社(ひよしたいしゃ)に
あったものだそうで、それを御所の
鬼門の位置に安置したんですね
日吉大社では、猿が神様の使いで
『神猿(まさる)』と言うらしく
神猿は『魔去る・勝る』に通じると
されているんですね~。
ちなみに猿に似てる子供に
『日吉丸(ひよしまる)』と付けられる事が
多かったそうなんですけれど
この日吉とはもちろん日吉神社の事で
猿は神の使いですから
縁起がいい名前とされてきました
少し話しが脱線してしまいましたけれど
猿ヶ辻の猿の像は、京都御所の
鬼門除けの為に安置されている
お猿さんだという事なんですね。
それにしてもどうして金網が張られているのか
気になりますよね??
これはこの猿ヶ辻の猿の像が
夜な夜な屋根から飛び出して
辺りで悪戯をしたからなんですよ!
猿が悪戯をするので
金網を張って、外に飛び出さないように
なっていたんですね~
ちなみに猿ヶ辻は、猿が安置されるまでは
『つくばいの辻』と呼ばれていたそうです。
■幸神社(さいのかみのやしろ)
場所:京都市上京区今出川通室町西入堀出シ町285
幸神社は、平安京遷都を行った
桓武天皇(かんむてんのう:第50代天皇)が
その平安京の鬼門除けの為に
道祖神(どうそしん)をお祀りしたのが
始まりなんだそうです
当初は、賀茂川にあったようなんですけれど
江戸時代の初め頃に
現在地へ移ったといわれています
ちなみに以前の場所は
平安京の北東の鬼門にあたる方角に
あったとされ、そして現在は
京都御所の北東の鬼門にあたる方角に
あるんですね
移る前も移った後も
鬼門を守り続けているというワケです!
幸神社の本殿
そんな幸神社の本殿北東角には
左甚五郎(ひだりじんごろう)の作と伝わる
鬼門除けの木像の猿が安置されています!
こちらの猿も金網の中で
手には御幣を持ち、北東の方角に向いて
安置されています
■赤山禅院(せきざんぜんいん)
場所:京都市左京区修学院開根坊町18
そして御所から見てさらに北東の方角に
この赤山禅院があります
北東表鬼門(おもてきもん)に
当たる事から、方除けの神としても
崇敬を集めているんですよ!
赤山禅院は888年(仁和4年)に
安慧(あんね)というお坊さんによって
延暦寺の別院として創建されました。
赤山禅院の拝殿
そんな赤山禅院の拝殿の屋根の上には
やはり金網の中に入った
鬼門を守っている猿が安置されています。
金網に入っている理由は
夜な夜な猿がお寺を抜け出しては
イタズラをするから!という事なんですね
そういう事から他の所と同様に
金網に入れられているというワケです
という事で今回は
京都の鬼門除けの猿めぐりをご紹介しました~♪
ご興味のある方は是非とも訪れてみて下さいね~
京都の鬼門除けの猿が安置されている場所はコチラ↓