今回ご紹介するのは
京都市下京区にある
市比賣神社(いちひめじんじゃ)で
毎年9月9日に行われている
![重陽祭(敬老感謝)(ちょうようさい(けいろうかんしゃ))](2015/09/09/01/2015-09-09-3.jpg)
重陽祭(敬老感謝)(ちょうようさい(けいろうかんしゃ))です!
市比賣神社の重陽祭(敬老感謝)は
毎年9月9日の重陽の節句(ちょうようのせっく)に
合わせて行われているもので
1年間の無事を感謝し
健康と長寿を願うというものなんですね~
![市比賣神社(いちひめじんじゃ)](2015/09/09/01/2015-09-09-2.jpg)
市比賣神社(いちひめじんじゃ)
ちなみに重陽の節句とは
菊の節句とも呼ばれる9月9日の節句の事で
5月5日に行われる
端午の節句(たんごのせっく)や
7月7日に行われる
七夕の節句(しちせきのせっく)等の
5節句のうちの1つです
中国の陰陽思想では
奇数が縁起の良い『陽』とされ
9月9日は、その奇数の最大値である9が
2つも重なる事から『重陽』と呼ばれ
とても縁起の良い日とされてきたんですね
また、重陽の日に
季節の花である菊を使った
菊酒を飲めば無病息災になると
いわれているんですよ
それでは早速、レポートしていきましょう
※写真は過去のものを使用しています。
午前11時頃に市比賣神社を訪れてみると
境内には長椅子が置かれていて
参列者の方も大勢いらっしゃいました
境内には菊の着せ綿
(きくのきせわた)がありましたよ~!
![菊の着せ綿(きくのきせわた)](2015/09/09/01/2015-09-09-1.jpg)
菊の着せ綿(きくのきせわた)
菊の着せ綿は
9月9日の前夜に3色の菊に真綿を被せて
菊の香りが真綿に移るようにしたもので
この菊の香りの移り露を含んだ真綿で
体を拭うと延命長寿になると信じられ
また、服に縫い込んだりすれば
邪気を祓うともいわれているんですね
しばらくすると
祭主の方からお祭の説明がされて
本殿で神事が始まります
![本殿神事](2015/09/09/01/2015-09-09-4.jpg)
本殿神事
本殿では宮司の方による
祝詞(のりと)の奏上が行われ
祭主の方による願文が読み上げられます
そして本殿神事が
無事にお納めされると
本殿鳥居前で『菊寿の舞』の
奉納があるんですね
菊寿の舞は年によって
奉納される舞が違うみたいなんですけれど
舞楽(ぶがく)『蘭陵王(らんりょうおう)』や
『浦安の舞(うらやすのまい)』
『豊栄の舞(とよさかのまい)』等が
奉納されるようですよ
それぞれの舞を簡単にご紹介しますと・・・
舞楽「蘭陵王」の蘭陵王は
中国の南北朝時代の国である
北斉(ほくせい)の皇族
高長恭(こうちょうきょう)の事で
容姿が美しく優しい顔立ちであった事から
戦の時は自軍の兵が見とれてしまわないように
獰猛(どうもう)な仮面を被って
出陣したといわれています!
その蘭陵王に由来するのが
舞楽「蘭陵王」です♪
浦安の舞は、近年(1940年)になって
誕生した神楽で昭和天皇
(しょうわてんのう:第124代天皇)が
国の平和を願って詠まれた御製(ぎょせい)に
振り付けを加えたものです。
浦安の舞の『浦』は心情を表す言葉で
『浦安』とは心が穏やかで安堵している
『心中の平穏』を意味しているそうですよ♪
そして豊栄の舞は
豊栄の舞は、扇や鈴では無く
榊(さかき)や季節の花を
右手に持って舞うのが特徴なんですね♪
この時期に持つのは
季節の花である菊の花です。
ちなみにこちらの写真は
舞楽の「蘭陵王」が奉納された際のものです。
![舞楽(ぶがく)『蘭陵王(らんりょうおう)』](2015/09/09/01/2015-09-09-5.jpg)
舞楽(ぶがく)『蘭陵王(らんりょうおう)』
舞が無事に奉納されると
参拝者に菊酒が振る舞われ
『なんでんばし』と『長生きうどん』が
授与されるんですね~
![菊酒が振る舞われている様子](2015/09/09/01/2015-09-09-6.jpg)
菊酒が振る舞われている様子
ちなみに長生きうどんは
衛生上、現在はカップラーメンになっているんですけれど
以前は、うどんが振る舞われていたそうですよ
という事で今回は市比賣神社で行われた
重陽祭(敬老感謝)をご紹介しました~
重陽祭(敬老感謝)の行われた
市比賣神社の場所はコチラ↓