今回ご紹介するのは
京都市北区の紫野(むらさきの)にある
今宮神社(いまみやじんじゃ)の境内末社
織姫神社(おりひめじんじゃ)です!
織姫神社と聞いて
七夕伝説のおりひめ(織女)を
想像した方もいらっしゃるのではないでしょうか
織姫神社に七夕伝説のおりひめ(織女)を
お祀りしているワケではありませんけれど
織姫神社にお祀りされているご祭神
栲幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)は
七夕伝説のおりひめ(織女)に
機織(はたおり)を教えたと
いわれているんですね
ですから全く関係無い事もないんですけどね
ご祭神である栲幡千千姫命については
また後ほどご紹介するとしまして
まずは織姫神社を簡単にご紹介したいと思います。
織姫神社は、もともと堀川通を挟んである
白雲村(しらくもむら)と
村雲村(むらくもむら)で織物の祖神として
祀られていたそうです
それから江戸時代に入り
氏子である西陣(にしじん)の機織業者が
今宮神社境内に遷(うつ)し
お祀りするようになったというんですね
その後、織姫神社の社殿が大破した事があったそうで
一時期、御旅所に神様の御霊を遷していたみたいですけれど
1792年(寛政4年)に再び、今宮神社境内に社殿を整え
戦後になってさらに現在の場所へと遷されたそうです
そして1969年(昭和44年)には
応仁の乱終結の日である11月11日を
『西陣の日』と定めたそうで
毎年その日になると関係者が見守る中
祭典が盛大に執り行われるようですよ
ちなみに西陣の地名の由来は
応仁の乱で山名宗全(やまなそうぜん)が
率いる西軍の陣をこの辺りに張ったから
そう呼ばれているんですね
※西陣や山名宗全について詳しくは、山名宗全邸宅跡の記事をご覧ください。
近年では、織物関係者のみならず
七夕伝説にちなんだ信仰とも重なって
若い人からの人気も高まっているみたいです
それでは早速、中に入っていきましょう
まずは織姫神社が今宮神社境内の
どの辺りにあるのかと言いますと・・・
今宮神社境内に入って
境内を突き当たりにある拝殿前まで行きます
拝殿
そしてその本殿前を左手に進めば
目の前に織姫神社があるんですね
織姫神社は今宮神社の末社とは言っても
かなり大きな社殿で、とても立派なんです
織姫神社
織姫神社には冒頭でもご紹介しました
栲幡千千姫命がお祀りされていますよ!
栲幡千千姫命は
古事記(こじき)や日本書紀(にほんしょき)に
登場する女神の事で織物の祖神とされています
栲幡千千姫命の神名の
『栲』という字は、梶(かじ)の木の皮の
繊維で織った白色の「布」を
『幡』という字は「織」を
『千千』という字は「縮」を表しているそうで
これは、織物の地が縮んだ上質の織物
という意味のようです
また、天孫降臨で知られる
邇邇藝命(ににぎのみこと)の母でもあるんですね
※天孫降臨とは高天原(たかまがはら・天上界)から葦原中津国(あしはらのなかつくに・日本の国土の事)へ邇邇芸命(ににぎのみこと)が降り立った事です。天孫降臨について詳しくは、道祖神社の記事をご覧ください。
さらに技芸の神様としても信仰されているそうで
神社では、技芸上達のお守りも授与されているそうです。
本殿の前に建てられている
2本の棒のようなモミュメントは
織物を織る際に使用される『杼(ひ)』という
道具を表している献灯(けんとう)だそうで
杼は、別名シャトルとも言う
織物の経糸(たていと)の間に
緯糸(よこいと)を通すものなんですね♪
社の前には紋様の祖岡本尊行の業祖讃仰之碑や
染色図案家、稲田玉鳳の顕彰碑がありました
稲田玉鳳の顕彰碑
そんな織姫神社では毎年
11月11日の西陣の日に行われる記念式典の他
8月7日(旧暦7月7日)の例祭
そして10月1日のネクタイ供養等が行われています
という事で今回は今宮神社末社である
織姫神社をご紹介しました!
今宮神社を訪れた際には
こちらの織姫神社にも是非お参りしてみて下さいね
織姫神社のある今宮神社の場所はコチラ↓