今回ご紹介するのは
毎年3月25日に京都市南区にある
吉祥院天満宮(きっしょういんてんまんぐう)で行われる
五穀豊穣祈願祭(ごこくほうじょうきがんさい)です!
学問の神様と言われる
菅原道真(すがわらのみちざね)の命日にあたる
新暦3月25日(旧暦2月25日)に
五穀豊穣や氏子の健康・家内安全を
願って行われる祭で
江戸時代にはすでに行われていたそうですよ
そんな五穀豊穣祈願祭は
吉祥院天満宮の4つの氏子町が
4年毎に交代して奉仕をしているそうです
つまり4年に1度の割合で
当番が回ってくるというわけです♪
そして当番が回ってくると
五穀豊穣祈願祭でお供えする
ちょっと変わった御供(ごく)を
準備するんですよ
それがこちらです♪
下の白い塊は『白蒸(しらむし)』と言う
お米を蒸したもの(こわ飯とも)
なんだそうですけれど
簡単に言えば、赤飯の小豆が
無いものなんですね
そしてこの白蒸に
紅白に色付けされた菜の花を模した花が
生けられたように刺さっています
このように菜の花をお供えする事から
『菜の花御供』とも言われるみたいです。
その他にも、くわいに豆腐、干し柿等が
備えられていましたよ
それにしても不思議な組み合わせですよね。
それより何でこの時期にくわいがあるの~!?
と思った人もいると思うんですけれど
なんでも、この時期まで保存出来る方法が
氏子に受け継がれているそうですよ
また氏子町によっては
このように古式に乗っ取ったものではなく
簡略されたものの場合もあるようです。
ここで菅原道真についても
簡単にご紹介しますと・・・
菅原道真は
幼少より学問に励み
後に文章博士(もんじょうはかせ)という
中国の歴史や漢文を教える
先生になった人なんです!
また、遣唐使を停止させた事でも
知られていますよね
※菅原道真について詳しくは、菅大臣神社 その1をご覧ください。
ちなみに25という数字は
道真に非常に関わりの深い数字で
道真の誕生日は6月25日
大宰府に左遷が決まったのが1月25日
そして道真の命日が2月25日
だったりするんですね
そういった事もあって
天満宮では25日に合わせて
神事が行われる所が多いんですよ。
では早速、レポートしていきましょう♪
※今回の記事中の写真は2013年に奉仕された高畑町のものです。
朝、6時頃に境内に行くと
ご奉仕する氏子の方達が
供える御供を作っていました♪
御供が入った箱
この御供は本殿や
その他の17ある摂末社にも
お供えするので皆さん、協力して作っていましたよ~
そして御供の用意が整うと
氏子の方が集まり本殿前に御供を供えて
神事が始まります!
お祓い
神事では宮司による祝詞奏上や
祝詞奏上
鈴の音でお祓いする鈴祓いが行われます。
鈴祓い
そして、本殿神事に続いて
稲荷社や五社(白太夫社、松梅社、吉野社、金毘羅社、秋葉山)
吉祥天女社、弁財天社でも
御供が供えられ祝詞が奏上されました
春房稲荷大明神を祀る稲荷社
白太夫社、松梅社、吉野社、金毘羅社、秋葉山を祀る五社
吉祥天女社
弁財天社
ちなみに朝が早い事もあって
神事を見に来られる人は少数なので
珍しい御供をゆっくりと見たい人には
オススメの神事ですよ
そんな五穀豊穣祈願祭が行われた
吉祥院天満宮の場所はコチラ↓