今回ご紹介するのは
京都市東山区の
三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)で行われた
春桃会(ももの法会)(しゅんとうえ(ももの法会))です!
3月3日というのは
桃の花が咲く季節という事から
桃の節句と呼ばれる五節句の1つで
あちこちで『桃の節句』や
『雛祭』にちなんだイベントの行われる
大変おめでたい日ですよね~
古くは上巳(じょうみ・じょうし)の日といって
中国で3月最初の巳の日に行われていたとされる
川に入り身を清め穢れを祓っていた風習が
起源といわれています
その後、平安時代に
遣唐使によって日本へとその風習が伝えられると
日本にもともとあった厄祓いと結びついて
宮中行事となったんですね
そしてここ三十三間堂では
3月3日が『3』という字が重なっている
大変縁起の良い日という事で
お寺の名前である三十三間堂も
『3』が重なっているという事から
毎年、この日に合わせて
春桃会(ももの法会)を行い
無事息災を祈っているんだそうですよ
では早速レポートしていきましょう!
10時頃三十三間堂に到着すると
三十三間堂の入り口である普門閣には
『桃の枝』が飾り付けられていました
古来より桃は邪気を払う霊樹とされ
こうして桃の枝を軒先に刺しておけば
厄除けになるというワケなんですね
門をくぐると
すでに多くの方で賑わっていましたよ。
それもそのはず!
なんとこの日は
三十三間堂の拝観が無料で
出来ちゃうんですね~
国宝の千手観音像を
見放題というワケなんです!
ちなみに・・・
この日だけは特別に高壇から
千手観音像が遥拝できます♪
通常は、なが~い廊下に沿って
進行方向右手に千手観音像がズラリと
5~6列程の段になって並んでいるのを
見るしかなかったんですけれど
春桃会の日には
廊下の突き当り、曲がり角部分に
高台が設置されていて堂内を
見渡す事が出来るんですね~
また、境内で授与されている
この日限定の女性専用御守り
『桃のお守り』や『花咲きおみくじ』も
大変人気で開門と同時に殺到していました
桃のお守りと花咲きおみくじです。
さて、境内では
10時過ぎになるとお坊さんや
華道池坊の方が法要の為に
本堂へと向かいます
列の中には振袖姿の綺麗な女性が参列していて
梅の枝や花台といった
梅の枝
花台
生け花で使用する道具を持って
本堂の中へと入っていきました
これはこの法要が
献花法要であるからなんですね~
本堂内は撮影が禁止されているので
写真はありませんけれど
文章で雰囲気だけでも味わってみて下さいね♪
本堂の千体千手観音立像に囲まれた
ちょうど真ん中に安置される
国宝の大きな千手観音坐像の前には
紅白のお餅や季節の果物等が備えられています。
※千手観音坐像は、中尊(ちゅうそん)と呼ばれています。
そして中尊の左側には
雛人形で有名な『京都島津』さんの
有職雛『十五人飾り(七段)』が
飾られていました
圧巻!の一言で
お坊さんが立った高さよりも
大きいんですね!
ちなみに京都では
お内裏様とお雛様の位置が逆なんですよ
つまり
お内裏様(男雛)が向かって右手
お雛様(女雛)が向かって左手
なんですけれど、どうして京都だけが
こうなっているのかはわかっていません
一説によると、そもそもは
現在の京都の様な置き方だったみたいなんですけれど
今上天皇の即位の礼(新嘗祭)の時に
一般公開された写真では
天皇陛下が右(向かって左手)に立たれていた事から
左右が逆になった・・・と言われているんですね
法要は、そんな雛壇のある
中尊・千手観音坐像前で行われます。
お経が上がり
花を撒く事を意味する散華(さんげ)等が
行われると厳かな空気の中で
池坊の方による献花が行われます
先ほど池坊の方が持っていた
生け花の道具を順番に
中尊・千手観音坐像の右側に
用意されたスペースに運び込むと
池坊華道家元の方がいよいよ
桃一種「御池花」の献花を始めます
竹の入れ物に
季節の花である桃の花を生けていく姿は
見ている方も息を飲んで見守っていましたよ
そして約10分程で完成すると
中尊・千手観音坐像に献花されていました。
そして献花が終わると
本堂を後にします
その後、本堂の前では
記念撮影などが行われていましたよ
ちなみにこの日境内では
京都女子大学落語研究会による寄席や
京都女子大学能楽部観世会による仕舞が
催されています。
そして庭池の前では
雛うどんや雛ちらし寿司等が
振舞われているんですね~
雛うどんと雛ちらし寿司
まだまだ寒い気温だったんですけれど
暖かくて美味しいうどんと
華やかなちらし寿司で温まりました~
ご興味のある方は来年訪れてみてはいかがでしょうか。
そんな春桃会(ももの法会)が行われた
三十三間堂の場所はコチラ↓