今回ご紹介するのは
京都府木津川市にある相楽神社(さがなかじんじゃ)で行われた
餅花祭(もちばなまつり)です!
※相楽と書いて『さがなか』と読むなんて珍しいですよね♪
餅花祭は
相楽神社のお正月行事の1つで
竹串にお餅を挿して花に見立てた『餅花』を
本殿や拝殿に飾りつけ
本殿
氏子で組織された宮座の繁栄や
豊作を願うものなんです
これが餅花です
ションマラと呼ばれる
粘土を藁で包んだ瓢箪型の土台に
紅白の紙と、お餅の団子を5つ通した竹串を
10本から12本程挿しているんですね。
そして、一番上のお餅は食紅で
×印が付けられています
ちなみに一見軽そうにも見える
餅花なんですけれど
完成した物は
1基が約20キロ!もあるそうです
かなりの重量ですよね~
これを9つある宮座の方達が
前日から用意をして
全部で20基程の餅花を
当日朝早くに本殿や拝殿に
飾り付けをするそうです
※ちなみに祭の当直の家を当座といって10年くらいの間隔で役割を分担しているみたいです。
一昔前は
少しでも良い場所に吊るそうと
他の人より早く来て
飾り付けする人もいたんだそうです
今ではそういった事のないように
時間が決められているみたいですよ
さて、このお餅の団子ですけれど
見た目はとても堅そうに見えませんか
でも実際に触って見ると
ものすご~く柔らかいんです!
ふわふわなんですよ♪
こちらは拝殿に
飾り付けられた餅花です
お餅の花が満開になっていて
本当に花が咲いているかの様に見えますよね
ちなみに、冒頭でもご紹介しました通り
他にも色々と行われています。
■1月14日の夜
12ヶ月の水況を占う『豆焼(まめやき)』
豆焼は大豆を焼いて、皮の割れ目で占うそうです。
■1月15日
早稲(わせ)・中稲(なかて)・晩稲(おくて)の作柄を占う
『粥占(かゆうら)』
小豆粥を竹に詰め、粥の状態で占います。
■1月15日
豊作を祈る『御田祭(おんたさい)』
■旧暦の1月15日
年間雨量を占う『水試(みずだめ)』
が行われるそうですよ♪
そして今回の
餅花祭を含めた5つの神事は
中世の宮座祭祀の様相が
よく残されている事から
『御田と正月行事』として
京都府指定無形民族文化財に
指定されているんですね~
ここで相楽神社についても簡単にご紹介したいと思います。
相楽神社は
江戸時代の頃までは八幡宮と称していたそうですけれど
明治の初め頃に
延喜式神名帳に『相楽神社』と書かれている事がわかり
相楽神社と名前を改めたんだそうです。
つまり、かなり古くから存在していたという事ですよね。
※延喜式(約50巻)とは、平安時代に藤原時平(ふじわらのときひら)らが中心となって作った(律令の)施行細則です。神名帳とは全国の神社一覧が記載された延喜式の第9、10巻にあたります。
それでは早速レポートしていきましょう♪
13時頃、境内につくと
境内の中はお祭を見ようと集まった人たちで
大変賑わっていました!
しばらくすると宮座の方や
巫女さんが現れて神事が行われます。
祓詞(はらえのことば)の後
お祓いをします。
続いて神饌をお供えし
祝詞(のりと)があげられました
そしていよいよ
巫女さんによる神楽の奉納が行われます
餅花が吊るされた拝殿の中で
鉦・太鼓・鼓に合わせて
巫女さんが舞っている姿は
なんともいえない美しさがありましたよ~
神楽の様子は動画でご覧ください。
ちなみに近鉄の駅から歩いて
10分以内には辿りつけるので
気になった方は来年、訪れてみてはいかがでしょうか
という事で今回は餅花祭をご紹介しました!