今回ご紹介するのは
出水通七不思議巡り(でみずどおりななふしぎめぐり)です!
京都には七不思議と呼ばれる場所は
実はいくつもあるのですけれど
その中でも今回は
京都市の西陣と呼ばれるエリアにある
出水通の七不思議を一挙まとめてご紹介したいと思います。
ちなみに出水通り(東西の通り)は
かつて平安京にあった
近衛大路にあたる通りの事なんですね
出水という名称は
烏丸通り(からすまどおり・南北の通り)の西に涌水があり
よく浸水していた事から呼ばれるようになったそうですよ。
では早速ご紹介させていただきます
※順番はあいうえお順です。
・観音寺(かんのんじ)
![観音寺](2014/04/21/01/2014-04-21-1.jpg)
京都市上京区七本松出水下三番280
観音寺には、通称『百叩きの門』と呼ばれる
伏見城の牢獄の門を移築したものがあります。
![七不思議に数えられる門](2014/04/21/01/2014-04-21-3.jpg)
罪人が釈放される際に
二度と牢獄に戻ってこないよう
門の前で百回叩いてから外に出していた事から
そう呼ばれるようになったそうですよ
そして、この門には七不思議の1つに数えられる
ある不思議なお話が伝わっています。
ある時、『百叩きの門』から
人のすすり泣く声が聞こえてくる!
という噂が立ったそうです
![百叩きの門](2014/04/21/01/2014-04-21-4.jpg)
そこでお寺の住職が門を調べると
扉の片隅にあった潜り戸が
風で開いたり閉まったりして
その都度、人の泣き声のような音がしていました。
住職は門に罪人の霊が乗り移っていると思い
100日間絶食をして念仏を唱え
霊を鎮めたと言われているんですね。
・華光寺(げこうじ)
![華光寺](2014/03/28/01/2014-03-28-2.jpg)
京都市上京区出水通六軒町西入七番町331
華光寺には、七不思議に数えられる
あるものが、なんと2つもあるんですよ♪
正確には、ありました!なんですけれど・・・
七不思議の1つ『時雨松』と
これまた七不思議の1つ『五色椿』の
2つの七不思議のものがあったんですね。
![根っこ](2014/03/28/01/2014-03-28-10.jpg)
『時雨松』は晴れている日も
枝から滴を落とし、まるで時雨のようだった
と言われる不思議な松のことです。
また、『五色椿』は五色の花を咲かせるという
なんとも珍しい椿だったようですよ
![時雨松の子孫](2014/03/28/01/2014-03-28-11.jpg)
本堂前には時雨松の子孫が植えられています。
しかし残念な事に現在は、どちらも枯れてしまい
無くなってしまったそうです。
・光清寺(こうせいじ)
![光清寺](2014/04/01/01/2014-04-01-1.jpg)
京都市上京区出水通六軒町西入七番町
光清寺には、弁天堂に掛けられている牡丹と猫と蝶の絵馬
通称『浮かれ猫』というのがあります。
![牡丹と猫と蝶の絵馬](2014/04/01/01/2014-04-01-9.jpg)
この絵馬には、七不思議の1つに数えられる
ある不思議な話が伝わっているんですね。
江戸時代、近所の遊里(ゆうり・遊郭)から
弦歌の音が聞こえると
その音につられて絵馬から猫が浮かれ出し
女性の姿になって踊り始めたんだそうです
![弁天堂](2014/04/01/01/2014-04-01-11.jpg)
現在、弁天堂に掛けられているのはレプリカだそうです。
それを知った時の住職は
法力によって猫の絵馬を金網で囲ってしまいます。
しかしその夜・・・
衣冠束帯(いかんそくたい・公卿の正装)に
威儀(いぎ・礼儀)を正した武士が
住職の夢枕に現れ
「私は絵馬の猫の化身だが
あなたに封じ込められ、不自由に耐えられない。
今後は騒がすような事はしないので、許してもらえないか」
と懇願したというんですね。
これを聞いた住職は哀れに思い
封を解いたと言われています。
・極楽寺(ごくらくじ)
![極楽寺](2014/04/22/01/2014-04-22-1.jpg)
京都市上京区七本松通出水下る三番町282
極楽寺には、七不思議の1つに数えられる
ある不思議な山門があります。
その不思議な山門とは、通称『三つ門』とも呼ばれる
潜り戸(小袖門)が2つ付いたものなんですね
![七不思議の1つ・山門](2014/04/22/01/2014-04-22-6.jpg)
潜り戸というのは大門が閉まっている際に
使われたりする門の事で、通常1つして付いていません。
その潜り戸がどういうわけか2つも付いているんですね~。
![少し不思議な山門](2014/04/22/01/2014-04-22-7.jpg)
しかも、なぜ2つの潜り戸が付いているのか
詳しい事は全くわかっていないそうなんです。
こんな珍しい門は他では見ることは出来ないと思いますよ
・五劫院(ごこういん)
![五劫院](2014/04/23/01/2014-04-23-1.jpg)
京都市上京区出水通七本松東入七番町348
五劫院には、通称『寝釈迦(ねしゃか)』と呼ばれる
七不思議の1つに数えられるあるものがあるんですね。
そのあるものとは、潜り戸の上の『木の木目』の事で
お釈迦様が寝ているような姿に見えるんです
![木の木目をジーっと見ていると・・・](2014/04/23/01/2014-04-23-3.jpg)
西の方角を向いて寝ているように見える事から
極楽浄土である西方浄土(さいほうじょうど)の方角を
向いているんだとも言われているんですね
・地福寺(ちふくじ)
![地福寺](2014/04/24/01/2014-04-24-1.jpg)
京都市上京区七本松通出水下る七番町356
地福寺には、通称『日限薬師(ひぎりやくし)』と呼ばれる
ご本尊の薬師如来像があります。
この日限薬師には七不思議に数えられる
ある不思議な話が伝わっているんですよ。
![満開の椿](2014/04/24/01/2014-04-24-4.jpg)
日限薬師が安置されている本堂
石に穴を空け、五色の紐を通して奉納し
後日、日を決めてから祈願したら
耳の病気が治ったという話が伝わっています
![耳の仏様『日限薬師』](2014/04/24/01/2014-04-24-2.jpg)
その事から、耳の仏様とも呼ばれ
耳の病気にご利益があるそうですよ。
また、日にちを限って願うという事から
日限薬師と呼ばれています。
という事で、今回は出水通七不思議のお寺を
ご紹介させて頂きました
ご興味のある方は一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
そんな出水通七不思議巡りの場所はコチラ↓
より大きな地図で 出水通七不思議巡り を表示