今回ご紹介するのは・・・
京のユニークな地名です。
京都に残る、一味変わった
ユニークな地名や町名をご紹介したいと思います
では、早速いってみましょう~。
・御室(おむろ)
御室は京都市右京区にある地名の1つです。
『御』が付く事から・・・御所とか皇族、天皇に由来するかな?
と思った人は流石ですっ。
御室とは、宇多天皇(うだてんのう・第59代天皇)が仁和寺に建てた宿坊(しゅくぼう・寝泊り出来る施設)の事を指します。
天皇の座を譲位した宇多天皇は
ここで30年余りの間、修行に励まれたんですね
こうした事から地名にもなり
仁和寺は別名『御室御所(おむろごしょ)』とも呼ばれました
ちなみに、仁和寺は桜の名所としても有名で
境内には約200本の御室桜(おむろざくら)が
植えられています。
御室桜は遅咲きの桜として有名で
開花時期が他の一般的な桜より少し遅いんです
高さは約2メートル程と、大変低く
ちょうど人間の頭の高さくらいに綺麗な花が咲きます。
※仁和寺や御室桜については仁和寺 その1、仁和寺 その2の記事をご覧下さい。
・不明門通(あけずのもんどおり)
これは京都市下京区にある通りの名前の1つです。
名前の由来はズバリ・・・
常に閉ざされ、開かれる事のない門があったから!
というのが理由であり
この通りの突き当たりに建っているのが
こちらの平等寺(びょうどうじ)で
かつて、門が閉ざされていたと言われています
ちなみに平等寺は、平安時代後期に
橘行平(たちばなのゆきひら)の邸宅跡に建てられたお寺で
因幡の国(現在の鳥取県)に出掛けていた橘行平が
海の底から拾い上げた『薬師如来立像』を
本尊として創建したと言われています
※平等寺について詳しくは、平等寺 その1、平等寺 その2の記事をご覧下さい。
・閻魔前町(えんままえちょう)
町名に『閻魔』が付くなんてユニークですよねっ?
この閻魔とは
もちろん・・・あの閻魔大王の事なんですよっ!
この閻魔大王が安置されているお寺は
引接寺(いんしょうじ)と言い
閻魔前町は、引接寺の門前一帯を指す町名です
でも、どうして閻魔大王なのでしょう?
それは門前の通りである千本通が関係しているんですね
この通りは『あの世に続く道』とも言われ
かつて風葬(ふうそう・死体を雨風にさらし葬る方法)が
行われていた蓮台野(れんだいの)に続く道でした。
引接寺から蓮台野の道すがら
人々は卒塔婆(そとば・墓の脇に立てる塔の形をした木片)を
数え切れない程並べられていた事から『千本』と例えられ
通りの名前となり、鎌倉時代に仏教施設(引接寺)が作られました。
※引接寺について詳しくは千本ゑんま堂(引接寺)の記事をご覧下さい。
・壬生(みぶ)
新撰組が好きな人なら、読めない人はいないですよね?
京都市中京区に残る地名の1つで
彼らゆかりの壬生寺周辺の地名になっています
こちらは壬生寺にある近藤勇像です。この他、壬生には八木邸や旧前川邸などもあります。
ちなみに、新撰組の元となった浪士組は
この壬生に滞在し、剣術の腕を磨きました。
当時は、近所の人達から恐れられ、壬生に来た浪士達を揶揄して
壬生狼(みぶろう)と呼んだり
身なりが貧しかった事から『みぼろ』と言っていたそうですよ
※壬生寺について詳しくは壬生寺 その1、壬生寺 その2の記事をご覧下さい。新撰組については新撰組ゆかりの地巡りをご覧下さい。
さて、この壬生という名前はドコから
きているのかと言いますと・・・
かつては『水生(みぶ)』と言い
あたり一帯が湿地帯であった事が由来となっているそうです。
という事で、今回は
京のユニークな地名をご紹介させていただきました!
場所はコチラ↓
より大きな地図で 京のユニークな地名 その2 を表示