今回ご紹介するのは
松尾大社(まつのおたいしゃ)で行なわれた・・・
御田植式(おたうえしき)です
五穀豊穣を願う神事であると同時に
実際に、松尾大社の境内にある神饌田(しんせんでん・田んぼ)にて
子供達も参加し『田植え』をするんですね~っ。
※毎年6月の第1日曜日に行なわれます。
ここで収穫されたお米は
神様へのお供え物として松尾大社の神事で使われるんですよ
松尾大社についても簡単にご紹介しておきますと
平安京遷都以前からある古社の1つで
渡来系の民族である『秦氏(はたし)』の氏神として
信仰され、701年に社殿が建てられました
※秦氏について詳しくは蛇塚古墳の記事を、松尾大社に関しては、松尾大社 その1、松尾大社 その2、松尾大社 その3の記事をご覧下さい。
では早速『御田植式』をレポートしたいと思います!
10時、境内南側に位置する神饌田にて
行なわれます。
神饌田には、このように祭壇が組まれていました。
まずは、祭主以下、神職や参列者をお祓いします。
続いて
『降神の儀(こうしんのぎ)』を行い
神饌田に神様をお呼びするんですね~。
※神職の方は「オォーオー」と声に出す警蹕(けいひつ)を行ないながら神様をお呼びします。こうして、声を出して周囲の人に不敬(ふけい・無礼な事や不謹慎な事)な事をしないように警告します。
そしてお供え物(神饌・しんせん)をした後
祝詞(のりと・宣言)が奏上されます。
続いて、田植えを行なう神饌田をお祓いします。
この神饌田は2006年、新たに作られた松尾大社の田んぼで、これに合わせて御田植式が行なわれるようになったそうです。
神饌田の四つ角と、祭壇の計5箇所に
切麻(きりぬさ・紙と麻を細かく切り刻んだもの)を撒きます。
お祓いが済んだ後、神饌田に降りて来た神様に対して
巫女による神楽
『豊栄の舞(とよさかのまい)』が奉納されます。
豊栄の舞は、榊(さかき)や
季節の花を右手に持って舞うのが特徴なんですよっ
神楽が終わると、神職や関係者が玉串を奉納し
いよいよ、田植えを行ないます
祭壇にある早苗が、神職より奉仕者に手渡されます。
※奉仕者はアヤメを飾った菅笠を被り、白(女性は紅)色の紐をたすきがけしています。
こうして、宮司と奉仕者によって
まっさらな神饌田に早苗を2つ植えます
無事に早苗を植えると
水口(みなくち・田んぼに水が入る場所)に幣串(へいぐし)を立てて清めます。
こうして、最後に
『昇神の儀(しょうしんのぎ)』を行い
お迎えした神様をお送りして、神事は無事に終了です
この後、田植えを行なう子供達も、もちろん神事に参加しています。
ちなみに、こうした田植えに関する神事は
様々な所で行なわれています
これまでに、当サイトでも
御田祭 2013(出雲大神宮)
田原の御田 2013(多治神社)
などをレポートしていますので、よければご覧下さい
さて神事が終わり、神職の方が本殿に帰ると
ここからは子供達による・・・
わきあいあいとした田植えの始まりで~す!!
神事をずっと静かに見守っていた子供達でしたが
田んぼに足を入れた途端に・・・
ワーワー!キャキャー!と
興奮のあまり大きな声を上げていましたっ。
田んぼに始めて足をつけたんでしょう。
そりゃ、テンション上がりますよね~。
15人程の子供達は
地元の農家の方に指導を受けながら
1つ1つ、早苗を植えていましたよ~っ
こうして親御さんに見守られながら
30分程かけて田植えを行い、無事に終了しました
ちなみに松尾大社では、6月の御田植式に続き
7月21日に御田祭(おんたさい)、10月12日に抜穂祭(ぬきほさい)が
苗(稲)の成長と供に行なわれますので
気になる方は足を運んでみてはいかがでしょうか?
そんな御田植式が行なわれた松尾大社の場所はコチラ↓