こんにちは京子です。

今回ご紹介するのは

2月9日に山科区小山中島町(やましなくこやまなかじまちょう)で行われました

小山二ノ講(二九)

小山二ノ講(こやまにのこう)です

※二九(にのこう)とも言うんですよ。


小山中島町は京都市の東に位置する

山科と呼ばれるエリアにあり

大石内蔵助良雄(おおいしくらのすけよしお)や四十七士ゆかりの

岩屋寺や大石神社などがあるんですよ

※詳しくは、山科義士まつり 2010(大石神社)の記事をご覧ください。


7百年受け継がれる大蛇供養

そんな中島町で行われる小山二ノ講

五穀豊穣や無病息災を祈願し

藁(わら)で作った大蛇を供養する行事です

※もち米の藁が使用されているんですよ。


大蛇を供養する様になったのは大蛇伝説というお話にちなんでいます。


1313年、牛尾山(うしおさん・現在の音羽山)に住んでいた大蛇が

村人に危害を加えていた為に

弓の名手であった内海景忠(うつみかげただ・武士)に退治されます


村人は退治された事を喜びましたけれど

大蛇の祟りを恐れ

死体を音羽川(おとわがわ)の川岸で焼いて弔いました。

※大蛇の血は音羽川の下流にあった清水寺の音羽の滝を赤く染めたそうですよ。


以来、大蛇が退治されたと言われる2月9日に

藁で大蛇を作って供養し

五穀豊穣や無病息災を祈願されたそうです

※1997年には京都市の無形民族文化財に登録がされました。


大蛇は小山の山の神として祀られ

元々は正月の9日に行われていましたそうですよ


それでは早速レポートしていきましょう。

14時頃、中島町にある小山総合センターに到着すると

小山総合センターで神事

既に大蛇が設置されていて神事が始まる所でした。


大蛇は藁が約300束も使用され

全長13メートル、胴まわりは30センチほどもあり、とっても大きいんですよ


この大蛇は午前9時頃から作成が始まります。

胴体や頭は柔らかくした藁を束ね

ねじりながら編んでいきます。


足はシノブ竹(幹があまり大きくない竹)を木づちで柔らかくすると

3本の紐を垂らし御幣と松、樒(しきみ・仏壇や葬式の使われる植物)を取り付けます。


そして孟宗竹(もうそうちく・竹の子の竹)に

胴体や頭、足などを取り付けていきます


最後に目の部分となる夏ミカンが取り付けられ

口が閉じないように小枝で固定されると

口の中と外の部分を塗装します

口の中と外の部分をスプレーで塗装します。

※昔は紅が使われていたそうですよ。


白酒

こうして作成された大蛇の口に白酒を飲ませ

お祓いや祝詞の奏上などが行われると

切麻・正面

大蛇の正面

切麻・側面

と側面から

切麻(きりぬさ・紙と麻を細かく切り刻んだもの)を撒いて

祓い清めます。


町内を練り歩きます

その後、神主さんを先頭に大蛇を担いで町内を練り歩き

死体を引き上げたと言われる川岸へと運びます

※ここは山梨川の起点で音羽川から山科川(やましながわ)へと名前が変わる場所なんですよ。


川岸には2本の木があり

地上から約3メートルほどの高さの所に杭が設けられて

大蛇をしっかりと固定するように出来ていましたよ。

※1年以内に藁がほどけて地に落ちれば災難があると言われているそうです


もう一度お祓い

その後、お祓いが終わると

関係者で記念撮影が行われ

約1時間程で無事に終了しました。


一連の様子は是非、動画でご覧ください。


こうして飾られた大蛇は

1年間祀られた後に焼かれ

再び新しい大蛇へと交換されるそうです


そんな小山二ノ講(二九)が行われた小山総合センターと山科川の起点の場所はコチラ↓


より大きな地図で 二九(二ノ講) を表示
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