こんにちは京子です。
今回ご紹介するのは
来迎院(らいごういん)で行われました
修正会(しゅしょうえ)です
来迎院は京都の北
大原と呼ばれるエリアにあり
近くには門跡寺院として有名な三千院や
美男子の阿弥陀如来像で有名な勝林院などがあります
※詳しくは、三千院、三千院の桜、勝林院の記事をご覧ください。
始まりは平安時代初期に円仁(えんじん・最澄の弟子)が
声明(しょうみょう・お経にリズムをつけた声楽)の修練道場として開山し
1109年に比叡山の僧・良忍(りょうにん)が建立したと言われています
声明は円仁が中国へ行った時
太原(たいゆわん)を中心に流行っていた五台山念仏(声明)を
日本へ持ち帰り比叡山に伝えました。
※声明は後の邦楽(今様や浄瑠璃、民謡)などに影響を与えたそうですよ。
そんな来迎院で行われる修正会は
本堂で声明を唱え
天下泰平や五穀豊穣、無病息災などを祈るイベントです。
※1000年も前から行われている伝統ある行事なんですよ。
それでは早速レポートして行きましょう。
15時半頃、来迎院に到着すると
本堂で声明が唱えられる所でした
静まり返った空気の中
9人いるお坊さんの中で1人だけが
声明を唱え始めます
しばらくすると全員で唱えたり
1人だけで唱えたりします。
30分程すると全員が立ち上がり
本尊の周りを1周して
再び元の位置に戻って声明を唱えます
そして厄除けの儀式である『魔おどし』が行われます
どんな内容なのかと言いますと
本尊の前にある2本の柱の外側を
手に持った柳の木とささら(竹などを束ねた、30センチ程の細長い棒)を打ち鳴らし
横飛びをしながら勢いよく3往復するというものです
柱から柱の間は距離が近く一瞬で終わるので
魔おどしの儀式を見に行かれる方は
見逃さない様に気をつけて下さいね
その後、声明が再開され本尊の周りを2周します
1周目は本尊の横に置かれている宝木(しんぎ・護符を挟んだ木)と
僧侶の方が持って折られる扇子と交換します。
2周目は扇子を取り宝木を元に戻します。
修正会の一連の流れは動画の方がわかりやすいと思うので
ぜひ動画でご覧ください
そして前回と同様に所定の位置まで戻り
しばらく声明を唱え
修正会は無事に終了しました
こうして約2時間にも及ぶ修正会が終わると
最後に宝木を授与して下さいましたよ。
宝木の護符には『牛王、来迎院、賓印』と記載されいて
それぞれの字の上に
こちらの『牛王印(ごおういん)』を用いて烙印が押されていました。
牛王(ごおう)とは牛王宝印(ごおうほういん)の略で
厄除けの意味を持ち
朱印には身体健康・諸願成就といった意味が込められています。
そんなご利益満載の護符を挟んだ宝木を持つと
1年の間、幸福に恵まれると言われ
玄関の上などに飾るといいそうですよ
そんな修正会が行われた来迎院の場所はコチラ↓
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