こんにちは京子です!
今回ご紹介するのは
1月2日に広隆寺で行われた・・・
釿始め(ちょうなはじめ)です
聖徳太子が宮殿などを造営する際に
行った作法を起源とするもので
年の初めに
番匠(ばんしょう)と呼ばれる大工さんが
1年の安全を祈願し
仕事始めの日に行う儀式です。
番匠保存会の方により、当時の様子が再現されます。
ちなみに『釿』とは石器時代から使われていた
木を削る工具です
こちらは『釿始め』で使われる工具です。真ん中に立てかけてあるのが『釿』です。
横に寝かせた木材の上にまたがり
釿を振り下ろして、木の表面を削るんですね
※宮大工の方などは今でも釿を使っているそうですよ。
603年に聖徳太子が
この地(太秦・うずまさ)の地方豪族であった
秦河勝(はたのかわかつ)に仏像を与えた事により
蜂岡寺(はちおかでら・広隆寺の古称)が建てられた事を
起源とするお寺なんですよ
では早速レポートしたいと思います!
10時より
釿始めで使われる木材が
番匠保存会の方によって本堂前に運び込まれます
皆さんが口ずさんでいらっしゃるのは
『京きやり』と呼ばれる、番匠の労働歌だそうです。
※『きやり=木遣』という意味だそうで、元々は山で伐採をしていた人達が歌っていた歌なんですね。
こちらが運び込まれた木材です。
ちなみに、こちらの本堂内には
聖徳太子像が安置されているんですよね。
冒頭でも説明した通り
釿始めの作法は
聖徳太子の頃より始まった事もあり
番匠の間では
建築の神様として崇めらているようです。
では、ここで1つずつ
再現された作法をご紹介します。
『墨矩(すみがね)の儀』
曲尺(かねじゃく)と墨指を使い材木の寸法を計ります
『墨打(すみうち)の儀』
墨壷の紐を使い、木材に直線引きます
『釿打(ちょうなうち)の儀』
釿を木材の中心部分と両端の3箇所に3度ずつ振り下ろします
『清鉋(きよがんな)の儀』
木材の表面を槍鉋(やりがんな)を使い、丁寧に削ります。
全ての作法を動画でどうぞ。
こうして最後に
京きやりが再び歌われ
約1時間弱で終了しました
最後には参列者に
お下がりの餅が配られましたよ~。
歌の一部をお聞きください。
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