こんにちは京子です!
今回ご紹介するお寺は・・・
浪切不動寺(なみきりふどうじ)です
場所は京都市北区の衣笠(きぬがさ)というエリアに位置します。
ちなみに
地名の由来ともなっている『衣笠山』は
平安時代、山の一面に白い布を被せ
宇多天皇に雪景色を見せた事から、その名が付けられた山なんですよ
そんな衣笠にあります浪切不動寺は
本尊に『浪切不動尊』を祀るお寺です。
境内、入ってすぐ左手にも浪切不動尊が安置されています。
この不動明王は
平安時代に遣唐使として唐へと渡った高僧
空海(くうかい)にまつわる仏像なんですね
※弘法大使『空海』について、詳しくは東寺の記事をご覧下さい。
空海は
唐で修行を重ねた後、日本へ戻る為
船で海を渡っている途中に
突然、大嵐に遭ってしまったそうです。
※当時、何度も遣唐使を派遣していますが、日本に再び戻って来れる確立は、約60パーセント程だったそうですよ
このピンチに、彼は突然
自らの手で彫った不動明王を海の中へ投げ入れました
すると・・・
不動明王が右手に持った利剣(りけん・邪悪なものを切り裂く剣)で
押し寄せる荒波を見事に切り裂いたんですねっ。
こうして船は沈没する事なく
空海は難を乗り切り、日本へ帰って来たそうです。
境内は、神仏習合となっており、鳥居もありました。
本堂右手には、三賓荒神(さんぽうこうじん)の祠があります。方除けとして祀られているようですね。
帰国後、空海は再び『不動明王』を彫り
大窪寺(おおくぼじ・四国八十八箇所の札所の1つ)に
安置したそうです。
こうして、波を切り裂いた不動明王という事から
『浪切(波切)不動明王』として祀られるようになりました
その後、航海安全の神様として全国へと広がり
浪切不動寺でも
本尊として祀られるようになったんですね。
そして境内には・・なんと滝もあります!!
毎年7月にはここで
水行(すいぎょう・滝行とも言い、滝に打たれ修行する事)も行われるそうですよ。
※水行は一般参加も可能だそうです。
滝の隣には『岩滝龍神』が祀られています。
ちなみに、こちらの滝は
平成6年に水道工事をされるまで
生活用水として使っていらっしゃったそうですよ
こちらの石碑には山伏の姿が彫られています。浪切不動寺は真言宗醍醐派に属し修験道(しゅげんどう・山での厳しい修行)を行う事でも知られています。
供養塔には梵字(ぼんじぼんじ・仏教と供に伝来した文字)が彫られています。遣唐使として渡った空海や最澄(さいちょう)が日本に広めた文字です。
という事で今回は
浪切不動寺をご紹介させていただきました。
場所はコチラ↓