こんにちは京子です!
今回ご紹介するのは
8月26日に梅宮大社で行われた
嵯峨天皇祭(さがてんのうさい)です
その中で
19時から舞殿にて奉納される
梅津六斎念仏(うめずろくさいねんぶつ)を中心に
じっくりご紹介したいと思います
梅宮大社に祀られている嵯峨天皇と
皇后である橘嘉智子(たちばなのかちこ)を偲んで行われる祭で
8月の最終日曜日(嵯峨天皇の命日に近い日曜日)に毎年行われています
そんな梅宮大社は
橘嘉智子が皇子の誕生を祈願した事から
子授け・安産のご利益がある神社として
有名なんですよ
※梅宮大社や橘嘉智子について詳しくは梅宮大社 その2の記事をご覧下さい。
次に『六斎念仏』についてもご説明します。
今から1100年前、空也によって行われた事が起源とされ
六斎日(月に6日ある、災いを呼ぶ日)に鉦(しょう・円盤状の鐘)を使って
念仏を唱えていた事に由来します。
江戸時代には大衆化し、宗教色が薄れ
念仏に独特の節回しが付き、太鼓が加わりました
現在は大きく『念仏六斎』と
歌舞伎や狂言の出し物を取り入れた『芸能六斎』に分かれ
引き継がれています。
京都には14もの六斎念仏保存会があり
今回、梅宮大社で六斎念仏を奉納するのは
地元の『梅津六斎念仏』の方たちです。
嵯峨天皇祭では
8時半に本殿にて神事が行われた後
9時半『少年相撲大会』
15時半『打楽器演奏』
16時半『吹奏楽演奏』
といった奉納が
地元(梅津地区)の小中学生によって行われます
その後、19時より
梅津六斎念仏が舞殿にて奉納されるんですね。
六斎念仏は基本的に、太鼓役の方達が
リズムに合わせて動きながら派手に叩き
それに合わせて
笛や鉦などが音色を付ける演目が中心です。
これに加え、歌舞伎や狂言などから演目を取り込んだものが
芸能六斎のスタイルです。
という事で
今回、奉納された演目(芸能六斎)を
全てご紹介しちゃいます
発願(ほつがん)
六斎念仏ではおなじみの演目です。
今回は発願に続き『六段』『さらし』『うかり』という
太鼓を使った曲がメドレーです
六斎念仏は
京都の様々な神社で奉納されますけれど
各保存会によって曲の長さや
演目が違う点も見所の1つなんですよ。
四つ太鼓
六斎念仏ではスタンダードな演目です。
若い方を中心に、何人もがバトンリレーをしながら
四つの太鼓を演奏していきます。
頼光と土蜘蛛
源頼光(みなもとのらいこう)が土蜘蛛と戦う演目です。
これは狂言の題材を六斎念仏に取り入れたものなんですよね
こちらは梅津六斎念仏で初めて見る事が出来ました。
頼光が土蜘蛛の糸による攻撃を受けながらも
見事に退治するというストーリーです。
※源頼光と土蜘蛛が戦う狂言の演目については、千本ゑんま堂大念佛狂言 2012(千本ゑんま堂)の記事をご覧下さい。
越後さらし
その名の通り、うちわに『さらし』を付け
新体操のリボンのように振ります
他の六斎念仏保存会では女性が演じる事の多いですけど
梅津六斎念仏では男性の方によって行われていました
こうした点も、それぞれの保存会では微妙に違うんですね。
祇園ばやし
祇園祭では各山鉾町の方が演奏している祇園ばやしです
しかし六斎念仏の場合は
途中で『ひょっとこ』や『おかめ』が登場しちゃいます
梅津六斎念仏では、それぞれが親子で登場し
ひょっとこは『火の用心』と書かれた巻物を広げたり
おかめは太鼓を叩きながら舞殿を駆け回ったりと
賑やかなステージを披露していました
獅子太鼓
4人の叩き手が登場し
それぞれ太鼓を高くかかげながら
舞殿の中央で激しく叩きます。
こちらは、まさに『音で魅せる』といった感じの演目でしたね。
獅子舞
六斎念仏ではおなじみの獅子舞です。
次々とアクロバティックな技を披露して、観客を魅了します。
今回は2匹の獅子舞が登場していましたよ
※獅子舞の数も各保存会によって違うんですね。
ここまでの演目をダイジェストでどうぞ!!
そして、最後の演目は
おなじみの・・・
獅子舞と土蜘蛛です!
『頼光と土蜘蛛』に続き、2回目の登場となる土蜘蛛ですけど
今度は獅子舞と戦います。
土蜘蛛は悪、獅子舞は善とされいて
最後は獅子舞が土蜘蛛を蹴散らし、勝利するというストーリーです。
お約束とも言えるのが
土蜘蛛の手から放たれる糸です
観客席にも次々と糸が投げ込まれ
大きな歓声が上がっていました
梅津六斎念仏では
他の保存会に比べて、糸を放つ回数がとても多く
子供達もとても楽しそうでしたねっ
こうして約1時間に及ぶ演目は全て終了です。
この後、20時からは盆踊りが始まり
嵯峨天皇祭の最後を締めくくります
こちらは当日限定で販売されている
安産祈願のお守りと手ぬぐいのセットです。
限定に弱い京子は、ゲットしちゃいました(笑)